へたれ「2009年はぴこりん劇場をブログで公開することにしたよ(^∇^)」

ぴこりん「どうして?」

へたれ「僕がぴこりんと出会って15年目だから、いい記念だと思って( ´艸`)」

ぴこりん「そうなんだぁ。僕たちの挑戦をたくさんの人が知って、応援してくれたらうれしいもんね。」

へたれ「そう、全人類の疑問符への挑戦は過酷で孤独なものだけど、その挑戦の過程もみんなに知ってもらえたらうれしいからね(・・。)ゞ」

ぴこりん「ところで、僕たちの歩いてきた軌跡を知らない人たちは、僕たちが立ち向かってる問題がなんなのか知らないんじゃないかなぁ?」

へたれ「そうだね。」

たぬ吉「我々が立ち向かおうとしている全人類の疑問符は、タンパク質のフォールディング予測問題だ。」

たぬぽん「タンパク質?フォールディング?」

へたれ「タンパク質って、アミノ酸が直鎖状にペプチド結合して出来た分子だよね?フォールディングっていうのはそのタンパク質が3次元構造に自然とおりたたまることだよ。」

たぬ吉「その通り。タンパク質という鎖状分子が、細胞の中で自然とおりたたまって、機能を果たす構造になるわけだ。自然とおりたたまるということは、直鎖状の分子、すなわち一次構造の段階で、三次構造になるための全ての情報を分子自体が持っているということだ。それならば、一次構造を見れば三次構造が予測できるはずだ。」

たぬぽん「???」

へたれ「ボールを投げる時、初期条件を与えると、ボールの行く末が予測できるでしょう?それはボールの運動を物理法則が支配しているからなんだ。フォールディングも自然と起こるものなら、物理法則に支配されているはずだから、初期条件を与えれば予測できるはずなんだ。」

たぬぽん「じゃあ、問題ないじゃねーか。ぴこりん、計算してやれよ。」

ぴこりん「いや、無理なんだ。」

たぬぽん「なんでだよ?」

たぬ吉「タンパク質がとる可能性がある構造の数は膨大で、タンパク質がその構造を自由にサーチすると天文学的な時間がかかってしまう。これはレビンタールのパラドックスと呼ばれている。」

ぴこりん「だから、片っぱしから正しい構造を探すことができない。」

たぬ吉「タンパク質のフォールディングの道筋は正確には理解されていない。これが第一の問題。第二にタンパク質の構造の安定性に関する物理学的な基盤が、あまり理解されていない。これが第二の問題。」

ぴこりん「物理法則に支配されている運動はシミュレーションすることができるんだけど、その物理法則が完全に理解されてなければならない。僕たちの目的は、タンパク質のフォールディングを支配している物理法則を完全に理解することでもあるんだ。」

へたれ「そして、立派な研究者になって、夢ちゃんラブラブに振り向いてもらうことでもあるんだよ(●´ω`●)ゞ」

たぬぽん「へたれはそればっかりだな。」

たぬ吉「今日はいったんここまでにして寝るとしよう。明日から旅の始まりだ。」