またまたご無沙汰してしまいました。
もう少し頻繁に更新していこうと思います。。
よく音を聴いて、とか耳を使って!!という言葉は教育現場のあちこちで頻繁に耳にする言葉ですが、一体「音を聴く」とは具体的にどうすればよいのでしょう?
私のこの12,3年の経験で言えば人はまずピアノを習い始める時に
手や指の使い方の「弾き方」ではなく、耳の使い方、つまり音の「聴き方」を習得すべきだと思います。
音大生くらいの年代になりますと、ある意味ミスなく一通り弾けるのが当たり前になってきます。その時になって初めて、みんな耳を使っていない、指ではなく耳を使いましょうというような声が出てくるように感じます。
しかしこれでは、まず①「弾く」、そして余裕があれば②「聴く」というこの順番は変わりません。
この順番はひっくり返す必要があります。
そして「弾く」感覚は、ほぼ要らないと言っても過言ではありません。
指が回るから安心して「聴ける」のではなく、聴くことに集中しきっているから
指のことなど考える暇がない、ということです。
音楽の基礎はまず音を聴く、ということでそれをしないで「白」とか「黒」よなどと
弾く場所を指示していくことにゾッとする事があります(笑)。
では音の聴き方とはどのようなものでしょう?
それは「音の立ち上がり」はあえて聴かずに鍵盤から離れた空間、つまり「音の出た後」を聴くことだと思います。
この時少しでも耳が立ち上がりを拾ってしまうと、すぐに音楽が2次元になってしまうように感じます。
自分を振り返ってみると、このように弾いていた時は本当に音楽が苦痛でした。
そして、ミスタッチをする恐怖心に常に襲われていました。
また自分が響きをとても集中して聴いている時は、客席の耳もじっとその響きに
耳を澄ませていることが感じられるでしょう。
これは大変重要なことですね!
自分が少しでも自分の響き・音を聴いていなかったら、関心を持っていなかったら、一体ほかの誰が関心を持って聴いてくれると言うのでしょうか?
おわり。