恫喝 | 浅慮相乗のブログ

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このブログの内容は私が所属する/した、いかなる組織とも関係ありません。
Twitter ID @senryoAIIT と同じ人間が書いています。

武雄市図書館の改修、指定管理者選定にまつわる諸問題について、1昨年5月の記者会見から既に2年近くが経ちます。

武雄新図書館構想発表記者会見 #図書館 #takeolibrary
http://togetter.com/li/298106

「事の起こり」 http://ameblo.jp/senryo-sojo/entry-11757231200.html から、ぽつぽつと、武雄市図書館とそれから発覚した諸問題、通称、「たけお問題」について、自分が覚えている範囲で流れを書いていってみようと思います。なにしろ、年寄りのことですから、記憶違いや誤解が混じっているかもしれません。諸々の間違いについては、引用した資料を作成した方ではなく、私に責任があります。

CCCが指定管理者になり、Tポイントカードが図書館カードに加えられたことによる個人情報保護上の疑義、高層書架の安全性、バリアフリー化の不備、商業ゾーンが優先されていること、独自分類等々、図書館としての武雄市図書館には多くの課題が指摘されています。

それらの実態を解明し、解決策を検討・提案していくことが重要であることは当然です。でも、市外から一人の庶民が見たもの、それで考えたことを書き綴るのも、そう悪いことでは無いと思い、ぽつりぽつり、書いていきます。


私がこの問題に興味を持つようになったのは、調査のお手伝いから個人情報保護に興味を持っていたということもありますが、ある方に起きた事による恐怖と憤りが後押ししたといえるでしょう。

自分の記録を削除したので日付が定かではありませんが、記者会見の感想を書かれたブログがwebに掲載され、1日足らずで削除されました。ブログを書いておられた方はツイッターのアカウントをお持ちで、その前までは、ごく普通にツイートをされていたように思います。

それが、ブログの削除と同時に、何の反応もされなくなりました。

ツイッターではメンションといって、特定のアカウントに向けたツイートを投稿できますが、それに対する反応がまったくなかったのです。もちろん、普通のツイートもありませんでした。

無論、四六時中、ツイッターをチェックしている方は、まず、いないでしょうし、そもそも話しかけられたからといって、返事を返さなければならないわけでもありません。それでも、反応のなさは、ある種、異様でした。

感想はごく普通に、なぜ市民への説明の前に記者会見が行われたのだろうと不思議がるものだったと記憶しています。別に、誰かをなじったり、抗議したりするふうもなく。

反応がなくなると同時に、アカウントは鍵付きになりました。これは、その人のツイートはフォローしている人しか見えなくなることを意味します。

今も、その状態は続いています。理由は分かりません。

今回のお題は、あまり穏やかではありませんが、文字通りの行為が記者会見の後、繰り広げられました。ターゲットは記者会見のUst配信と、その後のツイートで構想に対する疑義を表明した独立行政法人産業技術総合研究所(略称:産総研 http://www.aist.go.jp/index_ja.html )の高木浩光主任研究員。以下の纏めは武雄市 樋渡啓祐市長とのやり取りです。

「国会議員に報告するぞ!」武雄市長がツイッターで一般人にブチギレ
http://matome.naver.jp/odai/2133652740729631701?&page=1

自分用:ひろみちゅ先生×武雄市長
http://togetter.com/li/300338

他にもまとめやブログがあると思います。

自治体の首長が独立行政法人の一職員に向かってツイッター上でメンションした言葉です。

“僕があなたの上司にあなたのblogを携えてお願いに行きますよ。ちなみに元経済産業省事務次官には伝えましたが、「困ったものだ。」と言ってましたよ。”

“公開の場(国会、公開討論会)でもお話を伺いたい。”

“今週上京してあなたの職場にこのblogを持って行きます。上司に判断してもらいましょう。”

この「blog」はこちらを指します。

高木浩光@自宅の日記
武雄市長、会見で怒り露に「なんでこれが個人情報なんだ!」と吐き捨て
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20120504.html

「個人情報」定義の弊害、とうとう地方公共団体にまで
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20120508.html

高木氏のツイートは時に攻撃的です。次にご紹介するブログにある通り。けれど、上に引用したようなことを地方自治体の首長が公共セクタとはいえ、一職員に言っていいものでしょうか?

この後、しばらくの間、高木氏はツイートを停めました。

この事態を受けて書かれたブログを2つ、ご紹介しましょう。

脳無しの呟き《土鍋と麦酒と炬燵猫》
佐賀県武雄市長と高木浩光氏のやり取りから派生した困った話
http://donabeneko.jp/blog/20120515205434.html
“こうやってどんどん意見が言えなくなるような雰囲気のままあれこれが進むというのはヨロシクない。

聞く耳を持たない長が相手の実名と所属を把握して脅しを入れてくる可能性があるのなら、ちょっとした反対意見でも尻込みして言えなくなってしまう方というのは出てくるでしょう。結果的に長の周囲にはイエスマンしか残らないと。メッセージを送ってきた方には「何かあったらまた代理しますんで良いですよ」とは伝えたけど……インターネット実名制における最大のデメリットが、こんなところで発動してしまった。”


他にも実名で発言している方、実名とハンドル名を紐付けられてしまった方がどのような目にあったかについては後日、書きたいと思います。


もう1つ。

たぬきん貧乏日記 ~No Worry, No Hurry. Eat Curry!~
武雄市長樋渡啓祐がちらつかせた国会議員の影によって高木浩光が沈黙した件についての所感
http://d.hatena.ne.jp/Tariki/20120531/p1
“だが,彼は沈黙させられた。彼が相対した人物の力によってではなく,彼が相対した人物が頼ろうとした別人の影によって,である。

 

 ここに彼が相対した人物の行いを非難しなければならない理由がある。

 その人物は己を指して「私は政治家だ」と応えた。ならばである。

 

 市井の人物が問題を指摘したことに対し,その口を封じるためにより権力を背景にする人物をほのめかせる行為が政治家のそれとして妥当であろうはずがない。

 武雄市長樋渡啓祐は政治家として行ってはならないことをしたのである。

 

 よって高木浩光は沈黙した。

 

 由々しき事態である。これは一人の指摘者がその行動を妨げられただけではない。曲がりなりにも首長たる人物が己の意に沿わぬ人物の口を封じるために行った民主主義への反逆でさえある。

 議会制民主主義国家において政治家は市民の代弁を行う。ならば政治家が市民の口を封じることは政治家の存在する理由,その根幹さえ揺るがすのではないか。”


市井の人が影におびえ、自らの存在を隠そうとする。専門家がその職務に対する倫理から出した言葉を理由に恫喝される。

これが、民主主義国家でしょうか?

おかしいと思わないか?
http://ameblo.jp/senryo-sojo/entry-11665118057.html

そして、私はたけお問題に関心を持ち、発言するようになります。