思惑や事情など。。明日はA級順位戦/7回戦「丸山九段-郷田九段」
順位戦が佳境をむかえた将棋界。
昨日はC級1組の9回戦 が行われ、昇格レーストップに立つ
今期の新人王 ・佐藤天彦六段が勝利し1敗を堅持。
佐藤六段を星1つの差で追う
稲葉陽五段、小林裕士七段等をはじめ上位陣は軒並み白星をあげ
ピッタリと追走。
逆に降級点ラインをさまよう棋士は軒並み黒星ということで
残り2戦となった順位戦、モチベーションの違いがはっきりと出てきた
そんな印象も。。
□ 第70期A級順位戦対戦表 (成績順) □
さて、明日は
順位戦の最高峰・A級の7回戦で注目のカードが行われます。
<第70期A級順位戦/7回戦>
丸山忠久九段-郷田真隆九段
名人奪還に燃える羽生善治二冠が
開幕から7連勝とフルスロットで飛ばすA級順位戦。
その羽生二冠と最終戦で顔を合わせる郷田九段が登場。
郷田九段の今期ここまでの成績は
32戦20勝12敗(.625)。順位戦は番付4位で3勝3敗。
先に行われた7回戦をともに落とした
久保利明二冠、高橋道雄九段が1勝6敗となり、残り2戦の結果を待たずして
A級残留が決まった郷田九段。
名人挑戦の目はすでになく順位戦は消化試合とも言えるわけですが
しかし、来月には実に14期ぶりの挑戦 となる第37期棋王戦5番勝負 を
ひかえているだけに、タイトル戦を前にしてのトップランカーとの公式戦は
勝負勘や感性を刺激する最高の舞台であり、明日も無頼な郷田流が
存分にみられそう。
「商品」と例える棋譜へのこだわりは人一倍。
俗手を良しとせず、常に本筋を前提とする本格正統派である郷田九段。
新しい年が明けてからは
棋王戦挑戦を決めた広瀬章人七段戦
、朝日杯
での高橋道雄九段戦
そして佐藤康光九段戦 と3局全てに勝利し調子の良さをうかがわせます。
そんな郷田九段と明日、対戦するのは
今期の第24期竜王戦7番勝負 の挑戦者・丸山九段。
竜王戦では全5局すべてに
20年来の相棒である「角換わり」からの勝負を挑んだ丸山九段。
今まさに全盛期を迎えようかという渡辺明竜王の前に1勝4敗の成績で
敗れ去りました が、勝負へかける執念とこだわり
そしてトップ棋士は必ず持ち合わせる美意識 の高さは存分に発揮され
存在感を示しました。
丸山九段の今期ここまでの成績は
38戦19勝19敗(.500)。順位戦は番付6位で1勝5敗。
郷田九段とは対照的に残留争いは予断を許さない厳しい状況。。
郷田戦の後にひかえるのは竜王戦のリベンジマッチとなる渡辺二冠戦。
そして最終戦は竜王戦挑戦者決定三番勝負/第3局以来の対戦であり
残留争いのライバルでもある久保二冠戦。
因縁の相手との顔合わせが続くだけに
何としても明日、白星をあげて降格圏組の久保二冠、高橋九段に対し
「1勝のアドバンテージ」を握りプレッシャーをかけたいところ。
手番は郷田九段が先手。
ということで戦型予想としては「一手損角換わり」が有力に思われます。
気になる両者の対戦成績は
この10年(2002年~)でみると丸山九段が18勝8敗とリード。
このところも丸山九段の4連勝中となっています。
それぞれの思惑と事情が絡む注目の対戦。
どのような結末がまっているのでしょうか。。?!
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月に一度は不調に陥る脆弱サーバー絶賛使用中の
「毎日の将棋学 」。一昨日の夜から激重状態となっています<(_ _)>
原因も復旧時期も今のところ不明。
いつもご覧いただいている方にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。
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昨年の12月から始められた蛸島彰子女流五段 に続きLPSAから
昇段を果たしたばかりの 新婚さん・島井咲緒里女流二段 が参戦されました。
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