EMCジャパンは、23日に会見を行ない、ユーザー導入事例として、2007年にワールドシリーズ・チャンピオンになったメジャー球団ボストン・レッドソックスを紹介した。
対戦相手のデータ分析によって松坂や岡島が活躍した
EMCのストレージ製品を導入している企業の1つに、同じマサチューセッツ州に本拠地を置くメジャー球団ボストン・レッドソックス(以下、レッドソックス)がある。
レッドソックスはレギュラーシーズンだけでなく、ポストシーズンも含む全試合のビデオデータを保存している。選手やコーチ陣が相手チームを分析したり、各選手の投球モーションや打撃フォームの調整に活用するためだ。
レッドソックスがこういった大量のデータをうまく蓄積・活用できるのは、情報インフラにEMCの製品を採用しているからだ。ネットワーク・ストレージ・システム「EMC CLARiX CX 3-80」やストレージ管理ソフト「EMC Navisphere」など、チーム全体で合計約100テラバイトに及ぶストレージ製品を導入し、ビデオの編集や選手のパフォーマンス分析を快適に行なう環境を構築している。
EMCジャパン代表取締役社長の諸星俊男氏は「データを別の場所に保管して、Webを介して呼び出すシステムではデータ量が多すぎて、時間がかかりすぎる。レッドソックスは本拠地を離れるときでも全米各地にEMC製品を帯同させ、瞬時にデータの収集や分析を可能にしている」と述べる。
レッドソックス社長兼CEOのラリー・ルキーノ氏は「松坂や岡島もメジャーリーグのマウンドに立つ前にビデオで相手チームの情報を収集し、分析した結果、好成績につながった」と日本人メジャーリーガーの躍進の陰にEMCの存在を強調する。
レッドソックスの選手は試合の前後だけでなく、試合中もベンチ裏に置かれた端末を使って熱心に相手チームの分析を行なっているそうだ。たとえば、メジャー屈指の強打者で知られるマニー・ラミレス外野手が初球にヒットやホームランを打つケースが多いのも、「ビデオによる研究の成果」とボストン・レッドソックス監督のテリー・フランコナ氏は述べている。
なお、本日の会見で、EMCジャパンはレッドソックスとのスポンサーシップ契約の締結をあわせて発表した。日本で3月に開催される「'08リコーMLB開幕戦」と日本球団とのプレシーズンゲームを含むレッドソックス戦全4試合で、選手はEMCのロゴの付いたユニフォームを着て戦う。「多くの観客の目にEMCのロゴが触れることで、日本市場におけるブランド構築に繋げたい」と諸星氏は認知度向上に期待を寄せている。