はてなスターについてあれこれ考察
はてなダイアリーやはてなグループに「はてなスター」が導入された。
ブログをいっそう楽しくする「はてなスター」をリリースしました - はてなダイアリー日記
早速、「こんなもんいらねー。」っていう意見が各地から出ていて、はてなスタッフが気の毒になってくる気がするので、少し前向きに捉えてみる。
評価のようで評価ではない
はてなスターに関するエントリをざっと見てみたの限り、どこもかしこも「エントリの評価」と考えているケースが多いのだけど、そもそも評価だったらスターを付ける数に制限が設けられるはずだから、客観性を含めたような「評価」を意図したものではないと思う。むしろ人気じゃなかろうか。
皆から愛されてるブロガーはすげえ星が付くと思う。星をいくつも付けれるのは「星を付ける側がどれだけそのエントリやブロガーのことを気に入っているか」という指標なわけで、その総和が表示されるだけ。評価という言葉を使うにしても、「客観的評価」ではなくて「主観的評価(人気)」という言い方にした方が正確。
逆を言えば「役に立つ」「実践的な」ことを書いているブロガーは思ったほど星は付かないんじゃないかな、とは思う。(ブクマ数は付くだろうけど)
はてな足跡
「Web拍手に似ている」という意見が結構あるので、はてダキーワードのWeb拍手を見てみると、
と書いてある。
今までメールや掲示板を利用しないと伝えられなかった
webサイト(ホームページ)管理人への応援の気持ちを、
ボタン一つだけで伝えることを可能にするために開発された、
webサイト管理人と閲覧者を繋ぐ
最も簡単で、全く新しいコミュニケーションツールらしい。
で、Web拍手だと返信はサイト上で行うことが大半なのだけど、はてなスターだと同じツール上でのことばのやり取りが可能で、しかも1クリックだけでコメントすらいらない。「Web拍手を送りました!」っていう画面すら表示されない。*1 実にシンプル。
ところで、Web上における「最も簡単なコミュニケーション」ってのは、Web拍手ではなくてmixiの「あしあと」だと思うわけですが、このあしあとも勝手に付いてしまうのが難点だった。それを意図的に出来るようにしたのが「はてなスター」ってことでいいんじゃないでしょうか。
はてブの「内輪エントリ」抑制のため
はてブで内輪エントリがよく注目エントリに上がってくることがある。
そういうエントリも内輪の中にいる人なら面白いのだけど、関係無い人間にとってはちっとも面白くないわけで「なにこの衆愚化」みたいな話が度々出てたのだけど、そういう内輪エントリを消化するために「はてなスター」が導入されたんじゃなかろうか。
前から「はてなブックマークという『公』の場に、内輪化した『私』を持ってくるな」という意見は度々あったのだけど、運営側としてはこのはてなスター導入によって解決したい部分があり、はてなスターに『私』の部分を一任させて、はてブの純粋な「ツールとしての有用性(公)」を保つのが目的だと思われる。
「はてなスター」が”強制”の理由
「運営側の労働力軽減」のため。
運営側としては「はてなスターを消す方法」は誰かがまたやるだろうな、と予測してたと思うんですね。はてブの被お気に入りを検索する方法も編み出されたくらいだし。
で、「はてなスターを消す」というサービスを”公式化”してしまうとその管理する仕事もやんなきゃいけないし、何かあった場合は責任も取らなくてはいけない。それだったら”強制”ということで一元化してしまって、誰かが「消す方法」を作るのを黙認してしまった方が効率が良い。もし何かあった場合でも運営側は責任取らなくて良いしね。