プロジェクトEGGで無料で配信している「プロヴィデンス for PC-8801」を遊んでみました(会費が必要です)。1989年3月発売のシステムサコムのARPGです。ベーマガの記事で存在は昔から知っていましたが、今まで遊ぶ機会がありませんでした。
オープニング無しで、いきなりゲームスタート。起動時にENTERキーを長押ししないとオープニングが出ないという仕様です。
ボーッとしてると、開始3秒くらいでスライムに襲われてゲームオーバーになります。すぐに左側のお城(プリフィミア城)に入って、「子剣」と「衣」を入手しましょう。右側のお城は体力を回復するだけの場所です。
BGMが素晴らしいです。
RAFALEという男の子がタダで「長剣」をくれます。「ユーフォリー」からのゲストキャラです。
男の子がスタート地点に近すぎです。「子剣」の出番が一瞬で終わってしまいます。
戦闘システムに問題ありです。プレイヤーの攻撃が当たったり当たらなかったり、モヤモヤします。敵キャラがあっさり素通りするのも奇妙です。上の写真はプレイヤーと敵が重なった状態ですが、連続的に攻撃を食らって即、ゲームオーバーになる場合があります。
お金と経験値がないので、ボス以外の敵を倒すメリットがありません。逃げながら迷路を解くだけのゲームになっています。
最寄りの洞窟。「木の盾」と「レザーアーマー」と「アウラのお菓子」「リストラティブ薬」を入手できます。
ここから2番目の洞窟に入れます。便宜上、「洞窟2」と呼ぶことにします。
洞窟2では「ライフシールド」が手に入ります。
洞窟3。扉が開きません。
洞窟4と5が内部でつながっています。
洞窟6に到着。
こちらも「ユーフォリー」からのゲストキャラ、FALRAM。
第1のボス、ドラゴン。安全地帯があるので、ノーダメージで勝てます。
倒すと、「ドラゴンの角」が手に入ります。「ドラゴンの角」はあるアイテムと交換可能です。実は、このミッションは本筋と関係ありません。
ここから新天地に進めます。
お菓子をあげると、ある便利なアイテムがもらえます。
洞窟7。「サンダーマジック」「女神の像」が手に入ります。
鍵のかかった扉を発見。
洞窟8。
洞窟内に抜け穴がありました。
「酒くらい持ってこんかい」というキャラに遭遇しましたが、どうしていいのかわからず。結局、謎が解けないまま飛ばしてクリアしてしまいました。
洞窟9。「ニードルマジック」が手に入ります。
この鍵は一体、どこの鍵でしょうか?
またもや鍵のかかった扉を発見。
第2のボス。サンダーを撃つだけで勝てます。
お姫様を救出しました。
このミッションも本筋と関係ありません。お城2に戻ったら、褒美として「盾」がもらえます。
「メルヘンヴェール」の主人公にそっくりの敵。SATYRという名前が付いてます。
見落としがないか確認するため、洞窟2に戻りました。
鍵を発見。
一体、どこの鍵でしょうか?
第3のボス。かなりの強敵です。後半で第2形態に変身します。
倒すと、「大扉の鍵」が手に入ります。
洞窟3。鍵で大扉を開けます。
「聖なる鏡」を入手。マップが広大です。
プリフィミア城(スタート地点)に戻り、鏡で扉を開きます。ここが最終目的地です。
ラスボスまでの途中、「ハイパーソード」「バトルアーマー」「ナイトシールド」が連続で手に入ります。安直にアイテムを置きすぎる。
ラスボスとの対決。ですが、安全地帯があるので、ノーダメージで勝てます。第2形態はありません。倒したらエンディングです。
え、終わり?!
、、、作り込みが全然足りていません。「未完成品」と言いたいくらい。マップや文章を直せばもっと面白くなったのに、と思うと、もどかしい。実にもったいない。
本作は「ヴァルナ」と発売日が1か月くらいしか離れていません。説明書の「あとがき」から察するに、何か製作上のトラブルがあったんじゃないでしょうか。
音楽は本当に素晴らしいです。ミュージックモードだけでもこのソフトの価値はあります。
他に良い点を挙げると、攻略の自由度が高いです。ドラゴンを倒すのも、お姫様を探すのも、宇宙人に会うのもスルー可能です。オープンワールドを先取りしたゲームであると言えます。自由すぎて、何をしたらいいかがすぐにわからなくなります。果てしなくマップをうろつくことになるので、ストレスが溜まるのが難点です。
地上のマップを書いてみました。青い線は川。赤い線は山。どちらも障害物です。黄色い線は橋や通路です。洞窟やお城の番号は勝手に割り振っています。
ベーマガの記事によると、プリフィミア(南国)、ジュネリア(森)、ヨファネス(雪原)、ファディアル(荒地)という4つの国に分かれているらしいのですが、ゲーム内で名前を確認できたのではプリフィミアだけです。
「港」を使うとファストトラベルが可能です。港は全部で8つあります(南国/無情/平地/国境/砂漠/氷/大河/忘却)。
ベーマガ1989年4月号で「プロヴィデンス」を紹介しています(全3ページ)。システムサコムのチャレンジ精神を称賛しています。記事の中で「プリファミア」と誤植していますが、正しくは「プリフィミア」です。
ベーマガ1989年3月号より。巻末にあるシステムサコムの企業ページで「プロヴィデンス」を紹介しています。記事の担当は斎藤学さんです。