日本の夏,改ざんの夏
まぁ,夏に限らんわけですが
Webサイトオーナが改ざん被害に気付いた時に取る行動〜間違い編
改ざんに遭わないのが一番なんだけど,改ざん被害に遭ってしまったらまず最初にどうするか?
- 改ざんされたと思しきコンテンツをまるごと削除し,バックアップから復旧
- バックアップがないので,改ざん箇所を特定の上当該箇所を削除
- コンテンツ作成を委託した会社に連絡して直させる
…はい,いずれも間違いです.
Webサイトオーナが改ざん被害に気付いた時に取る行動〜理想的には編
改ざんされたタイミングで改ざんされたことに気付けるWebサイトオーナはそうそういない.
じゃあ,「OSまるごとインストールしなおし」とか「CMSなりを全部入れ替え」となるのか?と言われると,さっきの対応よりはマシだが実は全然不十分.というのも,なぜ改ざんされたのか?根本原因を突き止められていないから.
となると,非常におおざっぱではあるけど,とりあえず以下の対処が役に立つ.
- とりあえずWebサイトそのものの稼働を一旦停止する(Shutdownできればいいけど)
- Webサイトに対する通信,Webサイトからの通信を全部シャットアウトする(Firewall等で)
- WebサイトをホストしてるOSやCMSのデータ一切合切をサルベージする
もちろん,これで復旧できるわけじゃないけど,まずは原因を追求するための準備をここで行う.専門用語で「保全」というわけだが,保全そのものは単なるファイルコピーではなく,(Linuxの場合は)例えばddなどでディスクイメージを引っ張り出す.これ専用のハードウェア等もある.環境によって使える方法とそうでない方法があるので,そこはみなさんの環境にあわせた方法を取ってほしいと思う.
で,取った情報から「どこが穴だったのか」を徹底的に洗い出し,考えられる穴を塞いでから復旧というのが理想.
もちろん,復旧できないくらいに食い荒らされてる場合もあるだろうし,そもそも機密情報がそこにあったとかいう話になると,機密情報がどこまで漏洩してた可能性があるか?なんてのも見ないといけない.
ホントのホントに最初にWebサイトオーナがやるべきこと〜準備編〜
改ざん被害にあってしまった時のアクションを取れるように備えること.この一言に尽きる.
改ざん被害にあった時にWebサイトオーナがやっちゃいけないこと
改ざん被害の原因や「何がいつ改ざんされたのか」というのを特定する前に,改ざんされたものを書き戻したりしちゃうこと.それやる前に保全しろコラ.
なんでこんなの書いたのか
世の中的に改ざん被害が増えてるってのは実感してるんだけど,改ざんされたコンテンツを修復してもまた改ざんされるというのを目の当たりにしてるから,なんですよね.
細かいところ書き始めたらきりがないけど,とりあえずこんなところで.