「決まっているものだから」と諦めて、取られるままに払ってきた税金。だが実は、働きながら税金を減らすさまざまな方法が存在する。取り戻せる税金を取り戻す、「損しない」働き方を徹底検証する!
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「税金」。それは取られるばかりで、なかなか抵抗できない出費だ。
たとえば、「自動車を買うとき、消費税を払うのに自動車取得税も払うのは二重取りじゃないか」という、そこはかとない不満を持つ人は多いだろう。実はこれ、ただの素人の愚痴ではない。'12年に業界団体の日本自動車会議所が、是正を求める意見書を公開している。
ところが、財務省には「自動車を買う人には担税力があるから、課税している。ヨーロッパでも(消費税にあたる)付加価値税と取得税が課せられている」と一蹴されてしまった。税金は取れるところから取るのです、とでも言わんばかりだ。
お上が担う公共サービスの原資、それが税金だ。国民が税金を納めなければ国家は成り立たない。そんな建前は分かっていても、ニュースで政治家や官僚の振る舞いを見るにつけ、取られることには、やはり腹が立つ。
何もズルをして脱税しようとは言わないが、ちょっとした工夫で税金を安く抑える方法はないものか—。実は、それがある。しかも、まじめに働いている人ほど、節税の工夫の幅は大きいのだ。
ファイナンシャルプランナー(FP)の横川由理氏は、こう話す。
「税金というのは、『何々税を払わなくてすむ』、つまり合法的に課税を逃れる方法などというのは、まず存在しません。
一方で、『どうせ払うなら、金額をとことん抑えよう』という考え方なら、できることは、実はたくさんあります。そして、もっとも見落とされがちなのが、サラリーマンでも活用できる幅が広い、所得税の控除なのです」