新生Megauploadこと「MEGA」が2013年1月19日スタート
世界最大級のオンラインストレージサービスだった「Megaupload」が閉鎖し、運営者らが逮捕されたのは2012年1月のこと。その後、条件付きで保釈された創業者のキム・ドットコム氏は次のサイトの用意に取りかかり、9月に新たな「Megaupload」の準備が完了したことを発表していましたが、その新Megauploadこと「MEGA」が2013年1月19日にスタートすることが明らかになりました。
MEGA
http://me.ga/
現時点でこのURLへアクセスすると「http://kim.com/mega/」へとリダイレクトされるようになっていますが、内容は新たな「MEGA」のことを知らせるものとなっています。
これによると、今まで機密情報を安全に転送するためには専用のソフトウェアをインストールすることが必要で、Megauploadでも、便利に使うためには「Mega Manager」のインストールが不可欠でした。しかし、MEGAではブラウザだけで暗号化と復号を行い、必要となるキーはMEGAではなくユーザがクラウド上に保管することになるとのこと。また、MEGAではアップロードとダウンロードを高速に並行して行うことができ、リジュームも可能。
MEGAはクラウド上に複数のアカウントでカンタンに共有できるフォルダを作成することができ、このクラウドドライブにローカルのドライブと同じ感覚で接続することができます。
以前のMegauploadは費用のかかるデータセンターに一握りのストレージを置いていましたが、MEGAは暗号化技術のおかげで、プライバシー侵害を気にすることなく、世界中の数多くのホスティングパートナーを得ることができました。上にもある通り、MEGAへアップロードしたファイルはユーザが持つキーによって暗号化されているため、MEGAやホスティング側では中身が何なのかはわからない、というわけです。多くの協力者のおかげで、データ転送はさらに高速化するとのこと。
MEGAはパートナーを得てこうしてサービス開始のための資金を集めることができましたが、ドットコム氏は少しでも長くMEGAを無料で提供したいと考えており、今後、サクセスストーリーの一助になりたいという人はぜひ連絡して欲しいとさらなるパートナー、ストレージのノードになってくれるサーバを募集しています。また、総合ソフトウェア開発キットも提供するとのことで、サードパーティクライアントの開発希望も募っています。
Megauploadの閉鎖はオンラインストレージ界隈に大きな衝撃を与え、同じく大手オンラインストレージサービスだった「FileSonic」がファイル共有機能を無効にしたのをはじめとして、同様の対応をするサイトが続出しました。
その中の1つであるRapidShareは当初、ファイル共有機能をオフにすることで対応していましたが、その後、海賊版対策としてフリーユーザー向けの速度をアナログモデム並の30kbsまで抑える施策を実施していました。しかし、この施策は「もっと効率的に著作権侵害に対抗しうるカウンターがある」ということで、10月末に撤廃されています。そのカウンターというのがなんなのかというのは、年末ごろに明かされるとのこと。
2012年末から2013年にかけては、オンラインストレージ界隈で大きな変化が起きることになりそうです。
・関連記事
ポスト「Megaupload」時代のファイル共有 - GIGAZINE
Megauploadを合法的に利用していたユーザーがファイル返却を求めて提訴 - GIGAZINE
Megaupload閉鎖後に映画の興収が減少、海賊版の宣伝効果は規模に反比例 - GIGAZINE
Megauploadにアップされたファイルへのアクセスを条件付きで認める方針へ - GIGAZINE
MegaUploadの創設者が新たな音楽共有サイト「MegaBox」をリリース予定 - GIGAZINE
・関連コンテンツ