初めて触れたのは、PC-98 シリーズ用の「親指ぴゅん」という常駐ソフト1 で した。
ローマ字入力よりも楽チンに仮名が入力できるようになり、 98-NOTE にインス トールして、ずっと使ってました。
しかしその後時代が Windows に移り、Windows用の親指化ソフトもでて来ました が、自分のマシンの環境のせいか、挙動が安定しなかったため、常用するには至 りませんでした。
なにより、自分のメイン環境が Linux へ移行していった2ということもありま す。 Linux 用の親指化ソフトもさがせばないわけではなかったけれど、 X 用の クライアントはあっても Emacs はダメとか、なんかいろいろめんどくさくてロー マ字入力のまま使っていました。
キーボードが英語101型に変わったというのも大きいです。日本語106型なら、変 換・無変換キーを割り当てることで比較的簡単に親指シフトできますが、最下段 をでっかいスペースキーがドーンと占領している101型ではそうはいきません。
親指シフトは僕の記憶からも薄れていきました。
これを考案した冨樫さんという人が、仮名文字のキー配列に関しても独特のアイ ディアを展開しています。 → 花のくに
数日間花配列をいじってみた結論は、
秀逸なのは、入力効率にこだわって考案した割に、ローマ字の定義をいじるだけ で実現してしまうという簡便さです。まさにコロンブスの卵。
アンシフト時:
小 | 薬 | 中 | 人 | 伸 | 伸 | 人 | 中 | 薬 | 小 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
。 | か | た | こ | さ | ら | ち | く | つ | , | 、 | 〜 | ||
う | し | ☆ | け | せ | は | と | ★ | い | ん | ゛ | |||
. | ひ | す | ふ | へ | め | そ | ね | ほ | ・ |
中指シフト時:
小 | 薬 | 中 | 人 | 伸 | 伸 | 人 | 中 | 薬 | 小 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ぁ | え | り | ゃ | れ | よ | に | る | ま | ぇ | 「 | 」 | ||
を | あ | な | ゅ | も | み | お | の | ょ | っ | ゜ | |||
ぅ | ー | ろ | や | ぃ | ぬ | ゆ | む | わ | ぉ |
左手で打つキーは★につづけて入力 右手で打つキーは☆につづけて入力
て…☆につづけて "f" き…★につづけて "j"
これでひらがなの入力が1ストロークか、または右→左か左→右の2ストロークで済むことになりました。
現在のところ、中指できることが確認できている環境は、
です。
Canna 用の定義リストは nicola.txt3 。 このファイルを
% mkromdic nicola.txt
とすると、Canna 用の定義ファイルができます。
Canna for Windows用の定義ファイルはn_nicola.cbpをダウンロードしてお使い下さい。(2001.12.4)
都甲さんからWXG用の中指シフト定義ファイルを送って頂きました。(2001-6-9)
※都甲さん、掲載が大変遅れてしまい申し訳ございませんでした。
花配列を使うというページでは元祖中指シフト方式である花配列へのカスタマイズ方法が 説明され、設定ファイルも提供されています。
紹介されているMS-IME用のActivePerlスクリプトを、初期化部分などをNICOLA配列に変更して 試してみたところ、手元の MS-IME 2000 で一応うまくいっているようです。
ただ残念ながら , . / [ ] - の6種類の記号については、MS-IME や ATOK では カスタマイズ不可となっているそうですので、本来 [,] で入力すべき「ね」を [P]で、本来 [.] で入力すべき「ほ」は [Q] で入力するようにしました。
※[,]や[.]は句読点の入力となります。また「む」や「わ」は従来通りです。
また、半濁音記号「゜」は、[@]や[Z] で入力できます。結構変則的ですが、 やむを得ないところです。
しばらく手元で使ってみて、不具合が出ないようなら .REG ファイルを公開しようと 思います。(2001-12-1)
AZIKの作者である木村清さんが、中指NICOLAの体験アプレットを作って公開し て下さいました。(木村さんありがとうございます。)自分のマシンで環境設定 しなくても、どんな運指になるのか試してみることができます。 いろんな日本語入力体験コーナーからどうぞ。
結果はなかなか辛口の評価ですね。中指と小指の負担が大きいということです。 (自分で使っている限りではあまり気にならないですが。)
あと、長期間使い続けて初めて気づいたことですが、 日本語のよく出て来るフレーズの入力が、なぜかうまい具合に各指にバラけるため、 ピアノのアルペジオのようにつるつるっと入力できることが多いです。
これが非常に気持良い。
NICOLA配列がもともと持っている特性なのかもしれませんが、 親指同時打鍵がないためとくに顕著になっているのかも知れません。
[2]現在はFreeBSDに移行しています。
[3]注:右小指の記号が101キーボード用になっています。