米マイクロソフトは2010年10月12日(米国時間)、「Zbot(ゼットボット)」と呼ばれるウイルスが猛威を振るっているとして注意を呼びかけた。加えて、同社が提供する無料のウイルス駆除ツールでZbotに対応したことを明らかにした。
Zbotはボットと呼ばれるウイルスの一種。「ZeuS(ゼウス)」などと呼ばれることもあるという。感染するとパソコンを乗っ取り、攻撃者が自由に操れるようにする。ユーザーがパソコンに入力したパスワードを盗む機能なども備える。
Zbotの挙動は複雑だが、作成するのは容易だという。作成ツールが出回っているためだ(図)。このため、多数の亜種(変種)が出現している。
これを受けてマイクロソフトでは、2010年10月13日に公開した「悪意のあるソフトウェアの削除ツール(MSRT:Malicious Software Removal Tool)」の新版において、Zbotに対応した。
悪意のあるソフトウェアの削除ツールとは、パソコンのハードディスクをスキャンして特定のウイルス(悪質なプログラム)を駆除する無料のツール。セキュリティ更新プログラムの月例公開日(米国時間第2火曜日)に公開・配信している。自動更新機能を有効にしていれば、自動的に適用される。
同社では、今回の対応により、Windowsユーザーのセキュリティ向上に寄与できるだろうとしている。