三菱地所が海外企業や国内のベンチャー企業を対象にオフィス誘致や事業開発支援を行っているEGG JAPAN(日本創生ビレッジ)は11月28日、国内外で注目されているウェブサービス運営企業のコミュニティ構築担当者をゲストに招き、コミュニティの重要性や今後の可能性について考える「The Power of Community 日本とU.S.のコミュニティマネージャに聞くコミュニティの力」を開催した。
「エンドユーザーだけじゃない、コミュニティ構築」と題したパネルディスカッションでは、リンクトイン・ジャパンの長谷川玲氏、Zendeskの柳澤晶子氏が登壇し、ビジネスを推進するための社内コミュニティをいかにして構築すべきかについて、両社の考えを語った。
長谷川氏は世界最大級のプロフェッショナルネットワークに成長したLinkedInについて、「ビジネスパーソンが繋がることで、新たなビジネスやコラボレーションのチャンスが生まれることが最大の価値だ」とし、ビジネスパーソンがアイデンティティを表現したり、仕事の同僚や上司、先輩、後輩、恩師などと繋がったり、ビジネスの仲間や相手の情報を知ることでコミュニケーションを円滑にしたりするといったLinkedInの活用シーンを紹介した。
そのうえで、LinkedInのユーザーが自分の所属を明らかにし、多くの人と繋がり自分が発信する情報が参照されている現状について、「社員のLinkedInが企業のブランドを代表するアンバサダーになりはじめている。企業がLinkedInをどのように活用して世の中に適切に情報を発信していくべきかを考えるべきではないか」と、社員のLinkedInを企業のページと同等に位置づけ、発信するメッセージをどのように統制すべきかという課題を提起した。
「人事・広報・マーケティングが指揮をとり、社員一人ひとりが同じ意識をもって一緒に企業ブランドを構築することが重要だ」(長谷川氏)。
一方、企業のウェブサイト向けにカスタマーサポートソリューションを展開しているZendeskの柳澤氏は、CEOも一般社員も隔たりなく自由闊達なコミュニケーションができるオープンな社風や、地元の清掃活動に参加したりすることを通じて地域コミュニティとの関わりを重視する同社の取り組みなどを紹介したうえで、「ユーザーに提供したいバリューをまずオフィスの中から実践すること。そして、その地域に拠点を置く“住民”として、地域に貢献することが重要だ」とコメント。
「企業が大きくなると社内コミュニケーションが希薄化したりするのではないか。そういう課題にどう対処していくのか」という質問に対しては、「行動指針を掲げ、思いやりを持ち相手のことを考えて行動することを社員一人ひとりが意識することが重要だ」と述べ、オフィス内のコミュニティを充実させることがサービスの質の向上に繋がるという社内コミュニティマネジメントの重要性を語った。
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