J.D.パワー アジア・パシフィックはこのほど、2016年法人向けテクニカルサポートコールセンター満足度調査の結果を発表した。本調査は、全国の従業員規模50人以上の企業を対象に、4つの製品(サーバ、PC、コピー機/プリンタ、業務ソフト/ミドルウェア)の法人向けコールセンターにおけるテクニカルサポート(故障や障害・トラブル、使い方や設定方法)の応対満足度を調べたもの。7月に情報システム部門宛に郵送調査を実施し、直近1年以内にテクニカルサポートの用件で各製品のコールセンターを利用した企業から回答を得た。製品ごとの回答件数は、サーバが1727件、PCが1827件、コピー機/プリンタが2613件、業務ソフト/ミドルウェアが941件。満足度の測定にあたっては、コールセンターの応対品質に関する7つの評価項目(「電話のつながりやすさ」「問題の解決や対応に要した時間」「応対の丁寧さ」など)を設定し、その評価と各評価項目の総合満足度への影響度を基に1000点満点で満足度スコアを算出した。
今回の調査対象とした4つの製品別にみると、テクニカルサポートコールセンターの満足度は「コピー機/プリンタ」が最も高く、「PC」が最も低い結果となった。
製品別テクニカルサポートコールセンター満足度(1000点満点) 提供:J.D. Power
コピー機/プリンターのコールセンターは「故障や障害・トラブル」による問い合わせ、「使い方や設定方法」の問い合わせのどちらにおいても最も評価が高い。修理依頼時の受付からサービスエンジニア派遣までの一連のオペレーションのみならず、オペレーター個々の製品知識や操作説明スキル等といった問い合わせ対応力も同様に高い水準にあることがうかがえる。
一方、今回の調査で最も低い満足度となったのはPCで、「電話のつながりやすさ」の評価が他製品と比較して特に大きく低迷している。受付時間が24時間365日といった保守契約をしているケースでもその評価は他製品の場合と比べて低く、「(待ち時間がなく)すぐにつながった」という回答も少ない。加えて「用件・要望に対する理解力」「問題の解決や対応に要した時間」といった評価でも他製品と大きな差がある。コールセンターによるアフターサポート品質も、製品やメーカーのロイヤリティを左右する大切な要素だと考えられる。同社では、PCコールセンターにおいても現状の受付体制や対応力の強化・改善が求められるとした。
各部門における満足度ランキングは以下の通り。
- サーバ部門
- PC部門
- コピー機/プリンタ部門
- 業務ソフト/ミドルウェア部門
ランキング対象となった7社中、リコージャパンが694ポイントで顧客満足度第1位となった。第2位はNECフィールディング(689ポイント)、3位は大塚商会(686ポイント)。
提供:J.D. Power
ランキング対象となった8社中、NECフィールディングが697ポイントで顧客満足度第1位となった。第2位はリコージャパン(687ポイント)、3位は大塚商会(668ポイント)。
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ランキング対象となった5社中、富士ゼロックスが700ポイントで顧客満足度第1位となった。第2位はリコージャパン(697ポイント)、第3位は大塚商会(694ポイント)となっている。
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ランキング対象となった4社中、大塚商会が683ポイントで顧客満足度第1位となった。第2位はオービックビジネスコンサルタント(653pt)、3位はオービック(638t)。
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