「Wii Uの名作10選 」スイッチする前にこれだけはプレイして!
Wii will miss U
最近、IGN JAPANではWii Uの関連記事を取り上げる機会が少なくなってしまった。久しぶりにニュースが入ったのかと思いきや生産終了のお知らせだ。スイッチの発表があったので無理もないが、Wii Uの早期購入者としてはやはり少し寂しい気持ちになる。本稿を書いている野口とクラベはPS4やXbox Oneのゲームも当然プレイするけれど、Wii Uにだって見逃してほしくないタイトルがいくつもある。そのため、ここで私たちのオススメソフトを10本お届けしたい。なお、リメイクや、3DSを含む他プラットフォームにも出たゲームは対象外とし、Wii Uのオリジナルタイトルだけをご紹介しよう。10本だけに絞るのはわが子を捨てるような辛い作業だったけれど、結果として、どれも安心してオススメできるタイトルだ。
スプラトゥーン IGN本家スコア:8.6点
日本でここまでシューターが日の目を見たことはない。子供や普段シューターを遊ばない層にまで広く認知されたスプラトゥーンは、革命を起こしたと言えよう。最前線を突き走るFPSのHalo、CoD、BFシリーズをこよなく遊んでいる僕でもスプラトゥーンは楽しめた。メインのプレイリストが敵を多く倒したほうが勝つチームデスマッチではなく、エリアを多く塗ったほうが勝ちといういわばドミネーション。これが一般人にも受けた要因の一つだろう。国産タイトルならではの、アニメ風のビジュアルデザインにはとても愛着が湧き、とっつきやすい。定期的に開催されるイベントは参加者が2つの派閥に分かれるもので、自分が好きなものに属して競う感覚は新鮮だ。願わくば、スイッチに出るであろうスプラトゥーンがクロス・プラットフォーム・プレイに対応してほしいところだ。ー野口
スーパーマリオ3Dワールド IGN本家スコア:9.6点
3Dマリオワールドのゲームはどれも最高に面白いが、それがローカルマルチプレイで楽しめる本作は3Dマリオの遊びをさらに広げた。基本的には協力プレイで一緒にステージを攻略していくのだが、ステージをクリアするとリザルト画面で成績が表示されるので、競い合うという楽しみ方もある。クリエイティビティに富んだレベルデザインをいつものように一人で、ではなく、誰かと一緒に楽しむのがこんなにも楽しかったとは。個人的にはマリオカートをイメージにしたステージが好きで、これは何度も何度も繰り返しプレイした。ークラベ
ゼノブレイドクロス IGN本家スコア:8.2点
数少ない国産のオープンワールドゲームの中でトップに君臨しているゼノブレイドクロスだけのためでも、WiiUを買う価値がある。異種族と濃密なコミュニケーションが取れ、種族毎にしっかりとバックボーンが描かれている様は「Mass Effect」を彷彿とさせる。サブクエストは内容が濃いものも多く、そして男なら誰しもが感じる人型ロボットに対する浪漫が全て実現したゲームはまたとない。洋ゲーではあまり描かれないSFファンタジーの世界は、絶景だらけで、足を止めて眺めたくなる景色ばかり。スカイリムやGTA5など海外の一級品に劣らない、世界に胸を張れるゲームだと絶賛させてほしい。ー野口
ピクミン3 IGN本家スコア:8.8点
ピクミン3はユニットを効率よく操るシミュレーションゲームとしても秀逸なゲームデザインが目立つが、私はそれ以上にこのゲームの舞台である惑星PNF-404が好きだ。地球の景色とよく似た静かな自然風景にはときどき人間が残したと思われる物体が残っている。もしかして、人間が自らを破滅に運んだずっと後の地球?PNF-404で生息するピクミンやその他の架空の生物たちの原始的な暮らしを目にして、自宅の窓越しに広がる東京のコンクリートジャングルと比較してみると、複雑な気持ちになった。コッパイ星人の宇宙飛行士が深刻な食糧危機に悩まされた故郷に果物を持ち帰ろうと惑星PNF-404を探検し、そこで出会ったピクミンたちを操る。立ちはだかる生物を倒して、ときとしてピクミンを犠牲にすることもある。故郷を救うために他の惑星を荒らす行為は道徳的に正しいだろうか。いやしかし、故郷が危機状態とあってはそんなことは言っていられないのだろう。とにかく、様々なことについて考えさせられたゲームである。ークラベ
ベヨネッタ2 IGN本家スコア:9.5点
神谷英樹節が炸裂するイベント、ダイナミックなボス戦、スタイリッシュアクション、新しい武器とモーションで舞うショートカットのベヨネッタは前作同様にセクシーだ。話はズレてしまうが、髪で繕った服がほつれ裸に近い姿になったときのベヨ姉さんを目に焼き付けない男はいるのだろうか?前作では、コンボのフィニッシュでしか召喚できなかった魔人などを出せるようになり非常に爽快だ。とにかく前作からの進化を感じる本作は、DmCなどのスタイリッシュアクションが好きならマストだ。ー野口
マリオカート8 IGN本家スコア:8.8点
私はスーパーファミコンからすべてのマリオカートをプレイしているけれど、お粗末な風船バトルはさておき、マリオカート8がシリーズの最高傑作だと思うし、任天堂のキャラクターたちがここまで綺麗な3Dグラフィックで表現されたこともほかにないと思う。スーパークラクションという新アイテムのおかげで首位のレーサーをほぼ無条件で落とすトゲゾーこうらとのバランスが保たれ、誰でも遊べるのコンセプトをそのままに、スキルのあるレーサーが勝つ確立が上がった。コース数もシリーズ最大で、DLCを含むと実に48のコースを突っ走ることができる。レインボーロードなどはSFC版、N64版、そしてWii Uのオリジナルと、3タイプも存在する!ークラベ
進め!キノピオ隊長 IGN本家スコア:8.2点
小さな箱庭を探検するキノピオ隊長はマリオのようにアクロバティックに飛び跳ねることはできないが、だからこそ今までになかった謎解きが生まれている。「レス・イズ・モア」と、制限されている状態で初めてできる楽しみを見事に作り出したどこまでも任天堂らしいゲームデザインが秀逸だ。Wii Uのゲームパッドを巧妙に活かした珍しいソフトでもある。ークラベ
Runbow IGN本家スコア:なし
正直に言うとこのゲームは、ひとつのモードしか遊んだことがない。Wiiリモコンやヌンチャクに対応し最大で7人だか10人までローカルプレイ出来るこれはパーティーゲームにもってこいだ。いわゆる2Dプラットフォームのゲームで、背景色と同じ色の足場などが消える仕組みの中、ゴールに早く着いたほうが勝ち。他者への攻撃あり、マリカーのはてなボックスのようなアイテムありで、1位を取り続けているとあだ名を付けられ目の敵にされるぞ(実話)!ー野口
ファミコンリミックス(およびその続編) IGN本家スコア:8点
ファミコン世代なら誰しも原点に戻りたいと思うときがあるだろう。だが、昨今の映像美や秀逸なゲームデザインに慣れていると、いかに思い出補正がかかっていたかを思い知ることとなることもたびたびある。だが、そうならないのがファミコンリミックスである。過去の名作から美味しい部分だけをとって、しかもそれがより楽しくなるようにアレンジするというシンプルだが極めて有効なコンセプトのおかげで、古き良きファミコンの傑作たちは昔以上に輝いている。ークラベ
スーパーマリオメーカー IGN本家スコア:9点
「スーパーマリオメーカー」がある限り、2Dマリオの新作を永遠に出す必要はないのかもしれない。ファンによるオリジナルステージは永遠に入ってくるのだし、任天堂オリジナルなら絶対にあり得ないような意地悪すぎるステージや、逆に見るだけのステージなど、唯一の限界はコミュニティの想像力かもしれない。4種類のグラフィックをいつでも切り替えられるのも嬉しい。自分のステージをタッチ操作で簡単に作れ、良いものを作ろうと本気になってみると、いつのまにか夜更かししている自分がいる。どうせここまでクリエイティブな活動に励むなら、小説でも書いて出版社に持ち込むとか、あるいはインディーゲームを作ってみた方がよさそうだが、それだけの中毒性が「スーパーマリオメーカー」のステージ作りにあるということなのだと思う。ちなみに本作はIGN本家が選ぶ「Wii U名作ベスト25」(英語)の1位に輝いている。ークラベ
「スマッシュブラザーズ」、「ポッ拳」、「レイマン レジェンド」、「The Wonderful 101」など、Wii Uは他にもたくさん名作を誇るゲーム機だ。だが、2017年3月発売予定の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」はおそらく、Wii U最後の傑作となるだろうし、その後はもうスイッチの時代だ。ビジネスとして失敗に終わったように見えるけれど、Wii UにはPS4やXbox Oneとはまた違った魅力があった。スイッチにも同類の魅力があり、それがもっとたくさんの人々に受け入れられることを願ってやまない。