中国がシリアから労働者引き揚げ、リビアでの教訓生かし先手

中国がシリアから労働者引き揚げ、リビアでの教訓生かし先手
3月7日、中国の陳徳銘商務相は、シリアで就業する労働者を引き揚げる方針を明らかにした。写真は2010年12月撮影(2012年 ロイター)
[北京 7日 ロイター] 中国の陳徳銘商務相は7日、シリアで就業する労働者を引き揚げる方針を明らかにした。昨年のリビアでの経験を繰り返さないよう先手を打った形となった。
陳商務相は、シリアで働く中国人の数などは明らかにしなかったが、「政府は海外で進められている事業と、そこで働く国民の保護に真剣に取り組まなくてはならない」と述べた。ただ、100人程度は継続してシリアに留まる予定だという。
中国では昨年、リビアで内紛が深刻化する中、約3万6000人の労働者をぎりぎりになって国外退避させた。陳商務相によると、リビアでは170億ドル(約1兆3700億円)規模のプロジェクトが進行していたが、国内の情勢不安や外国からの介入により大きな損害を受けたという。

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