米上院がフィリバスターの規定変更、打ち切り決議は60票を維持
[ワシントン 24日 ロイター] 米上院は24日、「フィリバスター」と呼ばれる長時間にわたる討論で議事進行を意図的に遅らせる行為を制限するため、規定を変更した。
2度にわたって行われた採決では、78対16、86対9の賛成多数で変更が承認された。ただし、今回の規定変更ではフィリバスターを打ち切るための決議で必要な得票数が60票で維持され、一部民主党議員が求めていた51票への削減は実現せず、上院で少数派となる共和党議員の権利が守られた形となった。
変更点は、両党が2回の修正案まで採決することを条件に審議入り阻止はできなくなった。このほか大統領が指名した下位レベルの政府高官について任命手続きの迅速化、一部の採決に関する審議時間の短縮、フィリバスターを行う議員に異議を明確化させるよう促すことが含まれる。
共和党のマケイン上院議員は「おそらく楽観的すぎるかもしれないが、これで法案が成立するようになることを願う」と述べた。今回の変更で、約15%と記録的に低い水準となっている上院での承認の割合が高まることになるかもしれないとした。
一方、民主党のダービン上院議員は、今回の規定変更で上院がより生産的になることを確信しているとした。
この規定変更の草案は、民主党のリード上院院内総務と共和党のマコネル院内総務が手掛けた。
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