ブルレー(BRULE)が販売する「Viliv S7」は、韓国Yukyung Technologies製ミニPC「Viliv」シリーズの最新モデルだ。Vilivシリーズといえば、「Viliv S5」や「Viliv X70」といったピュアタブレットスタイルのキーボードレスボディが思い浮かぶが、Viliv S7は回転式のワイド液晶ディスプレイとキーボードを搭載したコンバーチブル型ボディのミニPCとなっている。
ブルレーではCPUや搭載ストレージが異なる3モデルを用意しているが、今回はミドルレンジモデル「S7-32」を評価機とした。OSは日本語版のWindows XP Home Edition(SP2)がプリインストールされ、ブルレーの直販価格は6万7800円だ。
まずはボディから見ていこう。サイズは230(幅)×143(奥行き)×26(高さ)ミリ、重量は約800〜830グラムと、Vilivシリーズでは最も大型だが、キーボードを搭載した割には小型軽量に収まっており、持ち運びにストレスは感じない。実測で評価機の重量は833グラムだった。公称のバッテリー駆動時間は最大9.5時間と長時間駆動が可能だ。プラグ一体型のACアダプタもサイズが45(幅)×90(奥行き)×40(高さ)ミリ、重量198グラム(いずれも実測)と小型軽量で携帯しやすい。
ボディのカラーリングは全面ホワイトで統一されている。ブラックやシルバーを採用したこれまでのVilivとはかなりイメージが違うので、ぱっと見ではVilivシリーズの新モデルとは分からないだろう。天面のみ光沢塗装が施されているが、ホワイトの塗装をよく見ると光沢部も非光沢部も微細なラメがちりばめられている。このさりげない輝きがカジュアルすぎず上品な仕上がりだ。底面のデザインにもこだわっており、余計な突起や穴などは一切ないのはもちろん、ネジが1本も見えないよう工夫されている。
なお、オプションで用意されるレザーケース(4800円)はボディカラーに合わせてホワイトでまとまっている。特に凝ったギミックはないが、適度なクッションがあり、Viliv S7にジャストフィットする。
CPUにAtom Z520(1.33GHz)を採用し、チップセットとしてグラフィックス機能統合型のIntel System Controller Hub(SCH) US15Wを搭載するのは、これまでのVilivシリーズと共通だ。メインメモリは1Gバイト(DDR2-4200)で増設はできない。
データストレージは32Gバイトの1.8インチSSDを搭載する。容量は少ないものの、可動部品がないことによる静音性、衝撃や振動に強いSSDならではの安心感はこういったミニノートPCにとっては大きな強みだろう。評価機はサンディスクの新型Netbook/MID向けモデル「pSSD-p2」を採用していた。
通信機能は、IEEE802.11b/g対応の無線LANとBluetooth 2.0+EDRを内蔵し、有線LANは備えていない。本体装備の端子類は、2基のUSB 2.0ポート、SDメモリーカードスロット(SDHC対応)、アナログRGB出力、ヘッドフォン、マイクの端子などを用意する。液晶フレームの左上部分には130万画素のWebカメラ、画面の左右にはステレオスピーカー、キーボードの左下にはモノラルマイクを搭載している。
また、Viliv S5やViliv X70と同様、USBミニBコネクタも装備し、付属のUSBケーブルを使って別のPCと接続できるようになっている。ほかのPCに接続すると自動的に「Easy Suite」というアプリケーションが起動し、両機の間でドラッグ&ドロップで簡単にファイルの移動が行なえる。
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