売り上げランキング常連の大ヒット薄型コンパクト3倍ズームデジカメ「EXILIM ZOOM EX-Z3」の上位機が登場した。基本的には画素数を400万に上げたマイナーチェンジモデルだが、“マイナー”にとどまらない改良が随所に施されている。
2003年春先に登場して以来ロングセラーを続け、売り上げランキングのトップに何度もランクされるほどの大ヒットとなった「EXILIM ZOOM EX-Z3」。今年の流行だった薄型ズームデジカメの筆頭であり、また、今後はやりそうな大型液晶デジカメの筆頭でもある、なかなか時代を先取りした製品であった。 従兄弟機とも異母兄弟機とも言える同じレンズを搭載したペンタックスの「Optio S」より売れたのは、Optio Sが小ささ、薄さを追求したのに対し、EX-Z3はEXILIMというブランドの効果があったにしろ、小ささ、薄さはほどほどに抑えて大きな液晶モニタを搭載したことが、使いやすそうに思われたからではないだろうか。 そのEX-Z3も、別途レビューした「Optio S4」と同様に、400万画素CCDを搭載した上位機が登場した。「EXILIM ZOOM EX-Z4」である。 変わったのは主に3点。一つ目はカラーバリエーションが増えてシルバーのほかに赤系のスパークルレッドと青系のアーバンネイビーという2モデルが追加されたこと。二つ目はCCDが1/2.5インチの400万画素に変更されたこと。そして三つ目は起動が高速になったことである。細部も見直されており、マイナーチェンジモデルではあるが、“マイナー”にとどまらない変更が随所に施されている。
EXILIM ZOOM EX-Z4の主要スペック
EX-Z4はご存じの通り、ペンタックスが開発した「スライディングレンズシステム」の3段沈胴式ズームレンズを採用している。スライディングレンズシステムは、収納時に中央のレンズ群が上にスライドしてボディの奥行きを稼ぐ機構で、EX-Z4では19.7〜23.1ミリという薄さを実現している。おそらくOptio S4とまったく同じレンズだ。 CCDも、同じく1/2.5インチの400万画素。今秋からよく見かけるようになったスペックで、公表はされてないが、おそらくパナソニックの「LUMIX DMC-FX5」やキヤノンの「IXY DIGITAL L」と同じCCDだと思われる。少し前まで使われていた1/1.8インチのCCDに比べて画素ピッチがさらに小さくなっているが、画像処理がよくなっているためか、通常の撮影で画素ピッチの小ささを感じることはまずない。ただし、ISO感度を上げて撮影した時のノイズは増えているようだ。 例えば、EX-Z3とEX-Z4で同じカットをISO50で撮ると差はないが、ISO200で撮るとEX-Z4の方には偽色ノイズが出て画質は落ちる。さらにEX-Z4には、EX-Z3では用意されていなかったISO400のモードもある。ISO400にするとノイズはかなり増えるが、その反面、どうしても高感度で撮りたい時には便利だ。 外観はEX-Z3をベースにしている。サイズはほとんど同じだが、デザインは微妙に変更されている。背面の液晶モニタ回りのデザインが変わり、光学ファインダーの周辺がすっきりした。また、液晶モニタの横にスピーカーが搭載され、音声付き動画やボイスメモの再生をサポートする。一方前面は、「EXILIM」のロゴがホログラムになったぐらいの違いだ。従兄弟機のOptio S4に比べると、大きさ、厚み、重さともにEX-Z4の方があるが、2インチという大きな液晶モニタを搭載したためだろう。
EX-Z4の背面。液晶モニタ回りのデザインが変更され、よりスマートになった。液晶モニタ左の4個の穴はスピーカー。右側には円形十字キーやズームレバーなどの操作系がある
グリップ部にある「EXILIM」のロゴの奥にホログラムが貼られたのが主な違いで、基本デザインはEX-Z3と同等だ。オーソドックスなカードスタイルである。レンズ部には「smc PENTAX」と刻印されている EX-Z3とEX-Z4との具体的な違いが出るのは起動時間だろうか。EX-Z3では液晶モニタが点灯するまでに実測で2.5秒強かかっていたが、EX-Z4では2秒フラットに短縮された。レンズの動きはあまり変わらないが、その後の起動処理が速くなったという感じだ。 [荻窪圭, ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 1/4 | 次のページ モバイルショップ
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