30歳で成熟ゲームのルールが変わる
今日発売の『週刊プレイボーイ』にて、「30歳以上で女性経験ナシの“ヤラミソ”が急増中!」というテーマで取材協力させていただいた。
取材という事で話し切れなかった部分もあるので、今回はサブエントリ的な内容を。
記事中では“ヤラミソチェックリスト”として以下の内容を挙げている。
1、理想の女性の話をすると周りから鼻で笑われる
2、過去に出会ったステキな女性が忘れられない
4、草食男子増加のニュースに安心している
5、女性の目を見て話すとすべて見透かされそうな気がする
6、職場に独身女性が少ない
7、彼女がいない現状の生活に満足している
30歳以上で女性経験ナシの“ヤラミソ”が急増中! - ライフスタイル - ニュース|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]
ここで強調しておきたいのが、ヤラミソ問題(っていうか魔法使い問題だけど)の主眼は、童貞肯定コンテンツに満ち溢れている今の世の中で、いい歳こいて未だにはてなの童貞ブログや伊集院を聞いているのはヤバいっていう話だけではなく、ヤラミソ問題の何が問題かって、中村淳彦氏の例を持ち出すまでもなく、ヤラミソであるということは、我々が常日頃プレイしている成熟ゲーム(=自分がどれだけ人間として成熟しているかを競うゲーム)での敗北が宿命づけられていることだ。
社会において中村淳彦氏的な人間力=恋愛力=コミュニケーション能力=非童貞という図式を支持する人間は驚くほど多い。だからこそ、この手の成熟ゲームは世のヤンキーから若手批評家まで皆大好きなのだが。
ここでヤラミソが敗北するのは、ヤラミソが童貞だからではない。30代前後の成熟ゲームでは主たるアジェンダが10~20代のモテ/非モテから結婚してる/してないにうつっているのだ。つまり、ヤラミソは童貞だからではなく、結婚していないから、成熟ゲームで敗北するのだ。
だが、考えてみてほしい。ということは、「結婚」さえしてしまえば、これまでの負債(モテない)は一旦リセットできるのではないだろうか。
30過ぎで結婚してる人に「こいつは昔モテなかったんだぜ」とか言ってもあまり意味がなく、かつ30過ぎで「俺はモテるんだぜ」という人がうすら寒いように、「成熟ゲーム」のルールがモテ/非モテから、結婚してる/してないにうつる以上、これまでのモテる/モテないという評価軸は一旦リセットされる。そして、こと「結婚」というタームにおいては、これまでの「モテ資産」(ルックス、コミュニケーション能力 など)以外の要素、例えば仕事や金、家事能力などによって判断されるケースも生まれる。
つまり、何がいいたいのかというと、ヤラミソであっても、この「ルール変更」を上手く使えば「成熟ゲーム」の最終的な勝者(とまではいかなくともそこそこ負けない程度)になれる可能性があるのだ。
そんな「ルール変更」がなされる中でも、あえて童貞肯定コンテンツを摂取し続ける事が果たして正解なのか、私にはわからない。