『CUDAの勉強用に買いました』 玄人志向 GF-GTX960-E2GB/OC/SHORT-GA [PCIExp 2GB] けーぞー＠自宅さんのレビュー・評価

CentOS 6.6 上で CUDA の勉強用（仕事の予習復習用）として近所のPCデポで買いました。
多くの方の参考にはならない可能性が高いことを最初に明記しておきます。

プログラミング、並列処理は趣味でもあります。
当ビデオカードをWindows上で使用するつもりはありません、
ビデオカードとしても使用するつもりありません。

【安定性】
購入直後は CUDA SDK 6.5がリリースされていました。
GTX 980/970用のSDKのURLは、それ以外とは異なっていました。
960で使えるかどうかすら不明でした。
インストールを数回試したのですが、上手く行きませんでした。
諦めて、CUDA SDK 7.0 RC版をインストールしてOKでした。
その後、7.0 正式版にアップデートも、その動作もOKです。

【画質】
ビデオカードとしては使用していません。

【機能性】
ビデオカードとしては使用していません。
CUDAコアの数、配置可能なスレッドの数として価格的には満足です。
GTX960を含めて、アーキテクチャMaxwellシリーズでは
倍精度浮動小数点演算ユニットを省略しているそうです。

確かに、ゲームをするには不要で無駄なユニットだと思います。
ゲームには単精度すら不要かもしれないです。
一方、科学技術演算をするには必須だと思います。
処理速度の低下を我慢すれば「ソフトウェアで補って倍精度演算できる」ので、
その部分は利用者の判断割り切ればいいでしょう。
あるいは、CPU側のAVXを使うという適材適所的なアプローチもありです。

【処理速度】
CUDAコア数に関係なく、クロックレベルで本当に「同時」に実行可能な命令数は
「Warp サイズ」で定まるそうです。
それが 960だけに限らず他のシリーズでも最大32程度（少なくてがっかりしているという意味）
なので、それなりです。
数千、数万のスレッドが「同時」に実行されているわけではありません。
「同時」の意味は人それぞれということです。

【静音性】
他社製を含めて、GTX960を搭載しているビデオカードの冷却ファンの回転数は自動可変です。
止まることもあります。
店頭ではそれを強調する商品説明（セミ・ファンレス？）が他社製品あり、
本製品にはありませんでした。
実際には、他社同様、冷却ファンの回転数は自動可変で、止まることもあります。
心配は無用でした。

【付属ソフト】
ドライバー用のCD/DVDメディアが付属していましたが、未開封です。
そもそもビデオカードとしては使用する予定はありませんので。
SDK、ドライバーを含めてNVidia Webサイトから無償公開されているのはありがたいです。

なお、CentOS/Redhat系のディストリビューションで、OSをインストールすると
ビデオカードのドライバーとして　nouveau　が鎮座しています。
これを追い出すことが CUDA SDK インストール成功の秘訣です。
実作業はインストーラーが自動で行なってくれます。

【総評】
新しい製品を使うためには新しいソフトウェアが必要です。
対応の有無を確認しながらできだけ新しいソフトウェアを選んでインストール
すれば正しく認識され正しく動作します。
本製品をCUDAの入門とするならば十分です。

敷居の高いと言われる玄人志向製品ですが、割り切ればもっともコストパフォーマンスが
良いと思います。
SLIケーブルも、各端子キャップも同梱されていないほどの徹底ぶりです。

# 後日、同一製品を追加購入するくらい気に入っています。
# なお、CUDAはSLIをサポートしていません。

インストールしたときの記録を以下のブログに書いています。
ご興味のある方はどうぞ。
http://soar.keizof.com/blog/?p=169
CUDA on CentOS6 始めました