ロンドン名物・世界で最も「失礼な」中華料理屋
2010.08.12 00:00
え~、今日はこれといった音楽ネタがないので、与太話を。
★上の写真は、ソーホー地区のチャイナタウン/Wardour Streetにある中華レストラン=Wong Kei(旺記)。
ロンドンに一定期間滞在したことがある日本人なら、誰もが一度は足を運んだことがあるのではないだろうか?
筆者も貧乏学生だった頃は、よくここに通った。
とにかく安いんです、ここ。
メニューも豊富だし、料理のヴォリュームも満点!
しかも注文してから料理が出てくるのが早い!(この点は日本並み)。
注文してから忘れた頃に料理が出てくるのが当たり前な英国内レストランにウンザリしていた渡英当初の筆者にとって、
この店はそういう面でも非常に重宝していたのですが。
ここに初めて入ってまずショックだったのは、ウェイターの接客態度。
態度が悪い、なんていう生易しいもんじゃない。
店に入ってきた学生風の我々3人を見るなり、ニコリともせず「Down Stairs!Down stairs!」と客の我々に対しまず大声で怒鳴る。
あぁ「地階のテーブルに行け」という意味だなと悟り、
我々は地階へ降りて自分達で空きテーブルを探し席に着いた。
まではよかったのですが、
地階で待っていた別のウェイターがこれまた「一体どんな嫌なことがあったんですか?」と訊きたくなるような仏頂面で我々のテーブルに来て、
「Welcome」or「Good evening」の挨拶の一言もなく、
我々の箸や受け皿etc(プラスティック製)をガラガラ、ガッチャン!とまるで投げるように置いていく。
で、注文した料理が出てきて我々が食べている間も、
ウェイターを呼んで「受け皿をもうひとつもらえますか?」「この醤油瓶は空っぽなんですけど、新しいのを持ってきてもらえます?」etcのリクエストをするたびに、
まるで親の敵を見るような目でテーブルに来て我々を睨んだ後(もちろん無言で)、嫌々ながらという顔で持ってくる。
でもって食後に「ジャスミン・ティーのポットをもうひとつ」なんて注文しようもんなら、
「こいつらいつまでテーブルに座ってやがんだ!」と言わんばかりの顔でまた睨んでキッチンに消えていく。
という調子で、客である我々は終始ウェイターの顔色を伺いつつ食事を済ませ、
いたたまれない思いで早々に金を払って店を出る。
という、さんざんなディナー体験だった。
日本のような至れり尽くせりなサーヴィスはハナから期待していなかったものの、
このサディスティックなまでに無愛想な接客サーヴィスには心の底から驚愕。
開いた口が塞がらなかった。
後で様々な体験者に聞いた話によると、
スープが入った椀を乱暴にテーブルに投げ置かれ飛び散った飛沫で服がびしょびしょになったり、
なかなか注文が決まらない客に「おまえ真昼間から寝てんのか!?」的な怒声をここのウェイターに浴びせられた輩も結構いるらしい。
というわけで、
かつてはTime Out誌(英国のピア)で、
「世界で最も失礼なレストラン」の栄誉を頂戴したこともある、このロンドン名物=Wong Keiレストラン。
ここ数年は「Wong Keiを愛する会」的なFacebookページをUK内にいくつも持つ、
ロンドン髄一のカルト・レストランになってしまったようです(笑)。
皆さんも渡英する機会があったら、話のタネにぜひ。
あ、この店の味ですか?
、、、広東料理としてはまぁまぁかな(中国人客も多い)。
でもこのお値段で、この味&ヴォリュームならソーホーに数多い中華料理屋の中では最もリーズナブルなんじゃないでしょうか。
という筆者も、もう10年以上ここには行ってませんけど。