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  • AlphaGo vs Lee Sedol

    1月5日は囲碁の日だ。近年の囲碁界への最も大きなインパクトといえば、2016年のAlphaGoの登場だろう。そして、2024年のノーベル賞は、AlphaGoを開発したDeepMindのDemis Hassabisに与えられた。

    そんなことを考えているうちに、ドキュメンタリー映画「AlphaGo」を久しぶりに見ようという気持ちになった。改めて鑑賞してみると、登場人物それぞれの感情のうごめきを繊細に表現した良い映画だと感じた。Lee Sedol、Demis Hassabis、David Silver、Fan Huiらが、その瞬間に何を思ったのだろうと、深く考えさせられる。

    なかでも、第4局の終局直後、Demis HassabisとFan HuiがLee Sedolにかけ寄るシーンは、この映画で最も好きなシーンだ。そこには、人間とAIの壁を超えて存在する尊敬の念を感じることができる。

    リンク https://www.alphagomovie.com/

    AlphaGo vs Lee Sedol 第4局

  • 干支最中@関市虎屋

    toraya_etomonaka_hebi_2025

    私は和菓子も洋菓子も好きな甘党である。正月はやはり和菓子を食べたい気持ちになる。私がいま住んでいる岐阜県関市にある和菓子屋のお気に入りは、本町通り商店街の虎屋だ。

    今年も恒例の干支最中を買ってきた。今年の干支の巳の形の最中で、つぶ餡と栗の甘露煮が挟んである。この巳の最中の角のストンとした形がいい。栗の食感とつぶ餡の甘さが合っていると私は思う。

  • あけましておめでとう2025

    joyanokane

    年越しの瞬間は、近くの香積寺で除夜の鐘をついて迎えた。鐘をつく順番が回ってくると、いよいよ今年も終わるのだと言う気持ちになった。

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    年が明けたところで、松の練り切りをいただいた。型で抜いただけのなんということのない練り切りだ。年越しにふさわしい甘さが良かった。

  • 長生

    長生は囲碁で出現する同型反復になる形である。長生という名前は、この形が出現した対局が行われた長生殿という中国の唐代にあった宮殿の名前から取られたそうだ1。同型を反復して、石が永遠に死ぬことがないということから、長寿を連想して、縁起のいい形とされているそうだ2。現在の実際の囲碁の対局において、日本ルールでは、三コウと同じく無勝負とすることが決められている3。日本棋院の最寄りの市ヶ谷駅には、長生のモザイクアートがある。ちなみにこの長生の形は、由緒正しく、囲碁発陽論にある詰碁の問題(黒先長生)を題材にしているそうだ4

    1. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E7%94%9F ↩︎
    2. https://archive.nihonkiin.or.jp/news/2010/12/jr.html ↩︎
    3. https://www.nihonkiin.or.jp/match/kiyaku/kiyaku11-12.html ↩︎
    4. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E7%94%9F#%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88 ↩︎
  • 映画「碁盤斬り」

    映画「碁盤斬り」を見た。久しぶりに映画館で見た映画だ。この映画を知って、囲碁ファンで落語ファンの私としては行くしかないと思った。プロの棋士が5人も出演しているとも聞いて、5人を見つけてやろうと行ってきた。
    出演しているプロ棋士は、映画に馴染んでいて一人も気が付かなかった。あとから、映画を見に行った人のブログやSNSなどでようやく知ることができた。たしかに井山裕太は左利きだ。そういうふうに気をつけていたら見つけられたかもしれない。映画の冒頭に関山利道をもってきたのは流石だ。あの手つきはいつも碁石を触っている人にしかないものだろう。
    柳田格之進の性格の設定と草彅剛の演技がとてもぴったり合っていた。それが映画の芯になっていると思う。もとが落語の話だと思ってみたせいか、どことなく落語らしい場面の展開がおおいと感じた。一方で、もともとの落語のストーリーからは少しアレンジがなされて、映画らしい起伏のある自然な展開になっていたと思った。

    Gobangiri


    Gobangiri