連載
インディーズゲームの小部屋:Room#320「Drunken Robot Pornography」
ソチオリンピックが閉幕しても,PlayStation 4が発売されても,ドイツ軍人並みの平常心でお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第320回は,Dejobaan Gamesの「Drunken Robot Pornography」を紹介する。かなりヘンテコなタイトルだが,そこは「AaaaaAAaaaAAAaaAAAAaAAAAA!!!」で知られる同社の面目躍如といったところ(?)。
本作は海外では“bullet hell”と呼ばれる,弾幕系のアリーナFPS。ジェットパックを装備してステージを飛び回りながら,次々と現れる,思わず「おいおい,マジかよ……」と言いたくなるような巨大ロボットと戦うのだ。おいおい,マジかよ……。
主人公のReuben Matsumotoは,自分が経営するナイトクラブのバーテンダーロボに,より良い接客をさせようと感情を与えたところ,なんとそのロボットが暴走。元は従業員だった12体のロボットダンサーを盗み出し,Titanと呼ばれる40体の巨大ロボと2万体のドローンを率いてボストンの街に攻撃を開始した。このままじゃ酒が飲めないし,ボストンも火の海になってしまうというわけで,Reubenはロボットの暴走を止めるために立ち上がった。おのれ,ロボットども!
Reubenの操作方法は一般的なFPSでおなじみの,W/A/S/Dで移動,Spaceバーでジェットパックを使ったジャンプ,そしてマウスで狙いをつけて射撃というもの。あとはもう,ひたすら攻め寄せてくるドローンを撃ち落とし,巨大ロボを破壊していくだけだ。各ステージにおける目標は,制限時間内に一定のポイントを稼ぐか,Titanを破壊すること。ステージによっては,その両方が目標になっている場合もある。
分かりやすい操作と単純明快なルールの本作だが,ゲームはそれほど簡単ではないというか,はっきり言ってかなり難しい。
理由はいくつかあるが,その1つは雨あられと襲い掛かってくる大量のドローンとTitanからの攻撃がかなり激しいのに対し,こちらの武装が(少なくとも初期状態では)かなり貧弱なこと。火力が低すぎるため,まともにやりあっていたら制限時間内にTitanを撃破できないのだ。ステージ上には攻撃力やジャンプ力をアップさせるアイテムがあるので,まずは確実にこれらを手に入れよう。
しかし,せっかく手に入れたパワーアップアイテムは時間制となっており,一定時間経つと効果が切れてしまう。つまり,敵の攻撃を避けながら絶えずアイテムを取り続け,なおかつこちらからも反撃しなければならないのだ。足場となるステージが狭く,逃げ回るだけでも大変なのに,これはかなり厳しい。
また,本作のもう1つの見どころであるジェットパックを使ったジャンプは,トランポリンのような装置やパワーアップアイテムを使えばかなりの高度に飛び上れるので爽快! ただし,ステージが狭いので足元に注意していないとそのまま下まで落下してしまう……。イメージ的には,敵の攻撃がうんと激しくなった「ジャンピングフラッシュ!」という感じだ。ステージから落ちてもゲームオーバーにはならないが,タイムロスになってしまうので気を付けよう。
ちなみに本作はオンラインのリーダーボードに対応しており,毎週金曜に新たなチャレンジも配信されている。さらに,Steam Workshopを通じて自作のステージやTitanを公開し,これらをダウンロードして遊ぶことも可能。筆者はあまりFPSが得意ではないので,せめてこれがTPSだったらと思ってしまうのだが,ぶっとんだ大きさのTitanとのバトルには手に汗握るものがあるので,興味を持った人はぜひどうぞ。そんな本作は,Steamで14.99ドルにて発売中だ。
■「Drunken Robot Pornography」公式サイト
http://www.dejobaan.com/drunken/- この記事のURL:
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