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「765PRO ALLSTARS」が実力を発揮。ツアーの始まりを告げる「THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!」大阪公演をレポート
バンダイナムコゲームスは2014年8月2日,3日の両日,大阪市の国際展示場「インテックス大阪」において,ライブイベント「THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!」を開催した。いうまでもなくアーケード版「アイドルマスター」の稼働開始から9年めを迎えたことを記念して行われる今回のライブだが,なんというか,9周年とかマジですか? という感じだ。
一つのコンテンツがこれほど長く続いていることだけでも驚きだが,最近の数年はアニメ化とか劇場映画とか,メディアの枠を超えてさらに広がりつあり,関連のソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」と「アイドルマスター ミリオンライブ!」がスタートして,こちらも人気を獲得するなど,9年を経て勢いが衰える気配が感じられない。私なんかもう,ここ9年で記憶力がますます衰えて,昨晩,何を食べたかも……えっと,そんなことはどうでもいいね。
ともあれ,2013年2月10日の「THE IDOLM@STER MUSIC FESTIV@L OF WINTER!!」以来,久々「765PRO ALLSTARS」のみとなった今回の9周年ライブは,大阪,名古屋,東京をめぐるツアー形式で開催されており,その開幕の地となったのが大阪だ。出演は以下の皆様だ。
出演
・今井麻美さん(如月千早役)
・釘宮理恵さん(水瀬伊織役)
・滝田樹里さん(音無小鳥役)
・下田麻美さん(双海亜美,双海真美役)
・浅倉杏美さん(萩原雪歩役)
・沼倉愛美さん(我那覇 響役)
「THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!」公式サイト
「アイドルマスター」シリーズ公式サイト
坂上氏によれば,主演者の一人である釘宮さんの体調が芳しくなく,一時は出演が危ぶまれたものの,本人の強い希望でステージに立つことになったという。実はこの日,開場・開演が1時間ほど遅れていたのだが,それまで関係者によってぎりぎりの調整が行われており,最終的に歌唱およびトークを減らしての出演が決まったとのこと。
ツアーの最後を飾る東京公演にも釘宮さんの出演が予定されているが,割と期間が空いているので,万全の体調で臨んでほしいと思う。
というわけで,セットリストは以下のとおり。
8月2日セットリスト(リスト中敬称略)
1.THE IDOLM@STER(全員 6名)
2.ラムネ色 青春(釘宮理恵、今井麻美、沼倉愛美)
3.スタ→トスタ→(下田麻美)
4.おとなのはじまり(下田麻美)
5.ジェミー(下田麻美)
6.何度も言えるよ(浅倉杏美)
7.ハミングロード(浅倉杏美)
8.ALRIGHT*(浅倉杏美)
9.ID:[OL](滝田樹里)
10.空(滝田樹里)
11.君が選ぶ道(滝田樹里)
12.マリオネットの心(沼倉愛美)
13.キラメキラリ(下田麻美)
14.乙女よ大志を抱け!!(浅倉杏美)
15.YES♪(沼倉愛美)
16.いっぱいいっぱい(滝田樹里)
17.隣に…(今井麻美)
18.自分REST@RT(全員 6名)
19.待ち受けプリンス(滝田樹里、下田麻美、浅倉杏美)
20.Brand New Day!(沼倉愛美)
21.オーバーマスター(沼倉愛美)
22.Rebellion(沼倉愛美)
23.DIAMOND(釘宮理恵)
24.プライヴェイト・ロードショウ(playback,Weekday)(釘宮理恵)
25.choco fondue(今井麻美)
26.眠り姫(今井麻美)
27.Snow White(今井麻美)
28.M@STERPIECE(全員 6名)
EN1.ONLY MY NOTE(全員 6名)
EN2.READY!!(全員 6名)
8月3日セットリスト(リスト中敬称略)
1.THE IDOLM@STER(全員 6名)
2.ラムネ色 青春(釘宮理恵、今井麻美、沼倉愛美)
3.スタ→トスタ→(下田麻美)
4.おとなのはじまり(下田麻美)
5.微笑んだから、気づいたんだ。(下田麻美)
6.Kosmos,Cosmos(浅倉杏美)
7.ハミングロード(浅倉杏美)
8.ALRIGHT*(浅倉杏美)
9.ID:[OL](滝田樹里)
10.空(滝田樹里)
11.光(滝田樹里)
12.マリオネットの心(沼倉愛美)
13.キラメキラリ(下田麻美)
14.乙女よ大志を抱け!!(浅倉杏美)
15.フラワーガール(釘宮理恵)
16.YES♪(沼倉愛美)
17.いっぱいいっぱい(滝田樹里)
18.隣に…(今井麻美)
19.自分REST@RT(全員 6名)
20.待ち受けプリンス(滝田樹里、下田麻美、浅倉杏美)
21.Brand New Day!(沼倉愛美)
22.しあわせのレシピ(沼倉愛美)
23.Rebellion(沼倉愛美)
24.DIAMOND(釘宮理恵)
25.Sentimental Venus(釘宮理恵)
26.フタリの記憶(釘宮理恵)
27.Fate of the World(今井麻美)
28.眠り姫(今井麻美)
29.Snow White(今井麻美)
30.M@STERPIECE(全員 6名)
EN1.ONLY MY NOTE(全員 6名)
EN2.READY!!(全員 6名)
ライブは,グループ曲のほか,出演者それぞれがソロ曲を3曲連続で歌ったり,合間にトークを入れたりするという,これまであまり例のなかった(らしい)構成になっていた。セットリストにもあるように,切り込み隊長的な下田さんに続いて,浅倉さん,滝田さんと続き,ここまでが前半。
休憩を兼ねた「お楽しみ動画」の上映があり,後半は,これまた興味深い「ほかのアイドルの持ち歌を歌う」というコーナーで幕を開けた。下田さんの歌う「キラメキラリ」や,釘宮さんの可愛すぎる「フラワーガール」,律子メガネをかけて登場した滝田さんの「いっぱいいっぱい」,そして貫禄の歌声を聞かせた今井さんの「隣に…」とか,聞く機会のあまりない組み合わせの曲が続いた。
そんでもって,グループ曲2曲のあと,沼倉さん,釘宮さん,そして今井さんのソロパートへ続いたのだが,こうやって書いているだけでなんだか疲れてくるくらいなので,歌っているほうも,そして応援しているほうも,大変だったのではないかと思う。ソロパートのトークでは,必ずと言っていいほど「給水タイム」が取られて,出演者の皆さんと来場者が乾杯のうえ,水を飲むという微笑ましい場面が見られたのだが,シャッターを切っているだけのボクちゃんも倒れそうだったので,必須事項だろう。いろんな意味でアツいぜ,大阪。
余談ながら,大阪公演では両日とも,メディア席は最前列という願ってもないポジション。こんなに近くでライブを見るのは初めての経験だったが,いつものように望遠レンズを持っていった私は,ステージに出演者が横一列に並んだときに全員がフレームに収まらなくて青ざめた,なんてのはまあ,こっちの話。熱気,がんがん伝わってきました。
スタ→トスタ→ |
おとなのはじまり |
さて,セットリストにもあるように登場する曲のラインナップは多彩だ。最新ナンバーから懐かしい曲,さらには劇場映画「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 」や「アイドルマスター ミリオンライブ!」や「ぷちます!」の作品まで,「アイドルマスター」が持つ楽曲の豊富さが,これでもか! という具合に思い知らされ,実をいうと,私も知らない曲がたくさんあって,まだまだだなと思ったりしている。とりわけ下田さんの「おとなのはじまり」では,数千人の観客の,おおむね男性によるアハンとかウフンとかのコールが聞けて,嬉しいかどうかは別として,そんなのが聞けるのはアイマスライブだけ。たぶん。
何度も言えるよ |
ハミングロード |
ID:[OL] |
君が選ぶ道 |
しかも土曜日と日曜日の公演では,ソロパートの曲が1曲ずつ異なるという構成になっており,いまさら言うのもなんだけど,曲数の多さは半端ではない。今回のライブのテーマは「765プロらしさ」とのことであり,それはとりもなおさず「楽曲の多彩さ」であるという。そのことを強く意識させる内容になっているわけだ。この9年間で作られた「アイドルマスター」の曲は,実に300曲にも達するそうで,765プロらしさは,9年間の裏付けにも支えられていることになる。
マリオネットの心 |
乙女よ大志を抱け!! |
滝田さんによれば,滝田さんの演じる音無小鳥は765プロの事務員ということで,出番も少ないため,ライブに登場することには最初,当惑もあったそうだが,小鳥に対するプロデューサーの変わらぬ9年間の愛情のおかげで,現在は。14人めのアイドルという気持ちでステージに立っているとのこと。ただし,小鳥の年齢や過去はチョメチョメだそうだ。
日曜日のソロパートで,「Kosmos, Cosmos」を歌った浅倉さんは,セットリストをもらったときに驚くと同時にすごく緊張し,ステージ直前まで新幹線で東京に帰りたかったそうだ。フルバージョンを歌うのも始めたなら,ステージで歌うのも初めてということだったが,雪歩といえば「Kosmos, Cosmos」というこの曲を,しっかり歌っていたという印象だ。
下田さんは,2日間にわたって必ずトークに「バーン」と「もうかりまっか」を入れていた。ライブイベントの最中でも「バーン」と言われたら死に,もうかりまっかと聞かれると,ぼちぼちでんなと答えるこの呼吸は,学校で習ったのだろうと思うほど見事だ。ぜひ見習いたいと思う。バーン。
トータルで3時間以上におよぶ公演であり,それぞれの出演者が全力投入。バンドメンバーを含めて,出演者の皆さんはたっぷりと汗をかき,もう,どこのロックコンサートだよって感じだった。体調不良にも関わらず,釘宮さんがあくまでステージに立とうとしたのも,そういう思いを共有していたからだろう。さいたまスーパーアリーナの祝典のような大規模イベントも素晴らしいけど,こうした密度の濃いライブもいいと思う。
これはトークで今井さんが言ったことでもあるが,「アイドルマスター」も裾野を広げ,ライブイベントも数を増やしてきた。そんな中で今回の9周年ライブは,「765PRO ALLSTARS」の底力を強く際立たせたものになっていた。そして,健全なライバル意識はコンテンツをさらに成長させていくはずだ。歳が歳なので,現場仕事はそろそろ辛くなってきた私だが,許される限り765プロについていきたい。
Brand New Day! |
オーバーマスター |
眠り姫 |
Snow White |
生バンドおよびストリングスの存在も,これが「ライブ」であることを主張しており,ここでパンフレットからお名前を挙げると,ギターが大内 慶さん,ベースが大山徹也さん,ドラムスが一ノ瀬 久さん,そしてキーボードが持山翔子さんという布陣で,「THE IDOLM@STER MUSIC FESTIV@L OF WINTER!!」や8周年ライブツアー「THE IDOLM@STER 8th ANNIVERSARY HOP!STEP!!FESTIV@L!!!」にも出演していたので,おなじみのはず。土曜日,私のうしろの席の人はさかんに「もっちー」コールを連発していましたよ。
ストリングスは,バイオリンが矢野小百合さん,新井 恵さん,ビオラが斎藤麻衣さん,そしてチェロが佐藤麻衣子さんで,別名「アイマスストリングス」とのこと。ストリングスの皆さんは,弾いてないときはうしろでサインライトを振るという演出になっていて,ちょっとうらやましかったが,ともあれ,私に言われても困ると思うけど,お疲れ様でした。
ONLY MY NOTE |
READY!! |
ちなみに,日曜日の公演の沼倉さんのトークパートのときには,「(持山さんの)隠れファンが多いのではないか」と話す沼倉さんに請われて,持山さんが発言する場面もあり,「アイドルのプロデュースでお忙しいでしょうけど,ぜひ,私達のプロデュースもお願いします」とのこと。ご自身はジャズバンドをやってらっしゃるようなので,華麗なキーボードテクにしびれたという人はぜひ聴いてみよう。こんなところで言うこっちゃないけど,私,アルバム買いました,徳島で。
というわけで,いよいよ9周年ツアーがスタートした。続いては名古屋公演が予定されており,出演者はすでにアップに入ったとのこと。どのようなステージが繰り広げられるのか,今から楽しみだ。
最後に,今回の大阪公演について坂上氏からコメントが出ているの,以下に掲載しよう。
バンダイナムコゲームス・坂上総合プロデューサーからのコメント
「THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!@大阪」にお越し下さいました、プロデューサーの皆様。暑い中、全力の応援をありがとうございました!
8月2日(土)の公演は開催時間が大幅に遅れたことで、多くの方にご迷惑をおかけいたしましたが、皆様の暖かい応援により、無事、公演を終らせることが出来ました。
制作スタッフ一同、心より感謝いたします。本当に、ありがとうございました。
次回の公演は、8月16日、17日に開催される名古屋公演となります。
名古屋でも、最高の応援をよろしくお願いしますっ!
「THE IDOLM@STER 9th ANNIVERSARY WE ARE M@STERPIECE!!」公式サイト
「アイドルマスター」シリーズ公式サイト
(C)BANDAI NAMCO Games Inc.- 関連タイトル:
アイドルマスター ワンフォーオール
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