「震災復興にマイクロファイナンス活用を」、来日中のユヌス氏
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【7月27日 AFP】来日中のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者で、貧困層に無担保小口融資を行うグラミン銀行(Grameen Bank)創設者のムハマド・ユヌス(Muhammad Yunus)氏は26日、都内の日本外国特派員協会(Foreign Correspondents' Club of Japan、FCCJ)で会見し、東日本大震災からの復興にマイクロファイナンス(小口金融)が役立つとの考えを示した。
バングラデシュの経済学者で反貧困活動家として知られるユヌス氏が提唱したマイクロファイナンスは通常、貧困国や開発途上国の支援と結び付けて考えられる。日本はアジアで最も裕福な国の1つだが、ユヌス氏は「(マイクロファイナンスは)どこでも必要とされている。場所は関係ない。東北のような被災地ではなおさら重要だ。全てを一から再建しなければならない。家どころか何もないところからだ」と語った。
死者・行方不明者が約1万9000人に上った震災後、福島第1原発周辺を中心に長期避難生活を余儀なくされている被災者の多くは、現在も仕事や住居を失ったままだ。ユヌス氏は、「以前は就職していた人たちが、今は災害のせいで職がない。ならば、自ら仕事を作ることはできないだろうか」と述べ、個人が事業を起こす上でのマイクロファイナンスの利点について力説した。
ユヌス氏が創設したグラミン銀行は、貧困地域の人々が自ら小規模ビジネスを立ち上げる際に小口の融資を提供し、何百万人もの人を貧困から救ってきた。ユヌス氏は同銀行の総裁を務めていたが前年、バングラデシュ政府の指示と思われる動きで総裁を解任されている。この問題では、国際的な非難が巻き起こった。(c)AFP
バングラデシュの経済学者で反貧困活動家として知られるユヌス氏が提唱したマイクロファイナンスは通常、貧困国や開発途上国の支援と結び付けて考えられる。日本はアジアで最も裕福な国の1つだが、ユヌス氏は「(マイクロファイナンスは)どこでも必要とされている。場所は関係ない。東北のような被災地ではなおさら重要だ。全てを一から再建しなければならない。家どころか何もないところからだ」と語った。
死者・行方不明者が約1万9000人に上った震災後、福島第1原発周辺を中心に長期避難生活を余儀なくされている被災者の多くは、現在も仕事や住居を失ったままだ。ユヌス氏は、「以前は就職していた人たちが、今は災害のせいで職がない。ならば、自ら仕事を作ることはできないだろうか」と述べ、個人が事業を起こす上でのマイクロファイナンスの利点について力説した。
ユヌス氏が創設したグラミン銀行は、貧困地域の人々が自ら小規模ビジネスを立ち上げる際に小口の融資を提供し、何百万人もの人を貧困から救ってきた。ユヌス氏は同銀行の総裁を務めていたが前年、バングラデシュ政府の指示と思われる動きで総裁を解任されている。この問題では、国際的な非難が巻き起こった。(c)AFP