2005年12月16日
2005年でもっともイケてたWeb 2.0サービス ベスト10
ディレクターの安藤です。
現在、次々とWeb 2.0を標榜するWebアプリケーションが登場してきていますが、ArticleDashboardで2005年を振り返って特に先進的だったWeb 2.0アプリケーション ベスト10なるものがまとめられていました。
もちろん執筆者の視点からの選定ですが、なかなか面白いものだったので、レビューを書いてみようと思います。
旅行ブログとGoogleMapを融合させ、筆者の足取りを確かめながら楽しむことができるサービス。
SNSのように友人とリンクし、友人の所在地をマップ上に表示する機能もついていますが、旅ブログの中で登場してくる人物が同じようにこのサービスでブログを書き、その日記同士が新たな作用を生み出しそうでワクワクしますね。
また旅行中訪れた場所のレビューなども書くことができ、現時点では旅の途中で立ち寄ったレストランなどがレビューされていることが多いようです。
私は地図を眺めるのが大好きなのですが、これは何度でも訪れてしまいそうです。
旅ブログそしてユーザーレビューと、既にあったサービスのユーザー体験を向上させたパターンでしょうか。特定の用途のための機能を吟味することは、ユーザー体験向上のためにますます必須となってくるのでは?
日本は現在東京と横浜がマークされていますが、なぜか横浜が日本海側にマークされてしまうのはご愛嬌。
検索時に、クロールする対象となる検索エンジンやブログ、ポータルサイトを決めておき、検索結果をカスタマイズするサービス。つまりは、信用する情報源、重要だと考える情報源をどこにおいているかによって検索結果が変わってくる、ということです。
先進的な検索テクノロジーのマージだけでなく、「セマンティクスの究極=人間自身」の判断を加えることで、究極の検索結果が取り出せることになるというところでしょうか。
また特徴的なのは、他人のカスタマイズをも利用できるところ。複数のユーザーの検索先を自由に合体させるなどもできます。より高い知恵を持つ人の情報ソースは、他人にとっても有用なはずです。ソーシャルサーチですね。
検索テクノロジーに人間の信用性を加えたこのサービス、いくら検索エンジンサービス提供者が頑張って「サーチ2.0」となろうとも超えられない壁を、仕組みとして取り入れている気がします。
ただしこういうサービスは、そのまま日本に持ってきてしまうとGeek向けに人気を博するだけで終わってしまいそうですね。
個人的にはWeb 2.0のジェネラルイメージってTagCloudでしたw
弊社でも今年1月にリリースしたソーシャルブックマークSnippyに取り入れています。
重要度を大きさや色で表すという、新しいビジュアルコミュニケーションのアイディアをWebに持ち込んだという点で偉大です。これ自体見慣れてしまったように思えるのは、Web 2.0を取り巻くスピードの速さ故なのでしょう。
シンプルなWebデザインが志向されるようになったのも、TagCloudがきっかけなのでは?と考えます。
最初はピンときませんでしたが、SlashDotの投稿に対する議論コミュニティをBlogosphereに展開させたようなイメージですね。誰かが投稿したニュースを選んで自分のブログに貼り付ける。中心がないコミュニティという不思議な感覚を抱きます。
注目すべきは新着リンクの書き込みがあったときのAjax表現。デジタルの世界が呼吸しているかのような躍動感!というとおおげさですかね。
日本には先に「はてな」という素晴らしいサービスがあっただけに、これは目新しさを感じませんね。
ソーシャルポートフォリオとでも呼べばいいのでしょうか。自分の資産運用状況を公開することで同年齢や同等の学歴の人とさまざまな軸で比較することが可能です。
このまま日本で展開しても成功しそうなサービスです。
はい、温めていた企画書が一つボツになりました(笑)
プロジェクトマネジメントをオンライン上で行います。作業工数見積なども同時に作成できたり、気が利いているサービスです。
GoogleMap上をクリックすると、その場所の現在時間を表示するというRemix。あまり目新しさは感じなくなってきましたね。
Ajaxを使用したCMSのようです。管理側でAjaxによるリッチ体験がどれくらい訴求できるのか計れない部分がありますが、とりあえずチェックは必要そうです。
寄付を必要とする団体と、賛同者をつなげるサービス。マージンはかからず、広告費による運営と、ボランティアの形態としては理想的といえるのではないでしょうか。これならホワイトバンドをしなかった私でも参加したくなるものが出てきますね。
テクノロジーよりも、活動方針などに運営者の奥深さを感じます。Web2.0独自の精神性というわけではないですが。
先週WebSig 24/7という、Web制作者のコミュニティで今一番勢いがある思われる団体のセミナーに出席したのですが、ゲストスピーカーとして登場したコトノハの運営者オオヒダさんが「(Webサービスの評価に対する)国民性の違い」ということを話されていました。
これらのWeb 2.0サービスも、アメリカではキャズムを超えるだろうというサービスもあるのですが、日本じゃアーリーアダプターまでしか浸透しないだろう、マジョリティには受けないよな、と感じるサービスもあります。
業界人としては非常にエキサイティングで面白いアプリケーション、という視点と、マーケッターとして魅力的だ、と思うアプリケーション、視点によって同じサービスの評価は変わってきます。
Rollyo、Digg、GiveMeaningあたりは業界人の視点としてはすごく面白いと思うし、成功してほしいサービスです。
この執筆者にはアピールしなかったようですが、今年一番のWeb 2.0アプリケーションとして、個人的にはEventfulを推します。
イベント情報をソーシャライズできるというサービスです。
いつどこで何が行われているかを知るだけでなく、誰が何のイベントに興味を持っているのかがわかるという点で、行列好きな日本人の特性に非常に合っていると思います。またGoogleMapsと連動したり、GoogleMapのRemixであるgFeedMapとさらにRemixし、自分の近日中の出現ポイントやイベントなどを、ブログやmixi日記に表示でき、なんてサービスがあったら面白いだろうな、と思います。
アークウェブと組んで日本独自のサービスとしてはじめたいという企業様がいましたら、ぜひご連絡を。
あともう一つはWhere I HadMyFirstKiss?
自分のファーストキスの場所をみんなでGoogleMap上にマーキングして、ストーリーを語ろう、という企画。
ロマンティックすぎます。
ビジネスとしてダメとか言ってしまったら元も子もないですが、こういう金にならない素敵なサービスをやっても大丈夫なくらい本業が安定すればいいわけですからね。
忙しい業界ですがこれくらいの余裕は持てるようになりたいものです。
カテゴリー: Webマーケティング
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