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【伊藤舞虹】命の大切さをテーマにした小学生向けの福祉読本「みんないっしょに」を滋賀県が改訂し、この春県内の全ての小学校に配布した。初版が発行された2000年以来の改訂で、自宅で家族の死を看取(みと)る「在宅看取り」にも触れ、命のつながりを考えさせる内容となっている。
福祉読本は発行当初、8割以上の学校で活用されたが、10年には3割以下に落ち込んだ。県は「時代の流れに沿った内容を盛り込んだ教材が必要」として改訂に取り組むことにした。
改訂版では第1章を「大切な命」と題し、新たな題材として在宅看取りを盛り込んだ。見開きのページには、東近江市の小学5年生の女の子「恋(れん)ちゃん」が92歳の曽祖母の最期を自宅で看取った様子を4枚の写真で紹介。フォトジャーナリストの國森康弘さんの撮影で、「もっともっといっしょにいたかった」「人の命はかぎりがある。でも、おおばあちゃんはわたしの心の中にいる」などと恋ちゃんの心情をつづっている。