北朝鮮がミサイル発射 「失敗」と韓国

北朝鮮は19日、弾道ミサイルに搭載できる様子の新型高出力エンジンの燃焼実験を「成功した」と発表

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北朝鮮は22日午前、ミサイルを1発発射したが、失敗したもようだ。韓国軍合同参謀本部などが同日、明らかにした。

韓国国防省の報道官は、「北朝鮮のミサイル発射について、韓国と米国は認識しており、失敗だったと疑っている」と話した。

米軍も、北朝鮮のミサイルが発射数秒後に爆発したことを探知したと、明らかにした。

東部の江原道元山(カンウォンドウォンサン)付近から発射したとされるが、ミサイルの数や種類はまだ明らかになってない。

国連安全保障理事会は北朝鮮のミサイルや核技術の実験を禁じる決議を出している。

しかし、北朝鮮は実験を以前より頻繁に実施するようになっており、専門家らは同国がミサイル技術を向上させる危険性があると指摘している。

北朝鮮は今月6日、日本海に向けて弾道ミサイル4発を発射している。この時のミサイルの飛距離は約1000キロで、日本海に落下した。

ミサイル発射は、1日から続く米韓合同軍事演習への反応とみられる。北朝鮮は18日には、弾道ミサイルに搭載できるとされる新型高出力エンジンの地上燃焼実験を行い、「成功」したと発表している。

ティラーソン米国務長官が今月、中国と韓国、日本を訪問した際には、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長(写真中央)にどのように対応すべきかが話し合われた

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画像説明, ティラーソン米国務長官が今月、中国と韓国、日本を訪問した際には、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長(写真中央)にどのように対応すべきかが話し合われた

北朝鮮は米国本土への攻撃が可能な大陸間弾道ミサイルを開発中だと、広く考えられている。

同国はこれまでに、ミサイルへの搭載が可能な小型の核弾頭の開発に成功したと発表しているが、大方の専門家は懐疑的で、目標とする技術を手にするにはまだ時間がかかるとみている。

北朝鮮は今月19日に、新型高出力エンジンの燃焼実験を実施し、金委員長はロケット技術で大きく躍進したと主張した。第三者の専門家による確認はされていない。

エンジン技術の実験は、米国のレックス・ティラーソン国務長官が日本や韓国、中国を歴訪し、北朝鮮の最近の動きを協議するなかで行われた。

ティラーソン長官は、北朝鮮が韓国や米軍に脅威となった場合には、軍事行動も含む「すべての選択肢がテーブルの上にある」と発言している。