「艦これやりにきたが本職しかいない」 船ものゲームと訓練生の写真が話題に

なかなか珍しい写真がツイッターで話題になっている。軍艦を美少女に擬人化した人気ゲームのファンが横須賀市内のゲーム・アーケードを訪れたところ、白い制服姿の訓練生たちがそこにいたのだ。

「T-Kum」さんのツイートはこちら――。3日に投稿されて以来、6日昼過ぎまでに3万3000回以上リツイートされ、2万2000回以上「いいね」を押された。

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画像提供, Twitter: T-Kum

「艦隊これくしょん -艦これ-」は日本限定のブラウザゲーム。漫画やアニメにもなり、様々な形のメディアミックスが進んでいる。旧日本軍の軍艦などを擬人化した女性キャラ「艦娘」たちが、ゲーム・ファンや軍事史好きの間で人気だ。

携帯の通知止まらず

偶然目にした光景を撮影して投稿した「T-Kum」さんにBBCニュースが話を聞いたところ、ゲーム・アーケードで目にした光景にも驚いたが、投稿があっという間に拡散されたことにも驚いたと話してくれた。

「横須賀のゲームセンターに暇つぶしに入ったら、船ものゲームのスペースに一般人ではなく自衛官候補の訓練生の人たちが座っていた。おもしろい、いい光景だなと思ったので撮影した。顔が映らないように注意しました」と「T-Kum」さん。

「横須賀なので自衛官や候補生がいるのは珍しくないが、少ない自由時間を楽しんでいる様子がいいなと思った」

「反応がこんなにあると思わなくて、携帯の通知が止まらず、どうしたらいいのという状態だった」

「平和の証」

ツイッター・ユーザーの多くはこの写真に喜び、なかでも「平和だ」、「平和っていいですね」などとコメントする人が相次いだ。

「これを見て安心しました。この国に戦争に行きたい自衛官はおりません。平和じゃないとゲームが出来ないし漫画も読めないですからね」とコメントした人もいる。

「T-Kum」さんもこれに同意する。

「軍人や軍人見習いの人たちが休日をゲームにあてられるのは、平和じゃないとできないので。そういうところにみんな反応しているんじゃないかと思います」と言い、その上で、海上自衛隊はソマリア沖やアデン湾などで海賊対処行動に参加しているため、「100%平和というわけではない」と指摘。

「だからこそ、こうやってゲームで遊ぶ時間が取れるのはいいことだと思う。訓練生に遊ぶ時間があるのは当然としても、いつか自衛官として海外に出て、帰国してきたときには安心して遊べる、そういう日本であり続けてほしい」

さらに、船乗りになる訓練を受けている若者が息抜きに「船もの」ゲームをしているという妙味については、「休み時間にも船ものゲームをやるのは、船が好きなんだろうな」と思ったという。

(取材:加藤祐子、ヘザー・チェン)