無償のソフトウェア「FolderShare」を使うと、自分のPC内のフォルダを同僚のPCと自動的に同期できる。メールに添付して送るには大きすぎるファイルのやりとりをしたいときに使ってみよう。
無料のソフトウェア「FolderShare」を使うと、自分のPC内の特定のフォルダを他人と共有したり、自分のPCを2台登録して、それぞれのPCの特定のフォルダを同期したりできる。共有したフォルダにファイルを入れておけば、ネットワークにつながっている間に自動的に相手のPCのフォルダにもコピーされているというものだ。米Microsoftがこのサービスを提供する会社を2005年に買収し、現在はWindows Liveサービスの1つとなっている。
今回は、Windows環境でインストールし、複数人で同じフォルダを共有する方法を解説する。メールに添付して送るには大きすぎるファイルを同僚と共有したいときに使うと便利だ。
フォルダを共有する場合、最初に登録してファイルを共有したいメンバーを招待する「親」の役割と、「親」に招待されて参加する「子」の役割がある。次の5つのステップで利用が可能になる。
それでは、さっそく使ってみよう。
FolderShareのWebサイトで、「Try It Free」をクリックすると、ダウンロードページに移動する。Windows用とMac用のファイルがあるので、使っているPCのOSに合ったものをダウンロードする。対応するOSは、Windows 2000/2003/XPあるいはMac G3/G4/G5のOS X 10.3.8以降(編集部で試したところ、Intel Macでも動作した)。
ダウンロードしたファイルをクリックすると、インストールが始まる。指示に従って「Next」を押して進んでいけば、一般的なソフトウェアと同様にインストールできる。「Welcome to FolderShare」の表示が出たら、FolderShareのアカウントを持っていない場合は「I don't have a FolderShare account」を選択する。これが終わったらインストールは終了だ。
インストールが終わったら、スタートメニューなどからFolderShareを起動する。現在使っているPCにつける名前を聞かれるので入力する。
次に、FolderShareのアカウント情報として、ニックネームとパスワード、メールアドレスを設定する。これは、FolderShareのWebサイトにログインするときに必要となる。FolderShareでは、1つのアカウントに複数のPCを設定できる。
FolderShareのWebサイトに、先に設定したアカウントを入力してログインすると、「FolderShareのインストールとアカウント作成に成功しました」という意味のメッセージが出る。次に、フォルダを他人と共有する「Share With Friends」を選択する。
すると、ページ左側の「Available Devices」に自分の利用できるコンピュータが並ぶ。先ほど登録した「bizid_1」というコンピュータを選択し、「Specify a folder」を選ぶと、自分のPC内のフォルダが展開されるので、共有したいフォルダを選ぶ。このフォルダの内容が、同僚と共有される。
続いて「親」は、ファイルを共有したい「子」のメールアドレスを入力して招待する。「親」は「子」ができることのレベルを4段階に設定できる。
最後に、ライブラリの名前を決める。ライブラリとは、特定のフォルダを共有する人たちのグループのこと。ここでは「BizID_L」という名前をつけた。
「子」のところには、FolderShareのダウンロードページへのURLとパスワードが書かれたメールが届く。このパスワードはアカウント作成のときに必要になる。
メール上の「Access Files」をクリックするか、その下のURLをクリックしてFolderShareをダウンロードする。
インストールとアカウント作成については「親」による「インストール」「アカウント作成」とほぼ同じだが、2点違いがある。「Welcome to FolderShare」で、上部の「I've already created an account, or I was invited to a library」を選択することと、「New account information」で登録するメールアドレスは、「親」からのメールが届いたアドレスにし、パスワードは招待メールに書いてあるものを使うことだ。ニックネームは自由に決めてもよい。
次に、「子」はFolderShareのサイトに、作成したアカウントでログインし、「親」と同じように共有フォルダを指定する。「子」のPC内のどこに作ってもよいし、フォルダにどんな名前をつけてもよい。
フォルダの共有に成功すると、フォルダ内に.fsLockFileという名前のファイルが作られる。また、グループ内のだれかが共有したフォルダにファイルを置くと、他のユーザー側でダウンロードが始まるが、コピー中はこれらのファイルに.p2pという拡張子がついている。ダウンロードが終了すると、通常のファイル名に戻る。
今回の場合は、「親」であるアカウント「bizid」さんが所有する「bizid_1」というPC内の「BizID_共有」フォルダを、「子」のPCと共有するグループが「BizID_L」である、ということになる。
なお、編集部で実際に使用したところ、共有フォルダに何らかのファイルを追加したとき、即座に反映されるときと、かなり遅れて反映されるときとの両方があった。英数字の名前を持つファイルよりも、日本語の名前を持つファイルの場合に、反映が遅れる傾向があるようにも感じられた。
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