先週はASRockのZ77マザー「Z77 OC Formula」が、複数のショップで話題を集めていた。同社ではじめてオーバークロックに特化したモデルとのことで、CPU電源回りやマザー全体の冷却機構の強化だけでなく、著名なオーバークロッカーであるニック・シー氏によるCPUにあわせた13種類のチューンアップを用意するなど、独自の付加価値をつけている。PCI Express x16スロットは3基あり、DDR3メモリスロットは4基。基板の形状はSSI-CEB(305×267ミリ)となる。価格は2万6000円弱だ。
入荷したショップの評価も高く、PC DIY SHOP FreeTは「とにかくOCに特化して、オーバークロック耐性を高めたり、チューニングに気合いを入れたりした、ド直球のマザーという印象です。かなり気合いが入っていますね」と語っていた。
ドスパラ パーツ館も「同社のOC向けマザーといえば、これまではFatal1tyシリーズでしたが、Z77 OC Formulaが登場したことで、今後はゲーミングマザーとOC向けマザーをはっきり分けることになるのでしょう。サーバ向けマザーと同じ、高耐久な8層基板も使っていますし、モノとしてもかなり優秀だと思います」と、新コンセプトのモデルに期待を寄せる。
週末には、“K”なしのCPUもオーバークロックできるという点をアピールするPOPも各所で目立つようになり、存在感はさらに増している。そこから、Z77 OC Formulaの流れが大きなトレンドにつながると予想する声も聞いた。
某ショップは「これまではゲーミングマザーとOC向けマザーが一緒くたになっているところがありましたが、それぞれに特化する流れができるんじゃないかと思います。ギガバイトの国内代理店のCFD販売も、7月末からOC保証サービスを実施していますが、対象はゲーミング向けの『G1.Sniper』に限っていないですし。ゲーミングはゲーミング、OC向けはOC向けという見方を定着させるのに、ASRockのFatal1tyとOC Formulaは重要な役割を担う気がします」と語る。さらに、個人的な意見として「OC好きとしては、正直ゲーム用の付加価値は不要だったので、安く最高級のOCマザーが得られるメリットは大きいです」と付け加えていた。
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