ココが「○」 |
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・薄型・堅牢・スタミナの良バランス |
・第5世代Core i7など高性能な仕上がり |
・ビジネスに即戦力のWindows 7採用 |
ココが「×」 |
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・Windows 8やタッチパネルは選択不可 |
・サウンドなどエンタメ要素は控えめ |
モバイルPCのスペックにこだわるユーザーならば、量販店などで販売されている「店頭モデル」だけでなく、購入時にパーツが選べたり、ハイエンド構成で購入できる「直販モデル」に注目している方も多いだろう。
今回入手した「dynabook R63/PS」も、そんな“知る人ぞ知る”直販限定の13.3型モバイルノートPCだ。東芝の直販サイト「東芝ダイレクト」から購入できる。
「dynabook R63」シリーズは、個人向けと法人向けの2種類が用意されており、このdynabook R63/PSは個人向けの2015年春モデルとなる。従来機(2014年夏モデルの「dynabook R63/W4M」)と比較して、CPUを第4世代Core(開発コード名:Haswell Refresh)のCore i7-4510U(2.0GHz/最大3.1GHz)から、第5世代Core(開発コード名:Broadwell)のCore i7-5500U(2.4GHz/最大3.0GHz)に世代交代したのが大きな特徴だ。
非光沢の13.3型フルHD液晶ディスプレイ、8Gバイトメモリ、256GバイトSSD搭載といったハイスペックに加えて、タッチパッドとアキュポイントで構成されるデュアルポインタ、Windows 7 Professional、厚さ13.9〜17.9ミリ、重さ約1.21キロの堅牢スリムボディなどは継承しており、高い生産性を発揮することが期待できる。
製品ラインアップは、Office Home and Business 2013の有無で計2モデルが用意されている。今回はOffice搭載モデル(型番:PRB63PS-NEA)を入手したので、じっくりとその実力を見ていこう。
dynabook R63/PSのボディは、軽さと頑丈さを両立できるマグネシウム合金を採用。カラーは「コスモシルバー」と名付けられている。第一印象は光沢を抑えた“いぶし銀”のビジネスノートといったところで、質感もなかなか高い。同社のプレミアムPC「dynabook KIRA」シリーズの華やかさに比べると、全体的に落ち着いたトーンで、質実剛健といった雰囲気を醸し出している。
天面、側面、底面、そして液晶ディスプレイを開いたキーボード/パームレスト面はいずれも暗めのシルバーで、指紋が付きにくいサラッとした表面仕上げだ。また、天面とキーボード/パームレスト面にはうっすらとヘアライン加工が施されており、細かなこだわりもうかがえる。
底面には、丸いゴム足が四隅と中央に設けられている。中央にもゴム足があることで、安定して設置でき、キーボード入力時に本体のぐらつきを抑える効果もある。ファンの通風口とドッキングポートの端子が露出しているのが目に付くが、それ以外は武骨な凹凸などのないすっきりした仕上がりだ。
さらに東芝によると、高密度実装技術を駆使し、薄型軽量ボディと堅牢性の両立を図ったという。PC基板部品の最適な配置に加えて、全方向からのねじれに対して強度を高めたハニカム構造、パームレスト面から側面まで継ぎ目がなく剛性の高いバスタブ構造、同社が長年培ってきたマグネシウム合金鋳造を用いた設計および製造が行われている。
その裏付けとして、dynabook R63はドイツの認証機関TUVで実施した耐久テストをクリアした。その検証内容は過酷だ。100kgf(重量キログラム)の面加圧テスト、76センチからの落下テスト、30ccの防滴テストをパスする必要がある。
さらにdynabook R63の開発段階では、強力な振動や急激な温度変化などを同時に発生させる高加速寿命試験「HALT」での経年変化も検証し、設計にフィードバックしたという。これらの試験結果は、無破損や無故障を保証するものではないが、ユーザーが信頼性を判断するうえで役立つ情報と言える。
本体サイズは316(幅)×227(奥行き)×13.9〜17.9(高さ)ミリ、重量は約1.21キロだ。13.3型ノートPCとしては最薄最軽量クラスではないが、持ち運んで使うのに不満のない薄さと軽さと言える。
前述したボディの堅牢性と、公称で約15時間(JEITA 2.0)のバッテリー駆動時間を確保していることを考えれば、総合的な携帯性はハイレベルだ(バッテリー駆動時間のテストは後編で行う)。付属のACアダプタも小型軽量で携帯が邪魔にならない。
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