皆さんは、写真をはじめとするファイルをインターネット上に保存できる「クラウド(オンライン)ストレージ」を使っていますか?
クラウドストレージ用のアプリをスマートフォンやタブレットにインストールして設定をすると、無線LAN(Wi-Fi)やLTE/3G通信を介して写真を自動アップロードしてくれます。特に複数台のスマホ・タブレットを使っている場合、1つのフォルダに写真を手間なくひとまとめにしてくれるので非常に楽です。
しかし、“楽”であるがゆえに、標準で与えられる容量ではストレージがあっという間に写真でいっぱいになってしまう可能性があります。そんなとき、私たちはどのような対策を取ることができるのでしょうか。
これから、サービス別に数回に分けて筆者なりに考えてみた方法をご紹介していきます。今回は「Dropbox」で取れる対策を見ていきましょう。
(この記事では、スマホ・タブレットがAndroidまたiOSを搭載していることを前提にしています)
一番手っ取り早い方法は、Dropboxの有料サービス「Dropbox Pro」を使うことです。
Dropbox Proを契約すると通常2GBのストレージ容量が500倍の1TB(1000GB)になるほか、主に以下のようなサービスが利用できます。
料金は「年払い」と「月払い」から選択できます。標準価格は、年払いが1万2960円(税込、以下同)、月払いが1296円です。
支払方法は、以下のいずれかを選択可能です。
なお、Google PlayまたはApp Storeで決済すると、標準価格よりも少し安くなります。可能な限り、Androidスマホ・タブレットやiOS端末(iPhone/iPad/iPod touch)経由で支払い手続きをするとおトクです。
「ストレージは足りないけれど、毎月(毎年)お金を払うのは……」という人には、無料でストレージを増やせるプロモーションやキャンペーンに乗っかる手があります。
Dropboxの場合、一部メーカーのAndroidスマホ・タブレットやWindows PCにおいてストレージを期間を区切って無料で拡大(プレゼント)するプロモーションを実施しています。対象端末にあらかじめインストールされているDropboxアプリ経由でログイン(または新規登録)するだけでOKです。具体的な対象メーカー・端末は、DropboxのWebサイトから確認できます。
ただし、「プロモーションの適用は対象端末1台につき1回まで」というふうに、適用においては一定の条件(制限)があります。詳細な条件は先述のWebサイトからも確認できます。
プロモーションとは別に、一定のミッション(作業)をこなすことで恒久的な追加ストレージをもらうこともできます。主なミッションは、以下の通りです。
ミッションをこなしてもらえる容量には上限があることには注意しましょう。
これらの手を尽くしても「まだまだ容量が足りない」という場合、データを手元のPC・スマホ・タブレットのストレージにバックアップした上でDropboxから削除してしまうという手段も有効です。
いずれの方法もファイルのコピー・移動に伴って通信が発生します。自宅の固定インターネット回線につながった状態で実行することをお勧めします。
Windows PCまたはMacが手元にある場合、Dropboxのクライアントソフトをインストールして、PC・Macの適当なストレージ・フォルダにコピーする、という方法がお勧めです。
後述するスマホ・タブレットを使う方法と異なり、大量のファイルのコピー・移動もドラッグアンドドロップするだけでできて楽です。
Dropboxのアプリには、クラウドストレージ上のファイルをスマホ・タブレットに保存する機能があります。ただし、スマホ・タブレットのOSによって対応状況が異なります。
Android版アプリでは、ファイル形式の制約なく内蔵ストレージにデータを保存できます。バックアップしたいファイルをアプリで選択した後、「デバイスに保存」をタップして適当なフォルダに保存しましょう。
内蔵ストレージに保存した後は、以下の方法でさらに別のストレージにデータをコピー・移動できます。
MacでUSB接続する場合は、別途「Android File Transfer」というソフトをインストールしておく必要があります。
microSDやUSBメモリを接続する場合は、スマホ・タブレットがこれらに対応しているかどうか確認しましょう。通常、少なくともどちらかには対応しているはずですが、USBメモリを使う場合は、変換アダプターが別途必要な場合があります。
一方、iPhone/iPad/iPod touchについては、OSの制約から何でも自由にバックアップできるわけではありません。
写真については、端末内の「アルバム」に保存できます。バックアップしたい写真を表示して「エクスポート」を行い、選択肢で「画像を保存」を選ぶだけでOKです。
アルバムに保存した後、USB接続したWindows PC/Macと写真をコピー・移動できます。Windows PCではカメラデバイスとして認識され、エクスプローラーなどでファイル操作できます。Macでは「写真」アプリを使ってデータを取り込めます。
一方、写真以外のファイルは、Dropboxと連携できるアプリ用のデータとして保存はできますが、端末の外部に書き出すことは困難です。
ただし、市販のLightning対応外部ストレージがあれば、写真を含めたさまざまなファイルを外部にコピー・移動できる可能性があります。この方法については、今後の「写真やデータでいっぱいのクラウドストレージ、どうすればいい?」の中でご紹介する予定です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.