ウソをついている人の頭の中は、フル回転。話の前後で矛盾が生じないよう、自分が言ったことを記憶しなければいけないし、ウソが見破られないよう、自分の話す反応やジェスチャーにも常に気を配る必要があります。そういった、ウソをついていることで「いっぱいいっぱい」な相手にうまく付け込み、ウソを見破る方法があるそうです。

 John R.Schafer博士は、心理学系メディア「Psychology Today」の中で、ウソを見破るカンタンなコツを紹介しています。

ウソをついている人は、2つの選択肢に直面すると、第3の選択肢を探すよりも、2つの選択肢のいずれかを選ぶ傾向にあるとか。なぜなら、アタマに負荷をかけすぎているから。正直な人は、負荷をかけることなく事実を話すのみですが、ウソをついている人は、複雑なウソによってアタマの中がフルに動いている状態なので、上手く処理ができません。

「Forced Response」は、ウソをついている人のアタマに、うまく付け込むために設計された手法。正直な人は、難なく新しい情報を処理できますが、ウソをついている人は、すてにアタマの処理能力をすべて(もしくはほとんど)使ってしまっているので、新しい情報を処理する余裕がありません

たとえば、「昨日の晩、どこ行ってたの?」という問いかけに対して、相手が「友達と一緒にブライアンの家にいたよ」と答えたとします。「ばれなかったと思う?」とさらに投げかけてみましょう。「ばれたって、いったい何が?」と怪訝そうに答えれば、相手の最初の答えは、おそらく真実。なぜなら、「Yes/No」以外の、第三の選択肢を考える余裕があることを示しているからです。

一方、「Yes」か「No」のいずれかで答えた場合は、ウソをついている可能性が高いそうです。「Yes」なら、自分のしていたことがばれたと感じているのかもしれませんし、「No」と答えたのなら、自分の行動はまだばれてないと思っているのかもしれません。いずれにしろ、昨日の晩の自分の行動を隠そうとしていると考えられます。

「なんかウソっぽいな~」と感じつつ、サラっと受け流すこともときには必要ですが、「ホントかウソか、どうしても気になる!」というときは、このコツも試してみてくださいね。このほか、ウソ見破り術としては、「『Yes/No』形式の問いかけで、ウソをシンプルに見抜くコツ」や「ウソを見破る8つの兆候」なども、合わせてご参考まで。

Poor Man's Polygraph Part 3 [Psychology Today]

Adam Dachis(原文/訳:松岡由希子)