あけましておめでとうございます。早川大地です。

年末年始皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は家がなくなって、ただいま住所不定です(笑。

というのも昨年末、ちょうど更新の時期に差し掛かってたころに、「このままただ更新料払ってそのまま住むのもつまんないし、だったらそのお金で海外に滞在できるのは?」と思ってしまったのがきっかけで、家を引き払ってしまったのです。そんな折にちょうどタイミングよくタイでの仕事があったので、家具などを実家に送って、スーツケースひとつでバンコクを中心に海外ノマド暮らしを始めることにしました

一応、数ヶ月後に帰国を予定していますが、どうなるかはわかりません。ただし、ノマドであって旅ではないので、もちろん仕事や日々の物事をきっちりこなしながら、というのが鉄則。本当の意味で「場所にとらわれない」そんな生活を目指します。そして、そんな日々にはライフハックが自然と生まれてくるのです。日常と同じことを無理なくこなす環境にいながら、日々好きな場所で寝泊りする。これぞ21世紀のライフスタイル!!...は、はたして可能なのか!?ちょっとした出張や、在住の際にもご参考あれ!

 

■どうやって住む?

数ヶ月、その町にいることが確実ならば(3ヶ月以上)部屋を借りてしまうのもいいでしょう。それ以外だとサービスアパートメントなどもあります。より点々とする場合は、ホテルになります。ホテルは欧米はともかく、その他の国なら数百円の安いところから数万円の高いところまでピンきりです。とはいえ、ノマドワーカーの場合、多数貴重品などを持ち歩くことを考えると、あまり治安の悪いところに泊まるのも考えもの。僕はとりあえず今は3000円前後のホテルなどに選んで泊まっています。一月で換算すると8~9万円強になりますが、光熱費、ネット代なども込みの家賃と考えるとまあ満足できるでしょう。海外のホテルを予約する場合はagoda.jpがオススメです。


■お金

クレジットカードは、シティバンクなどの国際キャッシュカードは必須。それに必ずインターネットバンキングで振込みもできるようにしておきましょう。なんだかんだいって、日本の口座での振り込みや確認の用事は発生しがちです。でも、次に挙げる3つだけあれば、はっきりいって手ぶらで出かけても大丈夫です(笑 。


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(キーボード、オーディオインターフェース、ヘッドフォン、コード類など)

●その1:電話

2台持ち&Skypeが基本になります。simフリーのスマートフォンなどを使って日本と共有する手もありますが、海外simに入れ替えてる間は、日本の番号への着信が受けられないのでは実用的ではありません。僕の場合は日本のiPhoneをそのまま使い、かつ海外用にNokia 1280という3千円程度の携帯を持っています。電話以外ほとんどなにもできませんが、白黒なので電池の持ちもいいし、小さい。シンプルな携帯って結構いいな、なんて思ってます。

●その2:ネット

ホテルやカフェなど最近は大都市ならネットは苦労せずに見つかりますが、それに加えモバイルルーターHuawei E585を持っています。プリペイドタイプのデータsimカードを買えばたいていの国で使えて、壮絶便利です。日本でもドコモなら使えるので無駄になりません(イーモバイルは周波数帯が違うため無理)、iPhoneなどもローミングせずにWi-Fiで使うのがベストです。

●その3:仕事道具など

僕の場合は音楽制作をするための、キーボード、音源インターフェース、ヘッドフォンなどは家にあるものと基本同じものを持ち歩いています。欲をいえばもっといいモニタースピーカーやピアノ鍵盤がほしいですが、いざとなれば日借りでスタジオを借りちゃえばいいや、と思っているので、そのあたりはあきらめつつ取捨選択しています。書きものや、ビデオでのコメントを出したりなどもカメラやPCがあれば、問題なくできますね。

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(MacBook,iPad ,Wiress keyboard,2.5インチHDD X 2 、予備のオーディオインターフェース、ソフトウェアドングルなど、マジックテープでそれぞれ着脱できるようにしてあります)


■日本との打ち合わせなど

打ち合わせなどはSkypeのビデオチャットを使います。自分としては、実際に会ってmeetingするのと変わらないと思っているのですが、とはいえ、「やっぱり打ち合わせは実際にあってみないと...」と抵抗感がある人が多く、一番大事なのは「理解を示してくれる相手」だったりします。いまのところ気心の知れたスタッフや仲間のクリエイターたちと使うことが主なので、問題なくはありますが...。


■本は自炊すべし

当然ノマドワーカーにとって本は電子書籍一択です。とはいえ、電子書籍はまだまだ出揃っているとはいえないので、どうしても自炊は必須です。今回はかなり大量の本を自炊してきたので、当面は大丈夫そうですが、あたらしい本はどうにもならい。当初は読みたい本がたまるたびに自炊のために帰国することになりそうだなーなんて思っていたのですが、amazonなどで買った本を即座に自炊代行してくれる、こんなサービスを発見しました。これでより便利になりそう。


■PCには必ずバックアップを!

ノマドが長期になればなるほど、バックアップは必要になります。日本に帰らないと復旧できない、のでは困りますからね。僕は2.5インチHDDを複数持ち歩いています。データや起動OSのバックアップ、暇な時間に見るDVDなども入れてます。ちなみに3.5インチだと別に電源が必要になるので、お勧めしません。PCも、もちろん2台あればベストですが、2台持ち運ぶのは現実的ではないので、自分はMacBookにBoot CampでWndowsとOSXの両方を入れてあります。なんらかのトラブルでどちらかが立ち上がらなくても、もう片方で用が足りてピンチを救ってくれたりします


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■浴衣

今回はシラチャという町での日本祭りに出演だったので、そのために持ってきていた浴衣。出演が終われば出番もないし、邪魔かなーと思っていたのですが、意外や意外、この涼しさが東南アジアの気候にあうし、着ていると珍しがられて話のきっかけになるし、部屋着としても便利だしで、かなり使い道がありました。オススメです。


■あったらいいなーと思うもの モバイルプリンタ&ドキュメントスキャナ。日本だと、コンビニで手軽に印刷やスキャンなどできてしまうので、意外と必要なかったりするのですが、海外ではほしくなるもの。


というわけで、海外ノマド暮らしのライフハックでした。僕の場合はネットを使った作業や、現地での仕事なども多いので、こんなやりかたも可能かな、と思ったのですが、なかなか実際には、仕事をしながら移動するのは難しいかもしれません、とはいえ、デジタル技術の発展で可能性は日進月歩で進んでいます。移動することで、新たなアイディアに出会ったり、新天地での新たな仕事をゲットするなんてチャンスも増えるでしょう。

杓子定規なシステムにとらわれがちな日本社会において、長期の旅といえば、どこか"世捨て人"的なイメージが強かったですが、社会性を保ちつつ、自由さを手に入れる。そんな生き方を目指して見たいですね。

ライフハッカー[日本版]編集委員・早川大地)