得意先にデータの大きいファイルをメールで送る際、どうしていますか。「firestorage」や「データ便」などのデータ転送サービスを利用するのも手ですが、あなたがGmailユーザーであれば、もっと手軽に大容量ファイルを送れるようになりました。
Googleは、メールサービス「Gmail」とストレージサービス「Google ドライブ」の連携を強化したと発表しました(英文)。この機能は米国で先がけて導入されていましたが、すでに日本ユーザー向けにも実装が済んだようです。
この連携により「10GBまでのファイルを挿入できる」とGoogleは言います。仕組みとしては、メール本文にGoogle ドライブにアップロードしたファイルのリンクを記載し、受信者はそのリンクからファイルをダウンロードします。つまるところ、従来の「ストレージサービスからのダウンロード」には変わりないのですが、Gmailユーザーにとってはウレシイ機能といえます。大容量のファイル送信がより簡単になったのです。メール本文にGoogle ドライブ上のファイルへのリンクを挿入する手順は以下の通り。今回は、仮に「得意先へ容量の大きいファイルを送る」という設定で進めます。
1. Gmailを、今年10月に実装された「新しい作成/返信画面」に切り替えます。 2. (まだ使っていなければ)「Google ドライブ」の利用を開始しておきます。 3. Google ドライブに得意先へ送りたいファイルをアップロードして、リンクを送信します。メール作成画面下のクリップのマークにカーソルを合わせてメニューを表示させ、「ドライブを利用してファイルを挿入」を選択。「アップロード」より送りたいファイルを指定します。アップロードできたら、自動的にリンクがメール本文に挿入されます。メールを作成し、送信します。
送り先が「閲覧権限がないユーザー」の場合、上記のようなメッセージが表示されますので、共有設定を変更します。ここでは「共有して送信」を選べばOKです。
また、「アップロードしておいたファイルを送信する」ことも可能です。その場合は、前もって共有設定を変更しておきましょう。Google ドライブにログインし、ファイル横にあるボックスにチェックを入れ、上部メニューの「共有」から設定を変更します。「アクセスできるユーザー」欄の「変更...」をクリック。公開設定オプションを「リンクを知っている全員」に設定します。メールの作成は、上記の方法と同様です。
4. 得意先に、挿入したリンクからファイルをダウンロードしてもらいましょう。これまでの「データ転送サービスへアップしてリンクを取得」→「リンクをメール本文へ貼り付け」という手間が省けるだけでなく、送信できる容量もアップ! 普段からGoogle ドライブを活用している方ならば、さらに便利に使える機能です。
ただし、「リンクを知っているユーザー」がダウンロードできてしまうので、機密性の高いファイルの場合、どこかからリンクが漏れると厄介です。その際は、パスワード付きの圧縮ファイルにしてリンクを送り、パスワードは別のメールで送るなどの工夫がいりそうです。
前述のデータ転送サービスであれば閲覧パスワードをかけられたり、ダウンロードの有効期限を設定できたりもしますので、送信するファイルによって使い分けると良いでしょう。
(長谷川賢人)