資料を広げ、一方的に話す営業の話では顧客は上の空になりがち。まずはしっかり向き合って話をきいてもらえる土台づくりが必要だ。顧客を笑顔にする意識を忘れずに、トップを走り続けるベテラン営業マンならではの習慣とは。
優秀社員表彰を何度も受賞
大和ハウスリフォーム(本社:大阪府大阪市)
群馬営業所店長 脇山伸一郎 氏
《プロフィール》
関東支社北関東支店群馬営業所に勤務。店長として営業、設計、事務をはじめとする30人のスタッフをまとめる。群馬県高崎市郊外を中心に常時15~20件ほどの案件を担当している。
サプライズ提案で"欲しい"を刺激
「営業マンは芸人と同じです。顧客をいかに喜ばせ、満足させるかが仕事です」
こう話す、大和ハウスリフォームの脇山伸一郎さんは、営業マンが1050名いる同社で優秀社員表彰を何度も受け、ベテラン営業マンとして活躍している。
一方的に情報発信するのではなく、はじめにこちらを向いてもらう努力をする。顧客の興味や関心をチェックし、お得な情報を提供したり、趣味の話題で盛り上がったり、コミュニケーションを密にとり信頼関係を築いてはじめて、しっかりと話を聞いてもらえるようになるという。
そして、どんなものでも人が何かを購入する一番の動機は「欲しいから」だ、と話す脇山さん。
「どう売るかより、顧客にどうやって欲しくさせるかがカギです。たとえば太陽光発電やIHなど、以前から興味はあっても、屋根にのせられるかという不安や、予算がないとためらっているのは、商品を本当に欲しくなってないからです。欲しくなってもらうためには、耐震性や使い勝手を分かりやすく説明したり、予算の問題を解決できる手助けをして、不安を解消する。便利さやメリットがあるという情報を具体的にプロの視点で与えるのです。こんなによくなるのか、使ってみたい!というイメージをもってもらえれば、自然に欲しくなる。お父さんのタバコやお酒を減らしても資金を準備しようとなります」
また、リフォームは、顧客のそれまでの暮らしがわかるので、具体的な提案がしやすい。それだけに、顧客に言われたままの要望だけでは、受注は増やせない。
「ひるまずにいろいろと提案してみる。顧客の要望どおりのプランだけでなく、プラスアルファのサプライズを入れたプランの提案も必要です」
ある案件で階段の手すり交換の依頼があった。手すりによって暗くなってしまう可能性があったため、手すりの壁を思い切って階段状にし、各段にディスプレイスペースをもうけるプランを提案したところ大好評。最終的に、玄関床、キッチンなどほぼ一階部分を大改装する1500万円の大規模リフォームにつながった例もある。
「『こんなこともできるなんて』と一箇所でも要望以上を叶える提案ができれば、顧客も喜び、話がどんどん膨らんでいきます」
この記事は、
『リフォーム営業マンを応援するビジネス誌 リフォームセールスマガジン』から抜粋しました。
オンライン書店「リフォームブックス」で購入できます。
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