執着とツァイガルニク効果とIngress観光振興

執着と
ツァイガルニック効果を活かした
Ingress観光振興
日本Androidの会横須賀支部2月定例会
Masafumi Otsune 2015-02-07

自己紹介
おおつねまさふみ
横須賀市商業観光課 Ingress観光振興策監修者
アニメ制作スタジオシステム管理者
ネットウォッチャー

Ingressエージェント
2013年秋の招待制ベータ版からゆるくプレイ
主に遠征スタイル
（千葉、浜松、名古屋、大阪、岡山、三重、沖縄など）
「車ングレス」自家用車に乗ってポータルを巡っていく

執着
しゅうじゃく、abhiniveza अभिनिवेश (sanskrit)）とは、仏教において、事物に
固執し、とらわれること。主に悪い意味で用いられ、修行の障害になる心の働
きとする。

ツァイガルニック効果
Zeigarnik Effect 心理学用語旧ソ連の心理学者ブルーマ・ツァイガルニック
完成したものよりも、未完成のものに対して強く記憶が残る事
ソーシャルゲームのガチャ
カードゲームコレクションのコンプリート欲求

Ingress観光振興
Ingressというゲームを使って特定の地域に観
光客を呼ぶこと

Ingressにおける執着とは
ポータルの存在する土地に実際に到
達する
敵陣営の色で占領されていたら武器
をつかい攻撃して自陣営の色にする
敵に奪われたら取り返す
←そこに実際に行く
職場、自宅、行きつけ
の店などいつも過ごし
ている場所が有利に

Ingressにおける執着とは
この周辺のポータルはいつも私達の色で染められている状態。
↓
「横須賀市三笠公園は青のファーム」
↓
「鎌倉駅周辺は青の領域」
他にも
「大阪梅田駅から西側は緑のエリア」「江戸川区は……」

Ingressのツァイガルニク効果
「このエリアのポータルほとんどが緑なのに、ひとつだけ
青が残ってる」
↓
人間の心理として非常に気持ちわるいし、印象に残る
本来の用法「ソレイユの丘のポータルをほとんどUPCとっ
たけど、なぜか南端の2つだけ到達できなかった」

「自分の所有物である」
執着は同じポータルをいつも占領することで生まれる
ツァイガルニク効果は同じポータル周辺を同じ色で染めようとすることで生ま
れる

「揉め事は共有地で発生する」
“netwatch 2.0” Developpers Summit 2008 www.slideshare.net/otsune/20-266079
基本的に個人と個人が棲み分けできている状況ではトラブルは発生しない。
「ここ（の一部）は私のものである」という心理の衝突。
掲示板
Wikipediaページ
Facebookグループフォーラム

所有物である心理
根本的には、ゲームとして「○○エリアは青の所有物である」という決まりは
無い。
逆に「どちらの所有物でも無いので、ゲームのルールとして自由に攻撃や占領
をしてよい」とされている。（防御側不利の設定）
↓
敵の心を折る
「占領されても5分で駆けつけて取り返す」
「自宅マンションから39mの範囲内にあるポータルなので、部屋から防御アイ
テムを次々に投入して敵の武器が尽きるまで守り切る」
この地域がいつも自分の色になってホクホク(Guardianメダルもある)

どう観光振興に活かすのか
ただ「○○県○○市でIngressを支援しますよ」と言い出しても、興味を引けない
↓実利
場所自体が心地良い
ゲームの実績稼ぎとして有利
お店からコーヒーを飲みながらアイテムが稼げる
↓興味
なにかおもしろそう。
なにか本気でゲームを戦っている。もめている。

本気でゲームを戦っている様を見せる
麻雀でも囲碁将棋でも本気で相手を悔しがらせる「手」を打つのがウケる
↓ネット露出を増やす
「横須賀市はなんか面白そうだ」「ネットで揉めてるのを見た」
（本気で遊んでいるガチ勢は県外から来てほしくないので、地元の観光振興で
あっても反対する）
↓観光客を裏切らない
「実際に行ってみたらわりと良いところだった」

ありがとうございました

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