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SaaS World Conference & Demo 2007 基調講演レポート「顧客主体経営を実現するためのスピード変革 〜SaaS型 "Siebel CRM On Demand"〜」

イベント基調講演SaaS

2007/3/29 20:30

バランスからみたSaaSの可能性を追求するオラクル

東京コンファレンスセンター・品川にて3月28日〜29日の2日間開催されているSaaS World Conference & Demo 2007から、日本オラクルインフォメーションシステムズ アプリケーションSC本部 CRM SC部 セールスコンサルティング ディレクター 植木 貴三氏の基調講演の内容をお届けする。

日本オラクルインフォメーションシステムズ アプリケーションSC本部 CRM SC部 セールスコンサルティング ディレクター 植木 貴三氏

日本オラクルインフォメーションシステムズ アプリケーションSC本部 CRM SC部

セールスコンサルティング ディレクター 植木 貴三氏

植木氏は今回の基調講演のテーマとして「バランス」というキーワードを取り上げ、「世の中にはASPやPackage、Cusutom、Suiteといったソフトウェアがありますが、SaaSはその中でもバランスがよいと考えています。それはカスタマイズ性や導入コスト、準備期間などのバランスという意味です」と述べた。

実際に同社の顧客から得たSaaSに対する希望は「自分たちで簡単にカスタマイズできるもの」や「すぐに使いはじめたい」「資産形状しない形でシステムを導入したい」などがあるいう。さらに「これらの希望を整理すると、費用(コスト)の低減/標準化を行い、できるだけ速く、明確な効果をだしたいということが市場のニーズであると感じています。そして、それを担うものがSaaSだと考えています」と語った。

植木氏は続けて、同社が提供しているSiebel CRMを例にあげ、従来型の導入からSaaS的な導入までの意識の変化について「これまでは、大企業が高機能なCRMパッケージを戦略的な面で導入し、全社的に使うケースがほとんどでした。しかしより小さな規模の市場でも引き合いがあり、小規模かつ高性能なものや小規模かつ標準的な機能のみといったような市場ごとの違いがでています」と述べた。

これに対して同社では、それぞれの市場に合わせた機能/規模/カスタマイズ性のバランスをとり、パッケージ導入に加えてホスティングの「Oracle On Demand for Siebel CRM」およびSaaSによる「Siebel CRM On Demand」の提供を開始したという。ホスティングではリソースシェアリングによってコストの低減が、SaaSでは機能限定によるコスト低減と手軽にはじめられる点が、それぞれメリットとなるという。

さらに実際のホスティングサービスのハードウェア面での体制について紹介し、サービスの堅牢性をアピールした。また単に「SaaSを導入したら終わり」というわけではなく、企業の成長にしたがってSaaSからホスティング、パッケージによる自社導入へ戦略的な移行をしたり、部門/支店間でホスティングとパッケージを組み合わせたハイブリット構成にすることもできるという。この組み合わせによる構成も企業のバランスによって選択するべきだと述べた。

最後に植木氏は「ホスティングやSaaSを提供することで、企業のCRMに新しいバランスが生まれます。この3つの選択肢の中から1番あったものを選んでいただきたいと考えています。この選択肢が今後増えていくのかは未定ですが、常に価値を与えていけるベンダーになりたいと考えています」と語り、講演を締めくくった。

問い合わせ先

SaaS World Conference & Demo 2007

URL:http://www.idg.co.jp/expo/saas/

(ThinkIT編集局  神保 暢雄)