太陽系や生命の起源の謎に迫る小惑星探査機「はやぶさ2」を載せたH2Aロケットが12月3日に種子島宇宙センターから打ち上がった。100社近い企業が開発に携わる中、東柏ケ谷の「ミヤタエレバム(株)」(宮田智幸代表取締役)で開発・製造されたランプも搭載されている。
1917年に創業した同社は従業員40人ほどのいわゆる「町工場」。硬質・石英ガラス加工の専門メーカーで、カメラや医療機器などに使うランプを製造している。
手掛ける製品は機械での製造が難しいもので、熟練の職人が手作業で生み出すという。小惑星「イトカワ」で微粒子を採取し、2010年に地球に帰還したことで、大きな話題となった初代「はやぶさ」にも同社が開発した技術が採用されていた。
同社が今回、製造したランプは小惑星への着陸時に重要な役割を担うことになる。小惑星の表面がどのような状況であるのかを分析した上で「はやぶさ2」は着陸態勢に入る。
この時、小惑星に「ターゲットマーカー」と呼ばれるボールが投下され、これを同社が開発した「フラッシュランプ」で照射。暗闇の宇宙空間に、着地点が示される。
注目の着地は2018年夏
地球誕生の謎に加えて、海の水の起源や生命の原材料となった有機物の起源を探ることを目的に、太古の情報を持つ小惑星の物質を採取することが「はやぶさ2」のミッションとなる。
計画では小惑星への到着は18年夏。同社のランプが示すランディングポイントに着地後、約18カ月の滞在期間中に物質の採取などミッションに取り組む。19年末に惑星を飛び立ち、20年末に地球へと帰還する予定となっている。
開発を担当した同社の西森憲一さんは「宇宙での故障やその時のリスク回避など、3年もの試行錯誤を重ねながら完成させた。しっかりと活躍してくれることを期待したい」と2018年夏の着地を待つ。
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