写真:Aya Hasegawa
地図を見るアジアの優れたレストラン50店を表彰する食の祭典「アジアベストレストラン50」。2013年の初開催以来、シンガポール、バンコク、マカオで行われてきましたが、2020年は佐賀県で開催されます。
佐賀は知る人ぞ知る、美食の街。なかでも今回は、古くから中国などアジア大国との交易の要衝として栄えてきた、唐津を中心とした、食い倒れの旅を提案します。
写真:Aya Hasegawa
地図を見る唐津への陸でのアクセスですが福岡の博多駅から車や電車で約1時間強。福岡空港から電車で1本で行けます。
ちなみにこの写真は福岡空港から唐津に向かう、筑肥線(西唐津行)からの景色です。
写真:Aya Hasegawa
地図を見る早速、唐津を中心とした、美食の旅にご案内しましょう。
唐津を代表する名店といえば、鮨処「つく田」。「ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019特別版」でも2つ星を獲得するなど、全国区の知名度を誇ります。
ご主人は東京銀座の名店「きよ田」で修業した松尾雄二さん。「きよ田」仕込みの赤酢のシャリが、九州近郊で摂れた魚介類によく合います。唐津はおいしい魚の宝庫。なかでも漁場の近いイカや白身はそのおいしさが際立つそうで、その地のものを中心とした魚を、それぞれの魚が最もおいしくいただけるかたちで提供してくれます。
写真:Aya Hasegawa
地図を見るコースはおつまみの後、握りへ移行するスタイル。コメイカのアスパラ和えなど野菜を中心としたおつまみ、サザエと胡瓜の酢の物にオリーブオイルをふったりと、「つく田」流の個性あふれる料理に、ついお酒がすすんでしまいます。そのお酒は、日本酒は佐渡の「北雪」のみ。潔い!
器は、松尾さんが同店を唐津で開くきっかけにもなった、唐津焼の巨匠「隆太窯」の中里隆さんの作品を中心に使っています。
写真:Aya Hasegawa
地図を見る「マグロは東京以上のものは出せない」と、マグロはあえておいていません。赤身として提供されるのは、松尾さんが「トロにも匹敵する」と胸を張る、北海道のオオスケ(キングサーモン)のヅケ。そのおいしさ、ぜひ体感してみてください。
<基本情報>
住所:佐賀県唐津市中町1879-1
電話番号:0955-74-6665
アクセス:JR唐津駅から徒歩5分
写真:Aya Hasegawa
地図を見る商店街にある鰻屋「竹屋」は大正12年創業。登録有形文化財に登録されている木造3階建ての建物からは、香ばしい香りが漂ってきます。関西風の腹開きで、蒸さずに直接炭火で焼いた鰻が自慢です。
「川島豆腐店」は、寛政年間創業の老舗豆腐店。江戸時代から唐津藩に豆腐を献上しており、ざる豆腐発祥の店ともいわれています。隣接する料理店「豆腐料理 かわしま 」では、予約制で豆腐コースと豆腐懐石のコースがいただけます。また同店では、夜は「日本料理 かわしま」の名のもと、懐石料理を提供しています。
「ふじ川蒲鉾本店」も江戸時代から続く老舗。魚のすり身を野菜と混ぜ合わせ、パン粉をまぶしてコロッケ状に揚げた、「魚ロッケ」は唐津の人々のソウルフードです。
<竹屋の基本情報>
住所:佐賀県唐津市中町1884-2
電話番号:0955-73-3244
アクセス:JR唐津駅北口から徒歩7分
写真:Aya Hasegawa
地図を見る東松浦半島に位置するイカの名産地・呼子は、市街地から車で30分ほど。ここでいただきたいのは新鮮なイカの活造り。透き通ったイカの美しいこと! ほんの数分前まで生け簀で泳いでいたイカの身はコリコリでねっとり。刺身のあとには、ゲソなど余った部分を、天ぷらや塩焼き、煮付け(店によって異なります)にしてもらえる、“後造り”という楽しみも。
写真:Aya Hasegawa
地図を見る佐賀の名物は、海の幸だけではありません。全国に数多くある銘柄牛の中でも、全国トップクラスの高品質を誇る「佐賀牛」を賞味するのをお忘れなく。佐賀牛は2000年の九州・沖縄サミットでは蔵相会議時のディナーで、2007年にトランプ大統領が来日した際は、夕食会で振る舞われていて、その質の高さは折り紙付きです。
佐賀牛は、JAグループ佐賀管内の肥育農家で飼育され、同グループ肉牛安心システムに登録した「黒毛和種」の中で、肉質が最上級の5等級か、4等級のうちサシの多いもの(脂肪交雑(サシの入り具合)が「7」以上)を指します。肥沃な大地と緑豊かな環境、おいしい水で飼育された佐賀牛の脂は、甘さが上質ですっきり。サシの多い部分も軽やかです。
写真:Aya Hasegawa
地図を見る佐賀牛をいただくなら、おすすめは直営牧場を持つ「佐賀牛なかむら」。唐津の中心地からは少し離れますが、公共の交通機関やタクシーを使っても訪れる価値はあります。
その「佐賀牛なかむら」では、直営牧場で丹精込めて飼育された30か月の未経産牛の肉を提供。牧場は、牛舎の通路・飼槽等広く設計してあり、さらに屋根を高く建設しているので、牛はのびのび、快適に過ごすことができるのだとか。飼料は、栄養価の高い稲わらなど、独自にブレンドしたオリジナル。期待が高まります。
写真:Aya Hasegawa
地図を見るメニューには、自慢の佐賀牛を使った、ステーキ・しゃぶしゃぶ・ハンバーグなどが並び、リーズナブルなランチも魅力です。系列の焼肉店もあり、多彩に佐賀牛を楽しめますが、なかでもおすすめは、佐賀牛のおいしさを味わい尽くすコース「佐賀牛なかむらのデギュスタシオン」。前菜にサラダ、ローストユッケ。さらには、オマールエビや鮑などの海鮮に、フォアグラと、バチがあたりそうな豪華絢爛なラインナップですが、メインイベントは、佐賀牛のサーロインとヒレの食べ比べです。
うっとりする美しさの霜降りの肉が、鉄板の上でジューっと音をたてて焼かれていくのを眺めるのは至福の時間。肉質がきめ細やかで噛めば噛むほど旨みがしみだしてくるヒレは、後味も軽やか。サーロンは良質な脂の甘みがダイレクトに味わってきます。〆のご飯は、ガーリックライス、佐賀牛時雨煮だし茶漬け、特製炊き込みご飯から選択できます。
<佐賀牛なかむらの基本情報>
住所:佐賀県唐津市浜玉町横田下954
電話番号:0955-56-8866
アクセス:JR浜崎駅から徒歩15分
写真:Aya Hasegawa
地図を見る唐津周辺には、まだまだ“おいしい”店、食材がいっぱい。
うるち米を使ったお餅で小豆餡を巻いた餅菓子「けえらん」は、豊臣秀吉にも献上されたと伝えられる伝統菓子です。
美食の宿をご所望なら、明治26年創業の老舗旅館「洋々閣」へ。静謐で、温かみのあるこちらの宿は、玄界灘の魚を中心とした料理に定評があります。日本庭園を見渡せる食事処でいただく、麦粥と「川島豆腐店」のざる豆腐の朝食も秀逸。館内には、「つく田」でも使用している、唐津を代表する名窯「隆太窯」の常設ギャラリーもあります。
写真:Aya Hasegawa
地図を見る唐津駅北口からすぐの高架下に位置する「屋台街」もぜひのぞいてみたいところ。もともと高架下にならんでいた屋台を店舗の中に入れ込んだユニークな作りです。
唐津郊外の玉島川の清流でとれる川魚・摘草料理を唐津焼の器で提供する「飴源」は創業天保9年創業の老舗。摘草料理やヤマメ、鯉などの川魚料理など、野趣あふれる素材を伝統の技で丁寧に仕上げ、唐津焼の器で提供しています(飯茶椀は有田焼)。ぜひ食したいのは、玉島川で獲れるツガニ(モクズガ二)。産卵のため川を下る晩秋頃から冬にかけてが旬といわれますが、夏の脱皮後も甘味を増していて、1年中、いただけます。
<飴源の基本情報>
住所:唐津市浜玉町五反田1058-2
電話番号:0955-56-6926
アクセス:JR浜崎駅から車で約5分
ひとつの記事だけではお伝えしきれないほど、佐賀、そして唐津には、食べたい&食べなきゃならないものがいっぱいです。胃袋とお財布を整えて、いま旬の美食の街に、足を運んでみてはいかがでしょうか。
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/11更新)
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