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2008 年3 月22 日に投開票が行なわれた台湾総統選挙は、国民党の馬候補が民進党の謝候補に220 万票の大差をつけて当選した。郷鎮市区レベルにおける選挙民の投票行動のばらつきは今回も前回に引き続き大きかったが、台湾全土でほとんど同じような幅で民進党から国民党へのスイングが発生した。二大勢力の支持構造に組み込まれていない中間派選挙民が、第二次政権交代の選択をしたと言える。政党の側では、民進党は、台湾アイデンティティの立場から台湾ナショナリズムへ、国民党は、中国ナショナリズムから台湾アイデンティティの立場へと移動した。この両陣営の路線の変化は、2008 年選挙の勝敗を分けた重要な要因であった。 |
ダウンロード (いずれもPDFファイル)
[完成版](35ページ,1.3MB) [圧縮版](27ページ,刊行後に掲載) |
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拙稿「2008年台湾総統選挙分析」は,査読・修正を経て『日本台湾学会報』第11号に掲載されることになりましたが,字数制限に合わせるため本文,図表,注を大幅に削除せざるをえませんでした。削除した部分にも重要な記述があり筆者としては非常に惜しいので,削除していない「完成版」と,『日本台湾学会報』の「圧縮版」を当ホームページに掲載することにしました。2つのバージョンができてしまいご面倒をおかけしますが,どうぞご理解をお願いいたします。(2009年4月) |