活動休止中の人気ブルースバンド「憂歌団」のドラマー、島田和夫さん(58)が2日、神戸市中央区の自宅マンションで遺体で見つかった。兵庫県警生田署では自殺の可能性が強いとみている。憂歌団の再始動を待ちわびていたファンにとってはショッキングな出来事となってしまった。
調べでは、島田さんは2日午前、自宅マンションの階段付近で倒れているのが見つかった。階段の手すりにひものようなものが結ばれており、島田さんの首につったような痕があった。目立った外傷はなく、自宅から「生きていけない」などと書かれたメモが見つかった。今後、司法解剖するなどして死因を調べる。
島田さんの知人が運営する公式ホームページは3日、「島田和夫さんは昨日、急逝されました」と訃報を掲載した。
島田さんは大阪市出身。1974年、ボーカルの木村充揮(あつき、58)とギタリスト、内田勘太郎(58)が70年ごろに結成した憂歌団にベースの花岡献治(59)と一緒に加入した。75年の「憂歌団」でメジャーデビューし、88年発売の「BLUE’S」などで人気となった。憂歌団は98年12月に“冬眠宣言”をして活動を休止したが、それまでに島田さんら4人は不動のメンバーとしてアルバム17枚、シングル4枚をリリースしていた。
その後、島田さんは「コブクロ」などのアーティストのレコーディングに参加したり、関西地区で行われるライブに頻繁に出演したりしていた。この週末も神戸のライブハウス「チキンジョージ」などでライブの予定が複数入っていた。