【E3 2000レポート Vol.5】注目のゲームタイトルとデバイス――アローン・イン・ザ・ダーク、FF IX、マイクロソフトの新型デバイスなどが登場
2000年05月17日 00時00分更新
5月10日から13日の4日間(現地時間)、米ロサンジェルスにおいて“E3(Electronic
Entertainment Expo)”が開催された。本稿では、今回のE3で注目を集めたゲームタイトルやデバイス製品などをレポート。
アローン・イン・ザ・ダークの新作『the New Nightmare』がPSとドリキャス向けに登場
E3でもっとも大きく取り上げられていたゲームタイトルが、米Infogrames社のRPG『Alone in the Dark: the New Nightmare』だ。同シリーズは、世界で最初のポリゴンゲームとして知られている。同ゲームの開発を50人のスタッフで進める仏DarkWorks社のアントイン・ビレット(Antoine Villette)氏によると、プレイステーション(PS)版とドリームキャスト版が今年のクリスマス前に米国で発売される予定とのこと。日本語版に関しては、現在調整中だという。また、ゲームボーイカラー版やPC版も出荷される予定。
『アローン・イン・ザ・ダーク』の開発を担当する仏DarkWorks社のアントイン・ビレット(Antoine Villette)氏、同社の共同創立者で、マネージング・ディレクターを務めている |
同作品のターゲットは14歳から21歳までの若者だとしており、「アローン・イン・ザ・ダークは、決してバイオレンスではない」と、ビレット氏は語っていた。
スクウェアが『The Bouncer』を米国先行発売
(株)スクウェアの展示ブースでは、『ファイナルファンタジーIX』『Parasite Eve II』『クロノ・クロス』『Threads of Fate』『聖剣伝説 Legend of Mana』『VAGRANT STORY』『The Bouncer』など、米国での発売が予定されているPS版ゲームタイトルを出展した。7月19日に日本での発売が決定している『ファイナルファンタジーIX』は現在、100名前後の日米スタッフによりハワイで開発が進められているという。
スクウェアの展示ブース。赤い囲いの中では、『ファイナルファンタジーXI』や『TYPE-S』など新作ゲームのコマーシャルフィルムが上映されていた |
『The Bouncer』は、今年秋または冬に米国で日本に先駆けての発売となる。日本での発売は、米国より1ヵ月ほど遅れてのこととなる。米国での先行発売は、同社としては初めてのことになるという。
マイクロソフトの新たなゲームデバイス『SideWinder Strategice Commander』
マイクロソフトは、同社のSideWinderシリーズに新たに加わわるゲームデバイス製品『SideWinder Strategice Commander』を出展した。同製品は、今年10月に59.95ドル(約6500円)で発売される。『SideWinder Strategice Commander』は、ボタンとモディファイラーの組み合わせでゲームをコントロールする |
同製品は、左手を使ってボタンを押し、ゲームをコントロールする。ボタンとモディファイラーの組み合わせで、72通りのコマンドを割り当てることができる。
『Diablo II』が今年6月にようやく登場
開発の遅れていた『Diablo II』(PC版)が、今年6月、ようやく発売される。Mac版は、今年夏の発売が予定されている。同製品は、インターネット上で遊べるネットワークRPGゲーム。見知らぬ仲間と協力して、時には裏切りつつ、強敵“ディアブロ”に立ち向かう。『Diablo II』の一場面 |
同製品を開発する米Blizzard Entertainment社は、リアルタイムシミュレーションゲーム『Warcraft
III』を出展。同製品もやはり、長らく開発が待たれていた新作で、マルチプレイモードではオンラインで複数のプレイヤーと楽しむことができる。プラットフォームはWindowsのみ。来年前半に59ドル(約6400円)で発売される。
Blizzard Entertaimnment社の展示ブース |
コナミは『メタルギア ソリッド2』を出展
コナミ(株)は、PS2のゲームタイトル『メタルギア ソリッド2 サンズ オブ リバティ』を出展。“戦闘を避け、見つからないように敵地に潜入”という常識を覆すコンセプトを持つ映画手法の3Dゲームだ。発売は、2001年春が予定されている。コナミの展示ブースでは、大スクリーンを使って『メタルギアソリッド2』などの新作紹介を行なっていた |
E3において、同ゲームは、Game of Show(最優秀タイトル)と最優秀グラフィック・タイトルの2つを受賞した。また同社の展示ブースは、Most
Exciting Booth(最優秀ブース)を受賞した。
ドリキャスがPSになる!? 『bleem! for Dreamcast』
このほか、ドリームキャストでPSのゲームタイトルを動作させる注目のエミュレーター製品『bleem! for Dreamcast』が発表、展示された。米bleem!社が開発を進める同製品では、PS向けゲーム100タイトルをサポートするパッケージが、6月から年内にかけて順次4種類発売されることになっている。1パッケージの価格は19.99ドル(約2100円)。ゲームデバイス製品を販売する米Mad Catz社は、PS用ワイヤレスコントローラー『900MHz Dual Force Wireless Controller』(39.99ドル)を出展した |
米Eidos社は、『Commandos 2』などのアクションゲームタイトルの新作を多数展示した |
米Fox Interactive社は、映画『猿の惑星』をモチーフにしたゲームタイトルを発表 |
北米では今年10月に『PlayStation 2』、来年秋には『X-Box』、おそらく来年中には任天堂のの次世代機『Dolphine』(仮称)が登場する。仮想現実以上の戦いが現実の世界で繰り広げられるのは、もう間近だ。