アイフォーの「デジカメNinja 2002 for Windows」は、デジタルカメラで撮影していてありがちな逆光や蛍光灯で緑がかった失敗画像を、コマンドひとつで補正できる強力な画像補正機能を備えた、どちらかというとフォトレタッチ寄りのユーティリティソフトだ。
初心者用ツールバーで、迷わず使える
メイン画面である「フォトボックス」。サムネイル表示のフォトボックスウィンドウで画像をダブルクリックすると「ビューア」ウィンドウが開いて画像を参照できる。 |
フォトレタッチに強いと言っても、画像管理面も決して他製品に引けを取らない。画像管理は基本的に“登録型”で、デジカメNinja上の「キャビネット」内にある「フォトボックス」に画像データをコピーして取り込み、管理・整理を行う。キャビネット内にはフォトボックスのほかに、アルバム作成機能で作られたファイルが入る「アルバム」、HTML保存で作成したファイルを収める「コンテンツ」、メール送信機能で使った縮小画像が入った「メール送信用ファイル」の4つがある。
名前は「初心者用ツールバー」となっているが、確かにメニューを使った取り込みよりこちらの方が使いやすい。 |
画面中央のツリー表示のあるウィンドウが「Exif Viewer」だ。Exif Viewerとフォトボックス間で、ドラッグ&ドロップでデータのコピー/移動ができる。 |
本ソフトには“エクスプローラ型”の「Exif Viewer」も搭載されているので、HDD容量を節約したい場合はそちらを使うという手もある。Exif Viewerは、コメント入力と印刷パラメータの保存ができない以外は、フォトボックスとまったく同様に、画像補整から一括リネームなどすべての機能が使える。
「項目検索」ダイアログボックスの画面。複数条件の指定はできないが、 |
ただ、検索対象は開いてアクティブになっているフォルダ内のみに限られ、検索後も目的画像にジャンプするわけでなく反転表示で選択されるだけなので使いづらい。せめて検索対象範囲は自由に指定できるように改善してほしい。
「ラボ作業」ツールの画面。フォトボックスの「一発!補正」でもCCDノイズまで除去できるが、複雑な編集や補正は「ラボ作業」におまかせ。切り抜き、特殊効果、面倒な補正にかかる手間を解消してくれる。 |
画像補整は、フォトボックス上のボタンひとつで輝度・コントラストやカラーバランス、ノイズ軽減が一度に行える「一発!補正機能」が便利だ。さらに詳細な補正や編集・加工には「ラボ作業」ツールを使う。ラボ作業は、ガンマ値やホワイトバランス、RGB値などの数値を自分で細かく調整することもできるが、写真を解析して指定部分の彩度を自動調整する「カラー・リヴァイブ!」や、蛍光灯で緑がかった画像を自動補正する「蛍光灯補正」など、目的別に用意された多彩なコマンドを11種類用意しているので、必要なものを選ぶだけで簡単に補正が完了する。ラジアルやポスタライズ、人物の肌色を柔らかな肌色にする「美肌フィルタ」などの特殊効果フィルタを搭載し、レイヤを使った凝った編集も可能だ。