ソニー(株)は12日、東京・港区の“ラフォーレミュージアム六本木”で記者発表会を開催し、バイオシリーズデスクトップとノートの秋モデル10機種と関連周辺機器を発表した。同じ会場で13、14日の両日、これらの新バイオと関連製品を集めた“VAIO EXPO 2001”を開催する。
同社が発表した製品は、デスクトップ4機種、ノート6機種の計36モデル、『i.LINK CD-RW/DVD-RAMドライブ』などバイオ専用周辺機器とインクジェットプリンター、ディスプレーなど多数。
ラインアップ一新となるバイオには、すべて『Windows XP Home Edition』を採用したことが特徴で、テレビ録画ソフト『Giga Pocket』などの付属オリジナルソフトウェアも機能や使い勝手の向上を目指してバージョンアップしたという。
「Windows XPはバイオのベストプラットフォーム」
発表会ではソニー執行役員でモーバイルネットワークカンパニープレジデントの木村敬治氏やマイクロソフト(株)代表取締役社長の阿多親市氏らが挨拶した。
ソニー執行役員でモーバイルネットワークカンパニープレジデントの木村敬治氏 |
木村氏はスピーチの中で“ワイヤレス”“ブロードバンド”“ネットワークサービス”“常時接続”“AVとITの融合”というバイオの5つのキーワードを挙げた。特に“ワイヤレス”については、先日発表したIEEE802.11a無線LANや、今回発表したノート製品にも内蔵しているBluetooth、IEEE802.11b無線LANなどを紹介し、今後もワイヤレス機能を重視し、充実させていくと述べた。“ネットワークサービス”においては、ソニースタイルドットコム・ジャパン(株)の個人向けインターネット動画配信サービス“パーキャスTV”や画像アルバムサービス“イメージステーション”、パソコンとMDのインターフェース規格“Net MD”を紹介し、エンターテイメント機能もいっそう充実させるとしている。
そのほか、Windows XPを全機種標準搭載したことに触れ「Windows XPはマイクロソフトと開発段階から協力してきた。Windows XPはバイオにとってのベストプラットフォームだ」と述べて、メモリースティックやi.LINKがWindows XPで標準サポートされていることをアピールした。また、パソコン市場について「市場はスローダウンしているがパソコンに対する期待はコンシューマーを中心に大きなものがある。パソコンが提供できるものの大きさというのは今よりもっと大きい。市場はもっと大きくなるし、ソニーはそれができると考えている」とコメントした。
マイクロソフト(株)代表取締役社長の阿多親市氏 |
阿多氏は、「PCを中心につないでいくというマイクロソフトの考えと、バイオを中心に周辺機器と繋いでいくというソニーの目指すところは同じ」と、Windowsとバイオのコンセプトが一致すると述べた。また、Windows 2000でもソニーと技術協力していたが、Windows XPにおいても、ソニーの技術者がワシントン州レッドモンド(マイクロソフトの開発拠点)に常駐するなど、2年間に渡って開発を行ない、メモリースティックなどの標準サポートに生かされたとし、マイクロソフトとソニーの親密な関係を強調した。
“VAIO EXPO 2001”
発表会が行なわれたラフォーレミュージアム六本木では、13、14日の2日間、バイオと関連製品のプライベートショー“VAIO EXPO 2001”が開催される。昨年の“VAIO EXPO 2000”には1万人以上が来場したとのことだが、今年もほぼ同数の来場者を予想しているという。
VAIO EXPO 2001の受付。入場は無料だ |
EXPO会場の入り口には巨大な“VAIO”のモニュメントが |
EXPO会場では新バイオラインアップ全機種に触れることができるほか、バイオ専用周辺機器、インクジェットプリンター、クリエなども展示する。バイオの展示は、デスクトップとノートに分かれており、デスクトップコーナーでは、デジタルプリントでのアルバム作り、液晶ペンタブレットを使った画像加工、バイオMXのミュージックサーバー機能、テレビ機能などを紹介している。ノートコーナーは、Bluetooth、IEEE802.11b無線LAN機能、バイオノートQRのAV機能、i.LINK対応DVD-ROMドライブなどを紹介している。
ミュージックサーバーとして、新開発の高音質オーディオ回路を搭載した『バイオMX』 |
DVD-RWドライブを中位モデルにも搭載した『バイオRX』。新開発ソフト『Simple DVD Maker』でDVDビデオディスクが作成可能 |
内蔵ビデオカメラ映像をMPEG-2方式で記録可能になった『バイオC1』。ディスプレー解像度も向上した |
角が取れて丸くなった『バイオノートSR』。重さも百数十g軽くなった |
VAIO EXPO 2000でデビューした『バイオQR』は、より音楽・映像機能を強化。耳のようなスピーカーは脱着可能 |