“ロボットアリ”コロニーシム『Microtopia』が好評率100%スタート。フェロモンでアリを誘導、「建設・自動化」で大繁殖を目指す

Goblinz Publishingは2月19日、Cordyceps Collectiveが手掛けるコロニー構築シミュレーションゲーム『Microtopia』をPC(Steam/GOG.com)向けに配信開始した。本作はリリース後まもなく高い支持を得て好評率100%を記録している。

パブリッシャーのGoblinz Publishingは2月19日、Cordyceps Collectiveが手掛けるコロニー構築シミュレーションゲーム『Microtopia』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/GOG.com)で、ゲーム内は日本語に対応する。リリース翌日となる本稿執筆時点で、Steamユーザーレビューで好評率100%を記録する絶好の滑り出しとなっている。

『Microtopia』は、ロボットアリたちを導いてコロニーを築いていくシミュレーションゲーム。舞台となるのは電子ゴミで溢れた島。プレイヤーは女王アリと数匹の働きアリたちのコロニーを拡大し、種として繁殖していくのだ。コロニー拡大にあたっては、作業の自動化や最適化といった要素も登場する。

ゲームプレイではまず、女王アリが暮らす土地を決めるところから始まる。プレイヤーはフェロモンを用いて、働きアリたちに移動ルートを指示していく。電子ゴミを回収してもらい、集めた資源を加工したら、今度はそれを使って新たな施設を作る。集めた資源を保管するための倉庫も必要だ。もちろん、労働力となる働きアリたちには寿命があるため、女王アリに新たなアリを産んでもらわなくてはならない。コロニーの拡大には、建設だけではなく、働きアリを産むための餌の確保も必要だ。

本作は昨年3月より無料体験版が配信されており、フィードバックを受け製品版では細かい改善や多くの新コンテンツが加えられている(関連記事)。配信開始からユーザーが集まり、ピーク時では1000人に迫る同時接続プレイヤー数を記録(SteamDB)。またユーザーレビューも本稿執筆時点では約70件寄せられ、100%の好評率を誇っている。特にUIについては体験版から多くの点が改善され遊びやすくなっている。

プレイヤーからはゲームのボリュームにも注目が集まっている。それぞれのアリは役割をもった上位のアリへと進化させていくことができる。アリの種類は計30種用意されているという。役割に応じたアリを、適切に選んでいく必要があるだろう。

そのほか発展に応じて新たな資源を採集できるようになったり、技術ツリーで新たな機能を解放したりと、新要素がこれでもかと用意されている。やがて別のバイオームの島を訪れることができるようになると、これまでとは全く異なる植生や資源が待ち受けており、環境面での新要素も登場する。

さらにチュートリアルが丁寧に組まれており、ミッションを進めるうちに自然とこのゲームの肝を学べるような作りである点も評価すべきポイントといえる。施設やルートの配置は自由度が高く、プレイヤーは自分好みのコロニーを作れる。センサーや論理ゲートといった高度なツールも用意されているため、拠点設計に奥深さが加えられているかたちだ。レビューでもこの点が好評で、コロニーシムをよく遊ぶプレイヤーにとっても満足のいく完成度となっているようだ。

また単に資材を移動させるにも、せっせと歩いて運ぶアリたちの姿が見られ非常に可愛い。『Microtopia』の特徴の1つでもある、有機的なアリをモチーフにしながら、ロボットや機械が登場し、淡々と施設を建造していくという無機的な落ち着いた雰囲気には、筆者も思わず時間を忘れてプレイしてしまった。なお、ゲームに登場するのはあくまでも「ロボットアリ」なので、虫が苦手な方でも楽しめるだろう。ただ筆者の感想としては、プレイ中は時折アリに由来する“虫らしさ”を感じた。虫嫌いの方は留意されたい。

ちなみに、同じくアリをテーマにしたシミュレーションゲームである『Empire of the Ants』の公式Xでは、『Microtopia』のリリースを祝福するとともに、2作をセットにしたバンドルについてアナウンス。さらに、別のアリRTSゲーム『Empires of the Undergrowth』も本作とのバンドルを販売している。“アリゲーム業界”には強い絆が存在するようだ。

『Microtopia』は、PC(Steam/GOG.com)向けに配信中だ。製品版リリースを記念して、3月5日まで10%オフのセール価格となっている。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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