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  • これまでを整理して次に進む 山風蠱 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 じわりじわりと昼間の時間が長くなっていますね。 寒い日は続いていますが、もう少しで立春。 春は近づいています。 僕はもう少しで還暦。 その後、会社でのお勤めは定年で、一旦一区切りをつけます。 その後も、今の仕事を続けるのですが、諸々、整理しておくのがいいだろうと思っています。 そんなことを考えながら卦を立ててみました。 山風蠱が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 艮/巽 山風蠱 蠱。元亨。利渉大川。先甲三日。後甲三日。 蠱は、元いに亨る。大川を渉るに利あり。甲に先だつこと三日。甲に後れること三日。 ekilife.hatenadiary.c…

  • 常に変わり続けるという変わらなさもある 雷風恆【易暮し】

    上卦が震(雷)で力強い動き。 下卦が巽(風)でしなやかな動き。 いずれも動くことを象徴します。 変化のとき、自ら力強く、かつ柔軟に動くことで吉。 願いが叶います。 自分の周囲で起こっている変化でも、自分が中心になることで物事がうまくいく。 そんなことを教えてくれています。

  • 小さな山を作るとき 山沢損 【易暮し】

    山沢損卦の卦辞の大意は、過剰なものを減らして、不足している部分に移すこと。 六四は、特に疾病に注目して、その部分を減らすことを言っています。 病があるのであれば、速やかにそれを癒すべし。 そうすることで、喜びもあり、さらに病を原因にした不幸な状態も解消されます。 そのような行動が求められているとき。

  • その場を立ち去るべき時 地火明夷【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 寒い日が続いています。 関東では空気が乾燥していますね。 火の元の取り扱いにはご注意ください。 空気が乾燥すると、インフルエンザなども流行してしまいます。 手洗いとマスク、それぞれ基本的な感染対策かと思います。 今しばらく、心がけたいものです。 で、卦を立ててみました。 地火明夷でした。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下のとおり。 坤/離 地火明夷 明夷。利艱貞。 明夷は、艱に貞にして利あり。 上卦の坤は大地。 下卦の離は明晰さ、明るさ、知性などを象徴します。 卦全体では、知性が隠されて、明るさが翳ってしまっている様子。 周囲の状況が、明晰さ…

  • 小さな兆し 天風姤【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 寒い日が続いていますね。 北の方では大雪が続いているみたいで。 除雪作業が大変だとのこと。 どうぞ事故などに遭われませんよう、お気をつけてお過ごしください。 関東は乾燥した晴れの天気の日が続いています。 火事などに要注意ですね。 またインフルエンザ、コロナ、その他新型の肺炎など。 気を付けないといけないことが、まだまだたくさんあります。 穏やかな春が待ち遠しくなってきますね。 で、卦を立ててみました。 天風姤が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 乾/巽 天風姤 姤。女壯。勿用取女。 姤は、女壯(さかん)なり。女を取(めと…

  • 力強さが願いを叶えるのではなく 火水未済【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 年末年始のお休みも終わり、仕事始めの方も多いでしょうね。 また満員の電車に揺られて出勤という方もいらっしゃるかと。 そういう僕も同じです。 冬場は着膨れしているので、一層混み合う感じがします。 春が待ち遠しいですね。 で、卦を立ててみました。 火水未済が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 火水未済の以前の記事は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下のとおり。 火水未済 未済。亨。小狐汔済。濡其尾。无攸利。 未済は亨る。小狐汔(ほと)んど済(わた)らんとす。その尾を濡らす。利するところなし。 今回は五爻が…

  • 自分に力が満ちている時には周囲との調和が難しいこともある 沢風大過【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 年末年始、長期の休暇でゆっくりとされた方は多いかと。 そのお休みも今日までですね。 明日から仕事。 まあ、のんびりとやっていきましょう。 で、卦を立ててみました。 沢風大過が得られました。 以下の記事をご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 沢風大過の原文は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 兌/巽 沢風大過。 大過。棟橈。利有攸往。亨。 大過は、棟橈めり。往くところあるに利あり。亨る。 上卦の兌(沢)は喜び。 下卦の巽(風)はしなやかさ。 内側を柔軟にし、外側には喜びをもって動く形。 外側に…

  • 門前で佇む 山火賁 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 冬至が過ぎ、大晦日になり、元日を迎え、あれよあれよという間に今年最初の週末になりました。 今年もこれまで通り、日々の過ぎるのが早いですね。 一日一日、大切にしていきましょう。 で、卦を立ててみました。 山火賁が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 艮/離 山火賁 賁。亨。小利有攸往。 賁は亨る。小しく往くところあるに利あり。 上卦が艮(山)、下卦が離(火)。 内側に知性を持った人物が、大きな門前で足を止めている形にみました。 これまで長い時間をかけて、知識と経験を身につけてきたような人。 その人が、未経験の門を前にして、しばし佇みます。 その…

  • 余るものを減らし、足りないところを補う 山沢損 【易暮し】

    山沢損卦の卦辞の大意は、過剰なものを減らして、不足している部分に移すこと。 六四は、特に疾病に注目して、その部分を減らすことを言っています。 病があるのであれば、速やかにそれを癒すべし。 そうすることで、喜びもあり、さらに病を原因にした不幸な状態も解消されます。 そのような行動が求められているとき。

  • 時を待つという過ごし方もある 雷沢帰妹 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 無事年が明けました。 今年もよろしくお願いします。 年末年始で体調が万全ではなかったため、元日はゆるゆると過していました。 やろうと思っていたことがほとんどできない状態で一日が終わった感じです。 まあ、それでもいいだろうとは思います。 もう少しで還暦。 これまで通りにはいかないことも多くなってきますね。 で、卦を立ててみました。 雷沢帰妹が得られました。 (先週も、同じ卦が得られています。特に伝えられているメッセージがあるのでしょう) ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 雷沢帰妹 帰妹。征凶。无攸利。 帰妹は、征けば凶。利するところなし…

  • 身の回りの整理が落ち着いた暮らしの第一歩 水沢節 【易暮し】

    上卦の坎は危難、困難な状況。 下卦の兌は喜び。 困難な状況を前にして、心には喜びがあります。 楽しみながら困難な状況を乗り越えていく形。 過剰に苦労している気になる必要はありません。 難しい問題も、少し整理して解きほぐすと、それぞれではそれほど解決が難しいものではなかったりします。 個別に解決していけばいい。

  • 能力を活かすために 火雷噬嗑 【易暮し】

    この卦は、口の中にあるものを噛み砕くという意味もあります。 硬いものを噛み砕くというのが、困難な問題を解決するということ。 たまたまですが、自分の歯の調子がよくありません。 少し考えていたのですが、思い切って歯科医院に行くことにしました。 その結果、治療済みの部分をやり直すことになりました。 まあ、還暦前に、色々と変化してきている身体の状態を、整え直すべき時なのでしょうね。

  • 自分の勢いを活かすには 雷天大壮【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 久しぶりに仕事のことを考えずに休日を過ごしています。 管理職でないことのありがたみをものすごく感じています。 また、管理職の方々の苦労もよくわかるようになりました。 みなさん、ストレスなどで疲労しないように、祈るばかりです。 で、卦を立ててみました。 雷天大壮でした。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は次の通り。 大壮。利貞。 大壮は、貞しきに利あり。 上卦が震(雷)で、下卦が乾(天)。 天上で雷が鳴っているような形。 とても勢いがあります。 自分が正しい姿勢、在り方を守っていれば、その勢いを活かして物事をどんどん進めていけそうです。 ただ、自分自…

  • 時を待つという過ごし方もある 雷沢帰妹 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 年末ですね。 そろそろ仕事納めの方も多いかと。 僕は昨日、納めました。 今年は忙しかったので、ちょっと早めにお休みにしました。 それで10連休です。 いろいろとできていないことがあるので、それを少しずつ片付けながら、ゆっくりと休もうと思います。 帰省される方もいるでしょうね。 道中、どうぞお気をつけて。 きっと、暖かい家が待っています。 で、卦を立ててみました。 雷沢帰妹が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 雷沢帰妹 帰妹。征凶。无攸利。 帰妹は、征けば凶。利するところなし。 上卦の震(雷)が長男、下卦の兌(沢)が末の女…

  • 今は静かに行動を 沢水困【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 冬至は過ぎましたが、冬はこれからが本番ですね。 年末年始、忙しく過ごされる方も多いと思います。 どうぞ、風邪などにはお気をつけて。 インフルエンザも、コロナもありますし。 で、卦を立ててみました。 沢水困が得られました。 今日の卦辞:沢水困 兌/坎 沢水困 困。亨。大人吉无咎。有言不信。 困は、亨る。大人吉にして咎なし。言うことあるも信じられず。 上卦の兌は沢。 下卦の坎は水。 水は沢に集まりますが、集まった水が、さらに地中に潜ってしまったような形。 それでも、水は流れ続けます。 表に出ない立ち位置でも、しっかりと自分のやるべきことをやっていることで、願いは叶います。…

  • 足元で生まれたものを大切に 山水蒙 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 日中、日が翳るとすぐに部屋の中も寒くなってしまいます。 お日様のありがたみを感じますね。 今日は晴れているので、時々は南側の部屋に行ってくつろぎたいと思います。 で、卦を立ててみました。 今日は年末年始の準備も兼ねて、手製の筮竹(竹ひごを切ったもの)を使いました。 普段はコインでやっています。 山水蒙が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 艮/坎 山水蒙 蒙。亨。匪我求童蒙。童蒙求我。初筮告。再三瀆。瀆則不告。利貞。 蒙は亨る。我童蒙を求むるにあらず。童蒙我を求むるなり。初筮は告ぐ。再三すれば瀆る。瀆るれば告げず。貞しきに利あり。 上卦が艮(…

  • 相手のことを思う姿と形 山火賁 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 寒い日が続いていますね。 どうぞ風邪などひかれませんように。 暖かくしてお過ごしください。 師走ですね。 忙しい方も多いかと。 僕は相変わらずの調子で暮らしていますが、皆さんが忙しそうなので、ついついつられて忙しそうにしてしまっています。 「忙しそう」です、あくまでも。 やっていることは、いつもと変わりません。 で、卦を立ててみました。 山火賁が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 艮/離 山火賁 賁。亨。小利有攸往。 賁は亨る。小しく往くところあるに利あり。 上卦が艮(山)で下卦が離(火)。 内側に明晰さを保って、外に対しては慎重に振る舞う…

  • ゆっくりと下りながら次の山を目指す 雷天大壮【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 寒いですね。 気温の低い日は、これから続くようです。 どうぞ風邪などひかれませんように。 この季節の体調維持にいいのは、暖かくして過ごす、ですね。 自分の還暦がじわりと近づいてきました。 そこで何かが大きく変わるわけではないのですが、なんとなく気になっています。 いつもの誕生日ではないように思っています。 で、卦を立ててみました。 雷天大壮でした。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は次の通り。 大壮。利貞。 大壮は、貞しきに利あり。 太陽が中天にあって輝いています。 大いに力が発揮される時。 これまでに身につけてきた知識や経験が、生かされている状況…

  • 硬くなった皮を内側から柔らかく押し剥がす 山地剝【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 日々、お疲れ様です。 今日はたまたまでしょうけど、通勤の電車、朝も夕方もちょっと空いている感じでした。 寒い日が続いているからかな? 皆様も、体調など崩されませんように。 で、卦を立ててみました。 山地剝でした。 ekilife.hatenadiary.com 上卦が艮(山)で、下卦が坤(地)。 大地の上に山が乗っかっていて、とても安定した形にみえます。 これが山地剝となるのは、一番上の一本だけの陽爻が、下にたくさんある陰爻に押し退けられるような形になっているから。 卦辞には、下に小人が伸びてきて、上にいる人を追い落とすようなことも書いています。 ただ、内側に育った柔…

  • 偏ったものばかりを取り入れない 山雷頤【易暮し】

    今日の卦辞:山雷頤 艮/震 山雷頤 頤。貞吉。觀頤。自求口實。 頤は、貞しければ吉。頤を觀る。自ら口實を求む。 上卦が艮(山)で下卦が震(雷)。 下卦の強い動きが、上卦に止められています。 それは、顎の動きに似ています。 それで頤(おとがい)。 口は自らの身体を養うための飲食物を取り込むところ。 そこから、自らの心などを養うものを取り入れることも示唆します。 自分だけでなく、他のものを養うという見方もできます。 養うために取り入れるもの、与えるものが、それぞれ正しければ吉。 間違ったもので養おうとすると、よくありません。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある山雷頤の卦辞は以下の記事もご参照くださ…

  • 明晰さをもって動けば、いつか曠野で友と出逢う 天火同人【易暮し】

    人と人が心を通じ合わせるためには、それぞれが関わるもののしがらみを離れたところでわかりあう必要があります。 特に過去の経緯などに縛られていては、最初の話し合いもうまくいかないもの。 それぞれが属する組織や社会などを離れて、人として対等に向き合って話し合うべきですね。

  • 友を得る終わり方、友と別れる終わり方 坤為地【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 朝晩はすっかり寒くなりました。 布団の中にもっといたいところ。 日曜日なので、のんびりとしていましたが、それでも気合をいれて布団から出ました。 寒いですね。 暖かい家が欲しいなあ。 で、卦を立ててみました。 坤為地が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 以前の坤為地の記事は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 坤/坤 坤爲地 坤。元亨。利牝馬之貞。君子有攸往。先迷後得主。利。西南得朋。東北喪朋。安貞吉。 坤は、元いに亨る。牝馬の貞なるに利あり。君子攸(ゆ)くところあるに利あり。先んずれば迷い、後…

  • 次の山に登るために下る 雷火豊 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 気温の低い日が続くようになりました。 朝晩、冷え込むので、ついつい厚着をしてしまいます。 この前の冬は、何を着ていたのかな、なんて考えながら。 この冬も、同じ服を着ているのでしょうね。 季節は、繰り返しです。 で、卦を立ててみました。 雷火豊が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 雷火豊の原文は以下になります。 漢字ばっかりですが、漢文にご関心のある方は、ぜひご覧ください。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通りです。 雷火豊豊。亨。王假之。勿憂。宜日中。豊は、亨る。王これに假(いた)る。憂いなし。日中に宜し。 上卦…

  • 水滴が凝って落ちる少し前 風天小畜【易暮し】

    また、内卦が乾で力強さ、外卦が巽で柔軟さをそれぞれ示しています。 五爻の陰爻が一本で、残りの陽爻を留めている。 その力は小さいので、留める力は弱い。 少しだけ留めているので小畜。 雨が降り出しそうなので、ちょっと足を止めて空を見上げる時のような、小休止の時でもあります。 雨は、大地を潤して、新たな生命を育みます。 その少し前の瞬間。 そんな時には、足を止めて周囲を見渡したいものです。 一呼吸、あるいは二呼吸分くらい。 歩き続けた時には見逃していたものに気づくかもしれません。

  • 冷たい水は地中を流れる 沢水困【易暮し】

    上卦の兌(沢)は喜び、下卦の坎(水)は困難な状況。 困難な状況を内側に抱えていても、外側に対しては柔軟な喜びの態度で振る舞う。 そうすることで吉。 願いが叶います。 ただし、困難さを口先の言葉だけでしのいではいけないとき。 言葉は聞き入れられにくい状況ですね。 行動と態度で、あるべき在り方を示して、それで乗り切るときです。

  • 家を守るということ 風火家人 【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 小雨が降っていたみたいです。 昨日は良い天気でしたが。 こんなふうに、晴れと雨が繰り返しながら、日々が過ぎて行くのでしょうね。 今年ももう残り1ヶ月と20日ほど。 日々の暮らしを大切にしていきましょう。 卦を立ててみました。 風火家人でした。 ekilife.hatenadiary.com 巽/離 風火家人 家人。利女貞。 家人は、女の貞しきに利あり。 これに続く彖伝には以下のようにかかれています。 引用します。 父父、子子、兄兄、弟弟、夫夫、婦婦、而家道正、正家而天下定矣 父は父たり、子は子たり、兄は兄たり、弟は弟たり、夫は夫たり、婦は婦たり、而して家道正し、家正し…

  • その場に止まってみる そこにいることを喜んでみる 沢山咸【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 寒い日が続くようになりました。 皆様、体調にお気をつけてお過ごしください。 インフルエンザも流行り始めているようですね。 コロナもなくなったわけではなさそうで。 まだまだ外出時には気が抜けません。 で、卦を立ててみました。 沢山咸でした。 ekilife.hatenadiary.com 以前の沢山咸の記事は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 兌/艮 沢山咸 咸。亨。利貞。取女吉。 咸は、亨る。貞しきに利あり。女を取(めと)るは吉。 上卦兌(沢)、下卦艮(山)は少男。 若い男性が若い女性の下にいる形。 女性を立てている様…

  • 優しさと明るさ 火地晉【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 今日も好い天気になりそうですね。 お仕事の方も、お休みの方も、学校がある方も、どうぞ好い一日をお過ごしください。 で、卦を立ててみました。 火地晉が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 以前の火地晉の記事は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 火地晉 晉。康侯用錫馬蕃庶。晝日三接。 晉は、康侯用(も)って馬を錫うこと蕃庶たり。晝日に三接たり。 上卦の離(火)は明るさ、明晰さを意味します。 下卦の坤(地)は大地、広くて多くのものを載せるもの、柔軟さや優しさなどをの象徴です。 火地晉の卦は、大地の上…

  • やり切らない方がよいものもある 天水訟【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 三連休の中日ですね。 昨日は朝から雨で、夕方には激しく降りました。 基本、家で過ごしていたのですが、夕方妻と近所にお買い物。 図書館に立ち寄って、久しぶりに本を借りてきました。 今年の夏は、試験の勉強で週末は時間と気持ちに余裕がなかったので、図書館には行けていませんでした。 今回借りた本は、すべて不動産やお金の本ばかり。 定年間近で、いちばん気になっているのがその二つだということでしょうね。 で、卦を立ててみました。 天水訟が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下のとおり。 乾/坎 天水訟 訟。有孚。窒惕。中吉。終凶。利見大人。不利…

  • 活力の増大を感じるとき 雷地豫【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 昨夜降り始めた雨が、まだ降り続いていますね。 予報によれば、これからさらに雨は強くなっていくようで。 せっかくのお休みですが、まあ、のんびりとしていましょう。 で、卦を立ててみました。 雷地豫が得られました。 雷地豫の卦辞などは、以下の記事をご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 周易の原文は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 以前の雷地豫の記事は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 雷地豫の卦辞は以下の通り。 雷地豫 豫。利建侯行師。 豫は、侯を建て、師を行うに利あり。 ジル・ドゥル…

  • その場を逃れるとは、前に進むことと同じ 天山遯【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 今年は秋が行ったり来たり。 秋が深まったかな、と思うと急に気温があがったり。 まるで、季節を相手に、「だるまさんがころんだ」をしているみたいです。 まあ、それでも、寒い冬は来るのでしょうね。 で、その先には春がきて、夏になり… そんなこんなを考えながら、休日の朝を過ごしています。 で、卦を立ててみました。 天山遯が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 以前の天山遯の記事は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 乾/艮 天山遯 遯。亨。小利貞。 遯は、…

  • その場から離れてみる あるいは その場で跳ねてみる 沢火革【易暮し】

    卦辞:沢火革 兌/離 沢火革。 革。己日乃孚。元亨利貞。悔亡。 革は、己日にしてすなわち孚(まこと)あり。元亨利貞。悔い亡ぶ。 上卦の兌(沢)は喜び。 下卦の離(火)は明晰さ。 内側に明晰さを持ち、外側には喜びを表す。 そんな姿です。 孚(まこと)とは「心の中にある誠、真実」 それがすでに育って、ある形を示しています。 それに従うことで、それまでの願いが叶います。 苦労してきたことが報われます。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある沢火革の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 沢火革の原文は以下のリンクから。 ekilife.hatenadiary.…

  • 強張りの中に生じた柔らかいものに気づく 天風姤【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 季節が行ったり来たりしている感じですね。 体調を崩されている方も多いかと。 どうぞご無理されず。 で、卦を立ててみました。 天風姤が得られました。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 乾/巽 天風姤 姤。女壯。勿用取女。 姤は、女壯(さかん)なり。女を取(めと)るに用いる勿れ。 陽爻が五本積み重なった下に、陰爻が一本だけ。 硬いものが層状になっているものの一番下にしなやかなものが生じた形。 柔らかなものは、硬いものばかりとの出会いに、戸惑っているかもしれません。 異質なものの中に、ポンと置かれることって、ありますよね。 まったく見ず知ら…

  • いつまでも変わらずに清らかな水が湧き出し続ける 水風井【易暮し】

    今日の卦辞:水風井 坎/巽 水風井 井。改邑不改井。无喪无得。往來井井。汔至。亦未繘井。嬴其瓶。凶。 邑を改めるも井を改めず。喪うなく得るなし。往來井井たり。汔(ほと)んど至らんとして、また未だ井に繘(つりいと)せず、その瓶を嬴(やぶ)る。凶。 坎(水)の下に巽(風)の卦があります。 水が柔らかく浸み出してくる形でしょうか。 あるいは水が広がっていく様子。 卦辞の「邑を改めるも井を改めず」の「邑」とは人々の暮らす村や街、城郭の中などに相当します。 そこでの暮らしの中心になるのが井戸。 それは暮らす人々が変わったとしてもそのまま残り続け、利用されるものですね。 井戸はいつまでも、人々の暮らしを潤…

  • 硬いものの内側にある滋養 火雷噬嗑【易暮し】

    今日の卦辞:火雷噬嗑 離/震 火雷噬嗑 噬嗑。亨。利用獄。 噬嗑は、亨る。獄を用いるに利あり。 明晰さを象徴する離(火)と強い動きを意味する震(雷)が重なっています。 上下の陽爻の間にある陰爻に、一本だけ陽爻(硬いもの)が混じっています。 ちょうど口の中に入れた食べ物に、硬いものが混じっていたような様子。 それを噛み砕くと、すべてが食べ物として栄養になります。 硬いものを顎で噛み砕くので噬嗑。 自分自身の内部には強い動きがあり、外に対しては明晰さを示している姿。 行うことは正しいかもしれませんが、食べ物の中に硬いものが混じっているような違和感を感じることがありそうです。 そんな時は、その硬いも…

  • 身体と心がピタリと合っていたら、無駄な思いは生じない 艮爲山【易暮し】

    今日の卦辞:艮爲山 艮/艮 艮爲山 艮其背。不獲其身。行其庭。不見其人。无咎。 その背に艮(とど)まりて、その身を獲ず。その庭に行きて、その人を見ず。咎なし。 艮(山)が二つ重なっています。 艮とは止まること。 その場に足を止めていること。 身体のあるところに心も止まっていて、ぴたりと重なっている様子。 そのような状態であれば、心に余計な思いは浮かんできません。 何かを思うとは、身体と心とのズレがある時に起こること。 何も思わない時間が、落ち着いた心の状態であるのはそのためですね。 落ち着いていれば、人々が多く集まっているところに行っても、惑わされることはありません。 艮の状態は、とても大切な…

  • 自分の心と身体は何で出来ているか 山雷頤【易暮し】

    今日の卦辞:山雷頤 艮/震 山雷頤 頤。貞吉。觀頤。自求口實。 頤は、貞しければ吉。頤を觀る。自ら口實を求む。 上下二本の陽爻の間に四本の陰爻が挟まっています。 硬い上顎と下顎で食物を噛み潰している形に見えます。 それで頤(おとがい)。 口から身体の中に入ってくるもの、身体を養っているものを象徴しています。 自分の中に取り入れるものが、自分の本質と合っていなければ、健康を害します。 逆に、自分の在り方に適ったものであれば、健康を増進し、心に張りが出てきますね。 今の自分の状態をよく見て、最近食べているもの、目にしているもの、読んでいるものなどを点検してみるといいかもしれません。 易経と新井白蛾…

  • 硬い地表の下で育っているもの 山地剝【易暮し】

    山は高すぎると不安定になります。まして、柔らかいものだけで支えられると、一層不確かです。身体に例えると、柔軟さを欠いた硬いものが、身体のどこかに凝り固まっている状態。それを剥ぎ取るようにしてほぐすのがいいですね。

  • 冷静に考えれば、状況はまったく悪くない 慌てて騒ぐ必要はない 沢水困【易暮し】

    外卦の兌(沢)は喜び、内卦の坎(水)は困難な状況。内側に困難さを抱えていても、外側には柔軟な喜びを示すという形。難しい状況でも、笑顔を絶やさない、やさしさを示す。そういうことが求められています。

  • 長く続けていることを大切に 坎爲水【易暮し】

    坎は水。 これが重なって、水が流れ続ける形。 苦しい状況でも正しい態度を守って物事に取り組み続けると、必ず状況は改善し、取り組んだことには成果が得られます。 続けること、正しい態度で取り組むこと。 そうすることで、願いは叶います。

  • 勢いだけでは危うい 状況を見て冷静に判断を 火天大有 四爻【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 まだしばらくは気温の高い日が続くようですね。 日中は無理されず、涼しいところでのんびりとお過ごしください。 で、卦を立ててみました。 火天大有でした。 変爻は四爻。 ekilife.hatenadiary.com ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下のとおり。 離/乾 火天大有 大有。元亨。 大有は、元いに亨る。 四爻は以下のとおり。 九四。匪其彭。无咎。 象曰、匪其彭、无咎、明辨晰也。 九四。それ彭(さかん)なるにあらず。咎(とが)なし。 象に曰く、それ彭なるにあらず、咎なし、とは、明辨晰なればなり。 剛爻にして、君位の柔爻に接近しています。 …

  • 自分の内側に力が満ちている 周囲とは柔らかく接するべきとき 沢風大過【易暮し】

    こんにちは、暖淡堂です。 台風が迷走し、大雨の日が続いた後も、まだまだ暑いですね。 体調などに十分を気をつけてお過ごしください。 秋らしい日は、いつかは来ますね。 その日を待って、穏やかに暮らしたいものです。 で、卦を立ててみました。 沢風大過が得られました。 以下の記事をご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 沢風大過の原文は以下になります。 ekilife.hatenadiary.com 卦辞は以下の通り。 兌/巽 沢風大過。 大過。棟橈。利有攸往。亨。 大過は、棟橈めり。往くところあるに利あり。亨る。 卦の形、一番下と一番上が陰爻。 その間に陽爻が四本並んでいま…

  • 水面を渡る風 風水渙【易暮し】

    今日の卦辞:風水渙 風水渙 渙。亨。王假有廟。利渉大川。利貞。 渙は、亨る。王有廟に假(いた)る。大川を渉るに利あり。貞しきに利あり。 上卦が巽(風)、下卦が離(水)。 水面を風が吹き渡る形です。 風は水面を騒がせ、飛沫を撒き散らします。 それで渙。 氷がゆるみ、溶けるという意味。 あるいは、散らばる、散る。 美しく、艶やかという意味もあります。 巽は木でもあります。 木の舟が水に浮かんでいる様子にも見えます。 木の舟は、豪華客船のような立派なものではありません。 自分自身の手で作った、自分の身の程にあった舟です。 その手作りの木舟で大海に乗り出す。 そのような冒険をしても、正しい心で進めば成…

  • 片づけるためにいったん乱す 火水未済【易暮し】

    今日の卦辞:火水未済 離/坎 火水未済 未済。亨。小狐汔済。濡其尾。无攸利。 未済は亨る。小狐汔(ほと)んど済(わた)らんとす。その尾を濡らす。利するところなし。 陽爻と陰爻が順に並んでいます。 一見、きちんと並んでいるようですが、それぞれがいるべき位置ではありません。 (陽爻は下から数えて初、三、五が正しい位置、陰爻は二、四、上が正しい位置) それで、全体的に落ち着いていない状態。 それも、ちょっとした動きがあれば、全てが正しい位置につくことができます。 コロン、と何かが転げるようなきっかけで、それぞれが一つ動くと、すべてが落ち着きます。 化学を学んだ方であれば、化学反応の遷移状態を想像して…

  • 人々が助け合うべきところに遅れてくるものには要注意 水地比【易暮し】

    今日の卦辞:水地比 坎/坤 水地比。 比吉。原筮元永貞。无咎。不寧方來。後夫凶。 比は吉。原筮す。元いに永く貞なれば咎なし。寧(やす)からざるもの方(まさ)に來る。後夫は凶。 大地(坤)の上に水(坎)があります。 水の自然な流れは、高いところから低いところへ向かうというもの。 大地はその水の流れを受け止め、湖ともなり、海ともなります。 日々、穏やかに流れている水は、生活の恵となる川になります。 川を流れる水は、人々の暮らしで用いられ、農作物を育てます。 普段と違う、穏やかではないものが起こったりすると、その少し後のタイミングで、凶事を運んでくるものともなってしまいます。 水の流れの大元、源流で…

  • 理想を実現するための第一歩は慎重に 天風姤 初爻【易暮し】

    今日の卦辞:天風姤 乾/巽 天風姤 姤。女壯。勿用取女。 姤は、女壯(さかん)なり。女を取(めと)るに用いる勿れ。 変爻は初爻でした。 卦辞は以下のようになります。 初六。繫于金柅。貞吉、有攸往、見凶。羸豕孚蹢躅。 象曰、繫于金柅、柔道牽也。 初六。金柅きんじに繫つなぐ。貞ただしくして吉、往ゆくところ有れば、凶を見る。羸豕るいし孚まことに蹢躅てきちょくたり。 象に曰く、金柅に繫ぐとは、柔道は牽ひけばなり。 「金柅」とは、一説に、鉄製の車輪止め。 これに繋ぐようにしてしっかりと留めておけば吉。 しかし、ふらふらと動き出すようであれば凶。 羸豕とは痩せた豚のこと。 痩せた豚は、あちらこちらと動き回…

  • 自分を導いてくれるものに接触する 天沢履【易暮し】

    今日の卦辞:天沢履 乾/兌 天沢履 履虎尾。不咥人。亨。 虎の尾を履む。人を咥(くら)わず。亨る。 上卦の乾は健(力強さ)、父。 下卦の兌は説(悦び)、少女(家族の中で一番歳の若い娘)。 一家を導く力強い父に、喜びながら少女がついていく形。 易の卦の意味で読むとそんな感じです。 現代では、グループを率いるリーダーに、志を同じくする若いメンバーが自ら従うイメージでしょうか。 若ければ、勢い余ってリーダーが決める物事を、自分の判断で進めてしまうこともあるでしょう。 それでも、志や目標、夢などを共有していれば、リーダーは許してくれます。 むしろ、虎の尾を踏みにくるくらいの行動を、内心喜んだりしていた…

  • 自然の声に耳を澄ませるという「正しさ」 水天需【易暮し】

    今日の卦辞:水天需 坎/乾 水天需 濡。有孚。光亨。貞吉。利渉大川。 濡は、孚あり。光(おお)いに亨る。貞なれば吉。大川を渉るに利あり。 上卦の坎(水)は危難、下卦の乾(天)は大いに力の満ちた動き。 危難の前で立ち止まっていますが、困窮するような状態にはありません。 心の動きは自然の流れと齟齬せず、願いは大いに通ります。 大きな川を渡るようなことに挑んでも成果が得られるとき。 ただし、無理に物事を進めてはいけません。 しかるべきときを見計らい、状況をしっかりと見極める。 そして、内側にためた力を最大限に生かして取り組みましょう。 また、天(乾)の上に雲(坎)がある形でもあります。 やがて雨が降…

  • 養うということの大切さ 山雷頤【易暮し】

    今日の卦辞:山雷頤 艮/震 山雷頤 頤。貞吉。觀頤。自求口實。 頤は、貞しければ吉。頤を觀る。自ら口實を求む。 上下に陽爻があって、その間に陰爻が四本。 口を開いた形に見えます。 それで頤(あご)。 上が止まっていて(艮)、下が動く(震)。 ちょうどモノを噛む顎の様子になっています。 このことから、食べ物を噛み、身体に取り込むことも意味します。 身体を養うということにもなりますね。 養うためには、そのための糧を手に入れてこないといけません。 糧はお金でも同じですね。 自分で稼いだり、勤め先のために働いて俸給を得たり。 そんな活動のことも象徴しています。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある山雷頤…

  • 改めるべき時にグズグズしていると失うものは大きい 沢火革【易暮し】

    今日の卦辞:沢火革 兌/離 沢火革。 革。己日乃孚。元亨利貞。悔亡。 革は、己日にしてすなわち孚(まこと)あり。元亨利貞。悔い亡ぶ。 己日(いじつ)とは、すでにその日が来ているという意味。 しかるべきタイミングになっているということですね。 世の中の情勢だったり、仲間内の関係だったり、自分自身の状態だったり。 それぞれが、次へと進む準備ができているということ。 改めるべき時が来ています。 目標としていたこと、進めようとしていたこと、大きく変えようとしていたこと。 それぞれを一歩進める機会の到来です。 元亨利貞。 正しい態度で取り組めば、大いに願いが叶います。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある…

  • 難しい問題を前にして立ち止まることは大切な態度 水山蹇【易暮し】

    今日の卦辞:水山蹇 坎/艮 水山蹇 蹇。利西南。不利東北。利見大人。貞吉。 蹇は、西南に利あり、東北に利あらず。大人を見るに利あり。貞しくして吉。 坎(危難)の下に艮(止まる)。 大きな問題を前にして足を止める形ですね。 西南は人々の好む方向で、人々の集まる場所でもあります。 東北は人々から離れる方向で、友を失うところです。 解決するべき問題は、その解決の鍵が人々の間にあるということ。 あるいは、先人や書物などの中に答えがあるということでしょう。 難しい問題も、正しい態度で取り組めば解決します。 その過程で学ぶことも多いものです。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある水山蹇の卦辞は以下の記事もご…

  • 遠くで起こっていることに備えると、自分も家族も守ることができる 震爲雷【易暮し】

    今日の卦辞:震爲雷 震/震 震爲雷 震。亨。震來虩虩。笑言啞啞。震驚百里。不喪匕鬯。 震は、亨る。震來れば虩虩たり。笑言啞啞たり。震百里を驚かすも、匕鬯を喪わず。 震卦が二つ重なっています。 雷鳴が轟く様子。 人々は驚きますが、音が鳴り止めば、ああよかったと笑い合います。 他の人々が驚いたり喜んだりしている間にも、自分がやるべきことを続けられた人は、人々のための幸福を実現できる人でもあります。 そのような振る舞いをする人は、願いが叶います。 新井白蛾の「易学小筌」は、この卦は上の立場の人から何かを与えられる意味があるといいます。 それが何か、よくよく確認するべし、と。 庶民にとっては重すぎるも…

  • 堅い物を噛んでいて、金の鏃を噛み当てる 火雷噬嗑 四爻【易暮し】

    今日の卦辞:火雷噬嗑 離/震 火雷噬嗑 噬嗑。亨。利用獄。 噬嗑は、亨る。獄を用いるに利あり。 上卦が離(火)で下卦が震(雷)。 硬いもの(陽爻)が口の中に1本はさまっている形。 これを噛み砕くか吐き出すと、上の歯と下の歯とが噛み合わさります。 そして物事がうまくいく。 今回は四爻が変爻。 九四。噬乾胏、得金矢。利艱貞。吉。象曰、利艱貞、吉、未光也。 「乾胏かんし」は骨付きの堅い肉のこと。 堅い肉を噛むような苦労をしていると、その中から金の鏃が出てきます。 物事はうまくいく、願い事は叶う。 そんな時ですね。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある火雷噬嗑の卦辞は以下の記事もご参照ください。 eki…

  • 無理なく長く続けていることを大切にする 雷風恆【易暮し】

    今日の卦辞:雷風恆 震/巽 雷風恆 恆。亨。无咎。利貞。利有攸往。 恆は、亨る。咎なし。貞しきに利あり。往くところあるに利あり。 雷風恆の「恆」は恒常。 常道を守るという意味になります。 自然の流れ、世間の動きなどと衝突することなく長続いているもの。 習慣として続けていて、普段の生活と齟齬のないもの。 そんなものに意識を向けてみてはどうでしょうか。 普段気づかずにしていることかもしれません。 癖のようなものもあるでしょう。 そんな小さなもののかたまりが、自分自身の日常生活を形作っています。 日常生活こそが、自分にとっての常なるもののかたまりですね。 普段何気なくしていること、そんなものの一つ一…

  • 長く繰り返すことは力になる 流れる水のように 坎爲水【易暮し】

    今日の卦辞:坎爲水 坎/坎 坎爲水 習坎。有孚。維心亨。行有尚。 習坎は、孚あり。維(こ)れ心亨る。行けば尚(たっと)ぶことあり。 坎爲水の卦を「習坎」と書くことがあります。 習の字。もとは羽と曰からできています。 曰は神への祈りの祝詞を入れる器。 その縁を羽で繰り返し摺ることを表した文字が習です。 「習坎」とは、坎が重なったもの。 繰り返すこと、水のように流れ続けること。 陽爻が一本、真ん中にあります。 高い志を守ったまま、困難な状況でも、自分の信じること、やるべきことを長く続けること。 その大事さを告げる卦ですね。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある坎爲水の卦辞は以下の記事もご参照ください…

  • 従うべきは… 巽爲風【易暮し】

    今日の卦辞:巽爲風 巽/巽 巽爲風 巽。小亨。利有攸往。利見大人。 巽は、小しく亨る。往くところあるに利あり。大人を見るに利あり。 上卦、下卦、いずれも巽(風)。 風を重ねた形です。 風はどこまでも吹き渡り、そしてどんな狭いところにも吹き込みます。 柔らかく、しなやかに、広く広く行き渡る様子です。 自分がやろうとしていることが、多くの場所、たくさんの人々に伝わる時。 影響力がある状況でもありますね。 あるいは、柔軟に振る舞って、正しい意見に素直に従うべき時でもあります。 どのような意見を伝えるのか。 どのような意見に従うのか。 それをしっかりと見極めて、行動することが求められるでしょう。 風に…

  • 喜ぶとは、現状を受け入れること 兌爲沢【易暮し】

    今日の卦辞:兌爲沢 兌/兌 兌爲沢 兌。亨。利貞。 兌は亨る。貞しきに利あり。 上卦、下卦、いずれも兌(沢)。 兌とは「喜び」です。 剛爻二本の上に柔爻が乗っています。 内側に強いものを保ち、外側には柔らかな態度を示す。 喜びが外に表れていると、周囲にいる人たちは喜びますね。 沢が二つ重なると、互いに潤し合います。 暮らしであれば、心が通い合う形。 学友であれば、互いに向上するため助け合う姿。 社会と個人の間でも、自分だけが得るようなことはしない振る舞いを象徴します。 喜び、潤し合う、そんな意味の卦です。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある兌爲沢の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekili…

  • 大きな問題を噛み砕いて、いくつかの小さな問題に変えるのも一手 火雷噬嗑【易暮し】

    震(雷)卦が二つ重なっています。遠くで大きな雷鳴が轟きます。それに人々が驚く様子。そして、天の怒りを恐れ、身の回りを整えたりします。その驚きが落ち着けば、むしろ大丈夫だったことに安心して、笑みがこぼれます。 このように遠くで大きな雷鳴が轟いた時は、自分の身を引き締めるよい機会。まさに今がそのような時ではないでしょうか。

  • 勢いのある時ほど礼に適った振る舞いを 雷天大壮【易暮し】

    震(雷)卦が二つ重なっています。遠くで大きな雷鳴が轟きます。それに人々が驚く様子。そして、天の怒りを恐れ、身の回りを整えたりします。その驚きが落ち着けば、むしろ大丈夫だったことに安心して、笑みがこぼれます。 このように遠くで大きな雷鳴が轟いた時は、自分の身を引き締めるよい機会。まさに今がそのような時ではないでしょうか。

  • 遠くに驚き、近くに慎重になる 震爲雷【易暮し】

    震(雷)卦が二つ重なっています。遠くで大きな雷鳴が轟きます。それに人々が驚く様子。そして、天の怒りを恐れ、身の回りを整えたりします。その驚きが落ち着けば、むしろ大丈夫だったことに安心して、笑みがこぼれます。 このように遠くで大きな雷鳴が轟いた時は、自分の身を引き締めるよい機会。まさに今がそのような時ではないでしょうか。

  • 余るところを減らし、不足しているところに加える 地山謙【易暮し】

    今日の卦辞:地山謙 坤/艮 地山謙 謙亨。君子有終。 謙は、亨る。君子に終わりあり。 地上に聳えているはずの山が地よりも低くなっています。 謙譲の形、謙虚である姿。 へりくだった態度など、ですね。 新井白蛾は「先に屈んで後に伸びる」卦だといいます。 今は苦労していることも、後には良い結果が得られます。 この卦の彖伝に以下のように書かれています。 天道虧盈而益謙、地道變盈而流謙、鬼神害盈而福謙、人道惡盈而好謙。 天道は盈みちたものを虧かき謙を益し、地道は盈ちたものを變かえ謙に流しき、鬼神は盈ちたものを害し謙を福さいわいし、人道は盈ちたものを惡にくみ謙を好む。 「謙」を守ることで、天、地、鬼(先祖…

  • 手放せば得られるもの 動くことで安定するもの 天山遯【易暮し】

    今日の卦辞:天山遯 乾/艮 天山遯 遯。亨。小利貞。 遯は、亨る。小、貞しきに利あり。 上卦が乾(天)、下卦が艮(山)。 山はいくら高くなっても天を越えることはできません。 卦の形、下に陰爻が二本。 小さいものが育ってきている形です。 そして大きなものが追い出される様子。 そのような状況からは、自分から身を引くのがよいでしょう。 小さいものが大きなものを追い出そうとしているとき。 力の無いものが無理に力を入れているので加減ができないかもしれません。 無駄な事故を避けるためにも、自分からそっと譲るのが世の中にとってもよいことかもしれません。 場所を得た小さいものが、多少穏やかならぬことをしていて…

  • 身軽に旅立つ 風が川面を渡るように 風沢中孚【易暮し】

    今日の卦辞:風沢中孚 巽/兌 風沢中孚 中孚。豚魚吉。利渉大川。利貞。 中孚は、豚魚にして吉。大川を渉るに利あり。貞しきに利あり。 上卦の巽は木舟、下卦兌は大川のイメージ。 小さな小舟で大きな川に漕ぎ出す様子。 身構えることなく柔らかな態度で、笑顔を浮かべながら旅立ちます。 巽は風でもあります。 柔らかな風が川面を渡る形。 身軽に旅立つこと。 そのときに、自分の在り方を守ること。 正しい在り方であること。 そうすることで願いが叶います。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある風沢中孚の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 風沢中孚の原文全文は以下の記事…

  • 下ることで得る時 雷山小過【易暮し】

    今日の卦辞:雷山小過 震/艮 雷山小過 小過。亨。利貞。可小事不可大事。飛鳥遺之音。不宜上宜下。大吉。 小過は、亨る。貞しきに利あり。小事に可にして大事に不可なり。飛鳥はこれ音を遺す。上るに宜しからずして下るに宜し。大いに吉。 三爻と四爻が陽爻、その上下に陰爻が並んだ形。 胴体にしなやかな羽がついているように見えます。 それで鳥のイメージになります。 飛ぶ鳥が声を残します。 上るのは自然に逆らう方向。 下るのは自然の流れ。 今は、下ることで大いに吉が得られます。 無理に高い位置に登ろうとしているのを止めるべきとき。 下ることで本来の自分が得られることを象徴しています。 易経と新井白蛾の「易学小…

  • 身軽になって旅立つ時 風沢中孚【易暮し】

    今日の卦辞:風沢中孚 巽/兌 風沢中孚 中孚。豚魚吉。利渉大川。利貞。 中孚は、豚魚にして吉。大川を渉るに利あり。貞しきに利あり。 上卦が巽で柔らかな態度、下卦が兌で喜び従う様子。 国を導く者が穏やかな政治を行うと、人々は喜んで日々の暮らしを送ることができる。 そんな様子を象徴しています。 また巽は木の舟、兌は大きな川。 小さくて荷物もほとんど積まれていない木舟で、大河に乗り出す様子でもあります。 それでも、正しい心で進むのであれば吉。 願いが叶います。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある風沢中孚の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 風沢中孚の原…

  • 自らの生き様を振り返る 風地観 三爻【易暮し】

    今日の卦辞:風地観 巽/坤 風地観 観。盥而不薦。有孚顒若。 観は、盥して薦めず、孚あって顒若たり。 今回は三爻が変爻でした。 六三。観我生進退。 象曰、観我生進退、未失道也。 「我が生を観て進退す」 自分の生き様を観て進退を決める、という意味ですね。 自分自身の在り方を見つめ直して、今後の進むべき方向を見定める時期になっているようです。 ここまでは自分のあるべき在り方から外れてはいません。 今後も、本来の自分の在り方を守っていくべき。 そうすることが求められています。 上卦の巽は柔らかな態度、下卦の坤もまた柔らかで、物事を大きく受け止める在り方。 今、急激で大きな変化をしてはいけません。 穏…

  • 雪山の木々は春を待っている 風山漸【易暮し】

    今日の卦辞:風山漸 巽/艮 風山漸 漸。女歸吉。利貞。 漸は、女歸(とつ)ぐに吉。貞しきに利あり。 上卦巽は木、下卦艮は山。 山の上に木が育っている様子ですね。 そして、木々の育ちはゆっくりです。 特に冬の間は、成長が止まっているようにも見えます。 それでも、じわりじわりと大きくなっていますね。 やがて春になって暖かくなると、その勢いを増します。 内卦の艮は止まる、外卦の巽は柔らかな態度。 足を止めて、柔軟に振る舞う。 それは、困難さが理由で立ち止まったのではなく、状況を確認して、時宜に合わせた行動を取るため。 やがてゆっくりと進み始めます。 そして、そのときには願いが叶います。 急がず、慌て…

  • まだまだ成長できる たくさん学び直せる 火水未済【易暮し】

    今日の卦辞:火水未済 離/坎 火水未済 未済。亨。小狐汔済。濡其尾。无攸利。 未済は亨る。小狐汔(ほと)んど済(わた)らんとす。その尾を濡らす。利するところなし。 陽爻が陰位、陰爻が陽位にあります。 少しずつ進むと出来上がる状態ですが、その一歩手前にあります。 小さな狐が川を渡ろうとしているのですが、渡り切る前に尾を濡らしてしまう。 まだまだ物事の完成には至っていない。 そんなことを意味している卦です。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある火水未済の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 今日の暮らしのヒント 物事はまだ出来上がっていません。 成長の途…

  • 夢や希望を育む場所を大事にする 風火家人【易暮し】

    今日の卦辞:風火家人 巽/離 風火家人 家人。利女貞。 家人は、女の貞しきに利あり。 離は火、知性、巽は風、しなやかな態度。 内側に明晰さを持ちながら、外側には柔軟な態度を示す。 そんな姿です。 父は父として、母は母として、子は子として。 それぞれのあるべきあり方をすること。 それが家の平和であり、世の中の平和の基礎になっているもの。 世の中の不穏さは、その多くが家庭における混乱が原因になっているかもしれません。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある風火家人の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 今日の暮らしのヒント 自分の夢や希望を叶えるための基盤…

  • 少しずつ進めることには「威力」がある 風山漸【易暮し】

    今日の卦辞:風山漸 巽/艮 風山漸 漸。女歸吉。利貞。 漸は、女歸(とつ)ぐに吉。貞しきに利あり。 巽は木、艮は山。 山に木が育つのには時間がかかります。 じわりじわりと育ち続けて、やがて山を緑で覆います。 巽はしなやかさ、艮は止まること。 一歩一歩、確かめながら進んでいる様子でもあります。 その際には、外側に柔らかさを示すこと。 自分の在り方を守り、やるべきことを少しずつ行っていくようにすることで吉。 そんなことが求められています。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある風山漸の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 今日の暮らしのヒント 結婚するため…

  • 今の困難さは必ず解消される 口先での言い繕いは不要 沢水困【易暮し】

    今日の卦辞:沢水困 兌/坎 沢水困 困。亨。大人吉无咎。有言不信。 困は、亨る。大人吉にして咎なし。言うことあるも信じられず。 兌は沢、坎は水。 沢の下を水が流れている形。 涸れた沢の下に伏流水の水脈があるような様子ですね。 表面的には動いていませんが、目に見えないところでは冷たく清らかなものが動き続けています。 この水は、本来あるべき動き方をしています。 そしてやがて現れるべきところに現れます。 今はそれが現れるのを待つ時。 それは必ず願いが叶う形での現れ方になります。 不安になって、あれこれと言い募る必要はありません。 言葉は控えめに、静かに過ごしましょう。 易経と新井白蛾の「易学小筌」に…

  • 日々の出来事を料理する 暮らしの味わいを変えるスパイスを見つける 火風鼎【易暮し】

    今日の卦辞:火風鼎 離/巽 火風鼎 鼎。元亨。 鼎は、元いに亨る。 鼎(かなえ)は足のついた鍋のようなものです。 それを使って食物を煮炊きします。 以下の記事のイラストをご参照ください。 東京の国立博物館に行くと、いくつか例を見ることができます。 ekilife.hatenadiary.com 卦の形は上卦が離(火)で下卦が巽(風)。 巽は木の意味もあります。 火に木を焚べる様子。 また、卦の形が鼎に似ています。 食物を煮炊きして、硬いものを柔らかくして食べやすくする、消化されやすくする。 そこから火風鼎は物事を処理して解決する、改革する、改めるという意味を持ちます。 日々の出来事を、じっくり…

  • 今諦める理由はない 火水未済【易暮し】

    今日の卦辞:火水未済 離/坎 火水未済 未済。亨。小狐汔済。濡其尾。无攸利。 未済は亨る。小狐汔(ほと)んど済(わた)らんとす。その尾を濡らす。利するところなし。 陽爻が陰位、陰爻が陽位にあります。 すべての爻があるべき位置にない。 未完成の形です。 ただ、並び合ったそれぞれは、互いに助け合う用意ができています。 すべてが一斉に一歩踏み出すことで完成します。 その時機を待っているとき。 もう一息。 今はもう少し待つべき。 諦めるには早いです。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある火水未済の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hatenadiary.com 今日の暮らしのヒント こ…

  • 暖かさが満ちる 地雷復【易暮し】

    今日の卦辞:地雷復 坤/震 地雷復 復。享。出入无疾。朋來无咎。反復其道。七日來復。利有攸往。 復は、亨る。出入疾なし。朋來りて咎なし。その道を反復す。七日にして來り復す。往くところあるに利あり。 陰爻が重なっている一番下に陽爻が生じたような形。 外卦が坤(地)で内卦が震(雷)。 力強い動きが内側から生じてきますが、世間との関係は従順。 生じた陽爻による暖かさ、強さのようなものも、世間との接触ではぶつかることなくしなやかに広がる様。 これまで暗い冬に耐えてきたものが、これからゆっくりと伸びていく姿ですね。 それが天行の巡り。 自然な四季の移り変わりのようなもの。 伸び切ったものは縮み、縮み切っ…

  • 力のあるものがしなやかなものと出会う 天風姤【易暮し】

    今日の卦辞:天風姤 乾/巽 天風姤 姤。女壯。勿用取女。 姤は、女壯(さかん)なり。女を取(めと)るに用いる勿れ。 陽爻が重なっているところの一番下に陰爻が現れます。 異性の人がポンと顔を出す形。 この異性の人は性別などにこだわらずに、自分の力を発揮します。 このようにして現れた人は、仕事上の良き協力者、協働者となるでしょうね。 そのような存在を大切にせよ、というメッセージでしょう。 乾(天)の下に巽(風)。 天下に風が広く柔らかく吹き渡る形。 自分の思いや存在を、広く知ってもらう好機です。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある天風姤の卦辞は以下の記事もご参照ください。 ekilife.hate…

  • 天に従い地に馴染む 離爲火【易暮し】

    今日の卦辞:離爲火 離/離 離爲火 離。利貞。亨。畜牝牛。吉。 離は、貞しきに利あり。亨る。牝牛を畜(やしな)う。吉。 離は交わる、つく(付く)という意味。 現代の日本語では離れるという意味で使われることが多いので、ちょっと戸惑うかもしれません。 時代と共に、また国境を越えることで、意味が変わったのでしょうね。 英語の「of」とか「from」または「on」くらいの意味かなとも思います。 で、離はつく。 これが二つ重なっています。 人の行いは天につくのがよく、人の在り方は地につくのがよい。 天行に従うべきでしょう、そして大地に足を下ろすべきでしょう。 その際に、明智を守っていること。 明徳である…

  • 一陽来復 地雷復【易暮し】

    今日の卦辞:地雷復 坤/震 地雷復 復。享。出入无疾。朋來无咎。反復其道。七日來復。利有攸往。 復は、亨る。出入疾なし。朋來りて咎なし。その道を反復す。七日にして來り復す。往くところあるに利あり。 上から五本陰爻が並び、一番下に陽爻が一本だけ。 一陽がまた戻ってきた形ですね。 これまでは冬に向かっていましたが、その底を抜けて、再び昇り始める時期。 内側に力強さを持ち、外側は従順な態度を示す。 そのように振る舞えば、願い事は叶います。 友も得られるでしょう。 これからは暖かな季節に向かいます。 このように循環するのが天の動き。 七日で一周するもの、一年をかけて一周するもの、その他の周期で巡るもの…

  • 礼こそ強者の振る舞い 雷天大壮【易暮し】

    今日の卦辞:雷天大壮 震/乾 大壮。利貞。 大壮は、貞しきに利あり。 震(雷)が乾(天)の上にあります。 力強い動きで天に昇りゆく形。 大いに壮(さか)んであるという状況。 強者の姿です。 そのような時は、多くの人から見られています。 もし礼を欠くような振る舞いをしてしまえば、たとえ力があっても人々から信用されません。 上部だけで従う人だけが自分の周りに集まって、本当の力は発揮できなくなります。 礼を欠いた人を中心とした集まりは、皆目先の利益を求めているだけです。 力のある時こそ礼にかなった振る舞いをするべき。 礼こそが強者の振る舞いです。 易経と新井白蛾の「易学小筌」にある雷天大壮の卦辞は以…

  • 強張ったものを追い出す時 山地剝【易暮し】

    山は高すぎると不安定になります。まして、柔らかいものだけで支えられると、一層不確かです。身体に例えると、柔軟さを欠いた硬いものが、身体のどこかに凝り固まっている状態。それを剥ぎ取るようにしてほぐすのがいいですね。

  • 困難な状況は解ける 残った問題は早く片付けると功績となる 雷水解【易暮し】

    これまで苦労していたこと、心配していたこと、辛かったこと、それらが解消します。そして、自分自身には力が宿ってきていることに気が付きます。困難さは解消します。また、問題が残っていたら、それを片付けると吉。そのことは功績として人々から認められるでしょう。苦労が報われるときです。

  • 立ち止まり整理する 状況はやがて進む 火水未済【易暮し】

    努力をしていても、なかなか自分の思い通りに結果がでないもの。そんな時は焦らずに時を待つのが大切ですね。子供はこんな状況では、待ちきれずにウロウロとしはじめ、やがて迷子になってしまいます。やることはやった。あとは待つだけ。そんな状況で、時を待てるのが大人。そういう振る舞いができるようになるまでには、時間がかかるのでしょう。

  • 言葉ではなく 沢水困【易暮し】

    外卦の兌(沢)は喜び、内卦の坎(水)は困難な状況。内側に困難さを抱えていても、外側には柔軟な喜びを示すという形。難しい状況でも、笑顔を絶やさない、やさしさを示す。そういうことが求められています。

  • 正しい願いは大いに叶う 天雷无妄【易暮し】

    乾(天)が来て、震(雷)が動く。力強い卦です。正しい心で、あるべきものを願うと、それは大いに叶います。新しい年の始まりにあたって、人は様々な願いごとをするものですね。その願い事も、自然の流れに沿ったものであれば叶うものです。自分が得るものも大きいし、得たものはいつまでも自分とともにある。しかし、自分のためだけに、過剰に何かを求めたりすると、それは得られたとしてもほんの短い間だけのこと。すぐに得たものは自分から離れていってしまいます。

  • 遠くの雷鳴に身を引き締める 震爲雷【易暮し】

    震(雷)卦が二つ重なっています。遠くで大きな雷鳴が轟きます。それに人々が驚く様子。そして、天の怒りを恐れ、身の回りを整えたりします。その驚きが落ち着けば、むしろ大丈夫だったことに安心して、笑みがこぼれます。 このように遠くで大きな雷鳴が轟いた時は、自分の身を引き締めるよい機会。まさに今がそのような時ではないでしょうか。

  • 手放すこと 引き継ぐこと 山地剝【易暮し】

    今まで自分が築き上げてきたものを他の人に手渡すのは辛いかもしれません。せっかく自分が作り上げてきたのに、経験の未熟な人に手渡すのは惜しいと感じたりもしますね。しかし、自分がこれまでやってきたことは、本当に自分だけでやってきたものでしょうか。自分の先にやっていた人から引き継いだ部分はないでしょうか。あるいは、先人たちの教えに導かれたものではないでしょうか。

  • 姿勢を正す 風地観【易暮し】

    自分の行動が周囲から見られている時です。姿勢を正して、無駄なこと、ことさらなことなどはしないようにしましょう。 特に、自分が目上の人に対して取る態度が重要。過剰に謙遜したり、卑屈になったりする必要はありません。相手を尊重して、穏やかに接すること。

  • 水の様に流れ続け、行けば喜ばれる 坎爲水【易暮し】

    坎は水。 これが重なって、水が流れ続ける形。 苦しい状況でも正しい態度を守って物事に取り組み続けると、必ず状況は改善し、取り組んだことには成果が得られます。 続けること、正しい態度で取り組むこと。 そうすることで、願いは叶います。

  • 易の八卦のこと 新井白蛾の「易学小筌」の説明より

    易の八卦について、新井白蛾が「易学小筌」の付録に書いている説明を紹介します。 爻を三本重ねたのが一つの卦になります。 爻は陰と陽の二つしかないので、これを三本重ねる組み合わせは 2(陰または陽)×2(陰または陽)×2(陰または陽)=8 で、八通り。それで八卦です。 新井白蛾の「易学小筌」には付録として、この八卦を物や現象などに喩えています。 「そもそもこの世にあるものごとを持ってきて説明にもちいることは易の本義ではない。それは易の一つの在り方を知るためのものにすぎないのである。そうではあるが、ものごとを使って易を理解したり説明に用いたりすることは今始まったことではなく、すでに中国古代の三国時代…

  • 64 火水未済

    火水未済の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 63 水火既済

    水火既済の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 62 雷山小過

    雷山小過の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 61 風沢中孚

    風沢中孚の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 60 水沢節

    水沢節の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 59 風水渙

    風水渙の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 58 兌爲沢

    兌爲沢の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 行動には規範が必要 地水師 【易暮し】

    ここでいう師とは、人々を率いて戦をすること。 多くの人々とともに戦うこと。 そのような場合、老成した指導者として人々を導くことができれば吉。

  • 57 巽爲風

    巽爲風の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 自らの弱みが多ければ、それを減らすこと 山沢損 四爻 【易暮し】

    山沢損卦の卦辞の大意は、過剰なものを減らして、不足している部分に移すこと。 六四は、特に疾病に注目して、その部分を減らすことを言っています。 病があるのであれば、速やかにそれを癒すべし。 そうすることで、喜びもあり、さらに病を原因にした不幸な状態も解消されます。 そのような行動が求められているとき。

  • 56 火山旅

    火山旅の卦辞です。周易(易経)の卦辞の原文を順に記事にしています。

  • 雷地豫 無駄なことをしないときが一番力強い 【易暮し】

    大地(坤)の上に雷(震)が出てきている形。 力強い行動を象徴します。 それも、しっかりと大地に足をつけた状態で。 このようなときは、やるべきことをやると成果が出ます。 願いが叶います。 ただ、その場合も、無駄なことはしないこと。 無駄なことをしてしまうと、行動の力強さが損なわれてしまいます。 目標に向かうために、やるべきことに狙いを定めて、最短距離で目指すのがいいでしょう。

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