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オラクルとGoogle Cloud、サービス提供地域拡大と「Oracle Database@Google Cloud」の新機能を発表

 米Oracle(以下、オラクル)とGoogle Cloudは現地時間1月30日、8つの新しいリージョンを追加する計画と、「Oracle Database@Google Cloud」に新機能を追加する計画を発表した。これにより、顧客はデータベースインスタンスを強化し、コストを最適化し、より高い柔軟性とレジリエンスを実現できるとしている。

 さらに、「Oracle Autonomous Database Serverless on Oracle Database@Google Cloud」向けのリージョン間ディザスタリカバリーおよびデータベースレプリケーションの一般提供が開始され、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」向けにシングルノード「Oracle Database」導入のサポートが新しく追加される。

 Oracle Database@Google Cloudは、Oracle Databaseを使用して新しいクラウドアプリケーションを簡単に作成することや、既存のOracle DatabaseやアプリケーションをGoogle Cloudで稼働するOCIに移行することを可能にし、クラウドの購入と管理を簡素化する。

 今後12カ月以内に提供開始が予定されているリージョンは、米国中部1(アイオワ)、北米北東部1(モントリオール)、北米北東部2(トロント)、アジア北東部1(東京)、アジア北東部2(大阪)、アジア南西部1(ムンバイ)、アジア南西部2(デリー)、南米東部1(サンパウロ)。また、顧客の需要増加に対応するため、今後12カ月以内にロンドン、フランクフルト、アッシュバーンなどのリージョンでも、データセンターの容量を2倍に拡張する予定としている。

 新たに発表された新しいリージョンと容量拡張は、現在利用可能な米国東部(アッシュバーン)、米国西部(ソルトレイクシティ)、英国南部(ロンドン)、ドイツ中部(フランクフルト)のGoogle Cloudリージョンに追加される形で提供される。

 新しいOracle Database@Google Cloudの機能としては、Oracle Autonomous Database Serverless向けのリージョン間ディザスタリカバリーサポートを提供。Google Cloudの別リージョンにスタンバイデータベースを複製することで、システムの継続性を確保し、運用復旧を迅速化し、データ保護を強化するとともに、コンプライアンスや規制要件に対応する。

 また、顧客はパブリックエンドポイントを介して、どこからでもセキュアにOracle Databaseにアクセスできるほか、承認されたIPアドレスに制限された安全なアクセスも可能。これにより、Oracle Database環境のセキュリティ体制を強化し、包括的なクラウドディザスタリカバリー戦略を実装できるとしている。

 Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure向けシングルノードVMクラスターは、Oracle Exadataのワークロードの分離、パフォーマンス、簡素化された管理を活用することで、コストやインフラの規模などをより柔軟に制御できる。従来、「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure for Oracle Database@Google Cloud」では、すべてのVMクラスターに最低2つのVMとデータベース、さらにOracle Real Application Clusters(RAC)が必要だったが、新しいシングルノードクラスターは、RACライセンスが不要で、RACの高可用性機能を必要としないデータベースや、テストおよび開発環境などのシナリオをサポートする。